2月 192006
 

なぜロタ島には、蝿が多いのか、不思議に思っていましたが、ゴミ捨て場に行って、その理由がわかりました。ロタ島では、まともなゴミ処理をしていません。放置された生ごみには、多くの蝿が群がっていました。ロタ島は、蝿の養殖をやっているようなものです。

1 : ロタ島のゴミ捨て場

ロタ島のゴミ捨て場は、図書館の横にあります。ロタにはゴミ回収の公共サービスはないので、自分で捨てなければなりません。島の人たちは、家庭用ゴミも産業廃棄物も、この標識の向こうに捨てています。

このように、道路の脇にゴミが大量に積まれています。この写真ではよくわかりませんが、蝿がたくさんいます。

道路の行き止まりです。見渡す限りゴミばかりです。

2 : サイパンの教訓

ゴミを処理せずに放置しておくと、たんに蝿が増えるだけでは済まされない問題が、観光地ロタ島に起きるでしょう。KFCの大西さんが指摘するように、サイパンは、ゴミ処理問題で失敗したために、観光地としての魅力を失いました。

南の島にとって、特に観光で生計をたてているマリアナ諸島にとっては、あのサンゴ礁内の紺碧の海は最も重要な「売り」である。ところが、最近、サイパン島のマイクロビーチ界隈の海は非常に汚れが目立って来て、遊泳禁止地区に指定されているほどである。その汚れは2km沖合いに浮ぶマニャガハ島にも達しており、10年前は水の透明度にも素晴らしいものがあったが、今ではマイクロビーチ側の渡し舟桟橋付近では透明度も悪く悪臭がする。但し、外洋から新鮮な海水が流入して来る島北側では今も昔のままの透明度を誇っている。

原因はマイクロビーチに隣接した海沿いにあるゴミ捨て場と云われている。長年の間に山と積まれたゴミ山から染み出る汚水がこの付近のビーチを汚染しているのである。観光局や観光業者は、「売り」である海の汚染はイメージダウンに繋がり、触れられたくない問題ではあろうが、早く抜本的な手を打たないと、近い将来観光産業にとって取り返しのつかないダメージを受けることになる。美しい海を期待して訪れた観光客にとってはガッカリであり、徐々に「サイパンの海は美しい」というイメージは幻になりつつある。[1]

同じことは、ロタ島でも起きるでしょう。ロタ島のゴミ捨て場は、最も観光地として人気のあるテテトビーチからあまり遠く離れていません。山と積もれたゴミに降り注がれた雨水が、ビーチにまで浸透してきたら大変です。

ロタも一時期ゴミを焼却処理していたそうです。ゴミ捨て場には、燃えかすと思われる山もありました。

しかし、ダイオキシンが出るということで、野焼きをしなくなったそうです。看板に、「野焼き禁止」とありました。日本でも、ダイオキシンは問題になったことがありましたが、実際には毒性が低く、野焼きをして発生するダイオキシンで、人が死ぬことはありません[2]。但し、塩化物が入っている場合は、慢性毒性のあるダイオキシンが発生するので、要注意です。

ゴミの資源化の方法として、焼却処理によるサーマルリサイクル以外にも、細菌による分解という手段もあります。田口文章(北里大学名誉教授)は、シロアリから分離した菌で、生ゴミを発酵させて、水素を取り出し、残滓を、パンダの糞から分離した菌で、97%近くを水と二酸化炭素に分解する技術を開発しました[3]。この方法なら、一方で水素を生産し、他方で生ゴミも処理できるので、一石二鳥です。

3 : 粗大ゴミ

ロタ島のゴミ捨て場には、自動車やブルドーザーや建築資材などの粗大ゴミも捨てられています。

粗大ゴミの放置は、指定されたゴミ捨て場以外でも、いたるところに目にします。例えば、私が泊まっているすぐ近くにも、自動車やバスやコンテナが、こういうように放置されています。ロタ島には、日本のように、不法投棄を取り締まる法律がありません。

廃屋も、解体されずに、放置されています。これらは、見た目にもよくないので、ロタ島の魅力をそいでいます。リサイクルや燃焼や細菌による分解が不可能なゴミは、埋め立てなどで処分するべきでしょう[4]

4 : 参照情報

  1. KFCトライアスロンクラブ.「サイパン島の憂鬱」.
  2. 有機化学美術館.「ダイオキシンは猛毒なのか
  3. パンダの糞やシロアリから有用菌を分離した 田口文章さん」インタビュー. 環境 goo.
  4. 廃棄物処理はどうあるべきかに関する私の見解として、「リサイクルはどうあるべきか」を参照してください。
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