NHK擁護派との泥沼論争

2018年8月25日

はーふ・しりあす:NHKは「公共放送」なんです」に対するコメント (3)。「公共性という幻想」での論争の続きです。

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NHK放送センター、東京都渋谷区神南” by Rs1421 is licensed under CC-BY-SA

学習塾ではなく勉強室にすればいい、といって、学習塾の不要論を唱えるのと同じ理屈で、公共放送は不要であると言おうと、あまり説得力はありません。

学習塾は公共の教育機関ですか。喩えとして説得力がありません。

貴方が「こうすればいい」という構想を持つのは立派ですが、かつて「共産主義」という構想が「実証段階」で見事に立ち行かなくなったように、客観的な事実を無視した構想がたどる運命は決まっています。

あなたの主張のほうがよっぽど共産主義に近いと思います。ちなみに、GHQのうち、アメリカは民間放送だけで良いと主張したのに対して、国営放送の必要性を説いたのはソ連で、戦後NHKが公共放送として存立できたのは、もっぱらソ連の共産主義のおかげといってよいでしょう。

自分としては、ディスカバリーチャンネルなどを「NHKの教養番組と変わらない質」ということにはまったく賛同いたしかねます。

例えば、NHKの「その時歴史が動いた」とか、明らかに大衆迎合的な低レベル番組だし、あれなら、ヒストリー・チャンネルのいくつかの良心的な番組のほうがましだと思います。この他、クイズ番組とか、NHKの低レベルな教養番組は枚挙に暇がありません。

貴方の考えが正しければ、すでに福祉、教育といった公共性の高い番組が、相当量のコンテンツとして存在し、必要なところに供給されていなければならないのですが、それがNHK以外には実在していないというのが私の見解です。違うというのでしたら、客観的な根拠を提示してください。

スカパーには、福祉に関しては、「医療福祉チャンネル774」があるし、NHK的な語学番組としては「ホーム : GLC 24時間英会話チャンネル」とかあるし、大学あるいは大学院レベルの教育番組としては、「放送大学CSテレビ」とかがあります。もしも、大学が営利企業になれば、放送大学が今無料でやっているような講義を、一般向けに有料で衛星放送やネット放送でやるようになるでしょう。

戦後、日本経済を成長させてきたのは、技術者や経営者たちの、自己犠牲的とも言える努力の結果であり、これは十分「公共心」といってよいもので、「利己主義」とはとんでもない見解です。そう思うのであれば、なぜ日本ではビルゲイツのような大金持ちが出てこなかったのか、それを客観的に論じてください。

「プロジェクトX」の見過ぎですね。日本人は、戦前は国のために、戦後は会社のために働きました。そして今では、自分のために働いています。個人レベルでの大金持ちも現れ始めています。個人の自立と選択の自由の拡大は、文明の成熟を測る物差しです。