1月 012012
 

2011年は、コンテンツの制作よりもサイト・インフラの制作に多くの時間を使った年となってしまいました。2012年1月1日現在でも新しいウェブサイトのインフラ整備は完了しておらず、この状況はしばらく続きそうです。しかし、私はこれを時間の浪費とは思っていません。システム論ウェブサイトは私のライフワークであり、そのための土台作りには入念に行うべきだと考えているからです。

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1 : 新しいサーバの性能

私はこれまでドリームホストの共用サーバにサイトをホスティングさせてきましたが、共用サーバはデータベース駆動型サイトのホスティングには不適当であると判断し、今後はそれをさくらインターネットの VPS に変える予定です。新しいサーバは、4GB のメモリ、120GB のディスク容量、仮想 4コア(2.40GHz)の CPU と 100Mbps の共有回線を持ったバーチャル・プライベート・サーバ(Virtual Private Server)で、これまでよりもサイトの表示が軽くかつ速くなることが期待されます。

以下は新しいサーバのベンチマーク・テストの結論です。他の業者の同価格帯のサービスと比べて、高性能であるということができます。

  • System Benchmarks Index Score: 2047.7
  • Requests per second: 78.17
  • Timing cached reads: 8634.30 MB/sec
  • Timing buffered disk reads: 133.54 MB/sec
  • Throughput: 136.811 MB/sec

2 : UnixBench によるサーバの総合的な性能の計測

Benchmark Run: Mon Dec 26 2011 02:10:49 - 02:38:39
4 CPUs in system; running 1 parallel copy of tests

Dhrystone 2 using register variables       11955089.7 lps   (10.0 s, 7 samples)
Double-Precision Whetstone                     2385.5 MWIPS (9.7 s, 7 samples)
Execl Throughput                               1947.6 lps   (30.0 s, 2 samples)
File Copy 1024 bufsize 2000 maxblocks        592414.5 KBps  (30.0 s, 2 samples)
File Copy 256 bufsize 500 maxblocks          184777.2 KBps  (30.0 s, 2 samples)
File Copy 4096 bufsize 8000 maxblocks        995216.0 KBps  (30.0 s, 2 samples)
Pipe Throughput                             1598515.3 lps   (10.0 s, 7 samples)
Pipe-based Context Switching                  26303.1 lps   (10.0 s, 7 samples)
Process Creation                               7112.1 lps   (30.0 s, 2 samples)
Shell Scripts (1 concurrent)                   4656.9 lpm   (60.0 s, 2 samples)
Shell Scripts (8 concurrent)                   1594.2 lpm   (60.0 s, 2 samples)
System Call Overhead                        2968571.4 lps   (10.0 s, 7 samples)

System Benchmarks Index Values               BASELINE       RESULT    INDEX
Dhrystone 2 using register variables         116700.0   11955089.7   1024.4
Double-Precision Whetstone                       55.0       2385.5    433.7
Execl Throughput                                 43.0       1947.6    452.9
File Copy 1024 bufsize 2000 maxblocks          3960.0     592414.5   1496.0
File Copy 256 bufsize 500 maxblocks            1655.0     184777.2   1116.5
File Copy 4096 bufsize 8000 maxblocks          5800.0     995216.0   1715.9
Pipe Throughput                               12440.0    1598515.3   1285.0
Pipe-based Context Switching                   4000.0      26303.1     65.8
Process Creation                                126.0       7112.1    564.5
Shell Scripts (1 concurrent)                     42.4       4656.9   1098.3
Shell Scripts (8 concurrent)                      6.0       1594.2   2657.1
System Call Overhead                          15000.0    2968571.4   1979.0
                                                                   ========
System Benchmarks Index Score                                         857.9

------------------------------------------------------------------------
Benchmark Run: Mon Dec 26 2011 02:38:39 - 03:06:34
4 CPUs in system; running 4 parallel copies of tests

Dhrystone 2 using register variables       46508632.5 lps   (10.0 s, 7 samples)
Double-Precision Whetstone                     9328.0 MWIPS (9.6 s, 7 samples)
Execl Throughput                              10171.1 lps   (30.0 s, 2 samples)
File Copy 1024 bufsize 2000 maxblocks        250721.1 KBps  (30.0 s, 2 samples)
File Copy 256 bufsize 500 maxblocks           75421.9 KBps  (30.0 s, 2 samples)
File Copy 4096 bufsize 8000 maxblocks        548661.2 KBps  (30.0 s, 2 samples)
Pipe Throughput                             6070815.5 lps   (10.0 s, 7 samples)
Pipe-based Context Switching                1190019.9 lps   (10.0 s, 7 samples)
Process Creation                              26912.5 lps   (30.0 s, 2 samples)
Shell Scripts (1 concurrent)                  13293.1 lpm   (60.0 s, 2 samples)
Shell Scripts (8 concurrent)                   2179.7 lpm   (60.0 s, 2 samples)
System Call Overhead                        5290285.9 lps   (10.0 s, 7 samples)

System Benchmarks Index Values               BASELINE       RESULT    INDEX
Dhrystone 2 using register variables         116700.0   46508632.5   3985.3
Double-Precision Whetstone                       55.0       9328.0   1696.0
Execl Throughput                                 43.0      10171.1   2365.4
File Copy 1024 bufsize 2000 maxblocks          3960.0     250721.1    633.1
File Copy 256 bufsize 500 maxblocks            1655.0      75421.9    455.7
File Copy 4096 bufsize 8000 maxblocks          5800.0     548661.2    946.0
Pipe Throughput                               12440.0    6070815.5   4880.1
Pipe-based Context Switching                   4000.0    1190019.9   2975.0
Process Creation                                126.0      26912.5   2135.9
Shell Scripts (1 concurrent)                     42.4      13293.1   3135.2
Shell Scripts (8 concurrent)                      6.0       2179.7   3632.9
System Call Overhead                          15000.0    5290285.9   3526.9
                                                                   ========
System Benchmarks Index Score                                        2047.7

3 : ApacheBench によるサーバ速度の測定

Server Software:        cloudflare-nginx
Server Hostname:        www.systemics*****.com
Server Port:            80

Document Path:          /index.html
Document Length:        2769 bytes

Concurrency Level:      5
Time taken for tests:   1.279284 seconds
Complete requests:      100
Failed requests:        0
Write errors:           0
Total transferred:      328689 bytes
HTML transferred:       276900 bytes
Requests per second:    78.17 [#/sec] (mean)
Time per request:       63.964 [ms] (mean)
Time per request:       12.793 [ms] (mean, across all concurrent requests)
Transfer rate:          250.14 [Kbytes/sec] received

Connection Times (ms)
              min  mean[+/-sd] median   max
Connect:        8   10   2.0     10      20
Processing:    22   27   5.8     25      54
Waiting:       21   26   5.7     25      53
Total:         31   37   6.6     35      65

Percentage of the requests served within a certain time (ms)
  50%     35
  66%     36
  75%     39
  80%     40
  90%     47
  95%     57
  98%     60
  99%     65
 100%     65 (longest request)

4 : hdparm による HDD 読み出し速度の計測

/dev/hda:
 Timing cached reads:   17256 MB in  2.00 seconds = 8634.30 MB/sec
 Timing buffered disk reads:  402 MB in  3.01 seconds = 133.54 MB/sec

5 : dbench によるスループットの計測

Operation      Count    AvgLat    MaxLat
 ----------------------------------------
 NTCreateX    2616715     0.019    48.463
 Close        1922078     0.002     9.930
 Rename        110809     0.049    31.016
 Unlink        528470     0.073   362.068
 Deltree           62     5.670    27.625
 Mkdir             31     0.005     0.032
 Qpathinfo    2371866     0.011    42.817
 Qfileinfo     415512     0.002     2.664
 Qfsinfo       434905     0.106    10.264
 Sfileinfo     213161     0.037    47.427
 Find          916987     0.037    36.356
 WriteX       1303855     0.056    48.902
 ReadX        4102068     0.008    47.178
 LockX           8520     0.006     1.693
 UnlockX         8520     0.005     1.995
 Flush         183388    14.297  1123.166

Throughput 136.811 MB/sec  5 clients  5 procs  max_latency=1123.184 ms

6 : 2012年の予定

2012年は、2011年に引き続き、科学史の哲学的考察を中心に研究を進めていきます。特にシステム論にとって中心的な概念であるエントロピーに関しては、詳しく取り上げたいと思っています。自然科学は地味な分野で、あまり多くの人の関心を引くことはないでしょうが、システム論にとっては土台となる分野ですから、最初に取り組まなければいけません。この点、皆さんの御理解を賜りたいと思います。

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  5 コメント

  1. 体系的な考察の開始を宣言している中、誠に恐縮ですが、断想で結構ですので、財政危機をきっかけに、選挙を経ずして、首相が経済学の博士号を持つ銀行家に交代したギリシャとイタリアについて、どうお考えかお書きになれませんでしょうか?

    民主的手続を経ずに選ばれるテクノクラートが上手くやれるなら、平常時もそれでいいのではないでしょうか。

  2. 「民主的手続を経ずに選ばれるテクノクラート」が行う改革は、民衆の同意を得ているのではないがゆえに、民衆の激しい抵抗にあう可能性があります。だから、必ずしもうまくいくとは限りません。また、財政破綻は、非民主主義国家でも起きるので、民主主義特有の問題とも言えません。

    結局のところ問題は、国家の規模が大きくて、かつ信頼が高いと、不健全な財政を始めてから破綻するまでの期間が長くなり、生きている間に小さな負担で大きな利益を得ようとする有権者が増えるというモラル・ハザードにあると言えます。これを回避するには、国家の規模を小さく分割する必要があります。ギリシャも、もしもEUに加わっていなければ、もっと問題が小さい段階で、かつもっと早い時期に破綻したことでしょうし、これほど傷が深くなることもなかったでしょう。

    なお、今回はここに返事を書きましたが、こうした本文と直接関係のない質問は、次回からは、システム論フォーラムの方に投稿してください。

  3. ご回答ありがとうございました。書き入れの件、了承です。仕組みを上手く理解しておらず、失礼しました。

    政治システム如何に関わらず経済が破たんしうるのは当然のことです。そこには疑問はありません。

    私が疑問に思ったのは、両国とも意外なほど抵抗がない、ということでした。民主主義の母国ギリシャも、哲学者ネグリを生み出したイタリアも、これでは中国やシンガポールを責められない、と思ったのです。普段偉そうなことを言っている割になんだ、と。

    民主主義を一時停止してでも、国の借金を返す必要がある、というのは、現在の政治経済体制において、私有財産制や債権者保護の原則が、価値体系において非常に上位にある、ということだと思います。そしてそれに両国民も他の西欧社会もあまり違和感を持たない。私はここを良く分かっていなかった。

    翻って過去の日本では、江戸時代なんて徳政令がしばしば出されていましたから、社会秩序のほうが優先でした。まぁ、現代風にいえば、そんなことが起こりうる江戸日本には、途上国リスクが存するから高金利で貸すしかない、ということなんでしょうが。

    でも、永井さんはあまり驚いていないみたいですね。

    国家規模の分割が解法とおっしゃいましたが、現実にはEUは共同債の発行を検討しており、逆に財政統合に向かいそうです。

    為替の不安定性が国境をまたいだ経済活動に制約を設ける以上、多国籍企業や経済界はより大きな市場を求め、常に通貨統合を支持する方向にあります。

    実際のところ、企業の繁栄如何を決めるのは対象マーケットの規模でありまして(国民経済の繁栄とは必ずしもイコールではない)、アメリカ企業が強いのも、かつて日本企業が成功していたのも、相対的に巨大な国内市場を持ち、そこで多額の開発費用をかけ、競争と試行錯誤と洗練がおこっていたことに競争優位があったからと思います。そして今、一部韓国企業が強いのは、世界的な中産階級人口の増加により、日本以上の規模である市場を相手に競争する戦略が功を奏しているからです。一方、日本企業はこの状況下で国内市場の相対的なスケールメリットが失われ(成熟経済で低成長局面にあることも原因)、ガラパゴス市場と揶揄され、常に国内メーカーの合併が模索される有様です。

    現代政治は、企業ロジックで政策が決まるという順番ですから、国家規模の縮小化は安定化の面で正しくとも、現状なかなか取りにくい解法かと思います。

  4. 「民主主義を一時停止」したというのは言いすぎです。ギリシャでもイタリアでも、国民によって選ばれた議員による議会活動は続いているし、ギリシャのルーカス・パパデモス首相にしても、イタリアのマリオ・モンティ首相にしても、議会から信任されて就任したのだから、民主主義自体は機能しています。もしこれが民主主義でないとするならば、国民が首相を直接選ぶことができない日本も民主主義ではないということになります。

    「両国とも意外なほど抵抗がない」というのもどうでしょうか。

    財政危機で政権交代したギリシャとイタリアで17日、新政権下で初めての大規模抗議デモが行われた。ギリシャのパパデモス首相と、イタリアのモンティ首相は、さらなる緊縮財政策に乗り出す見通しで、国民の反発が強まっている。ロイター通信によると、パパデモス内閣が16日に議会で信任されたギリシャでは、アテネで5万人以上がデモを行い、「欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)は出て行け」などと叫んで気勢を上げた。一部過激派が投石したため、警官隊が催涙弾を発射し数十人を拘束した。一方、イタリアでは17日、モンティ政権が上院で信任されたが、北部ミラノでは数千人のデモ参加者の一部がイタリア銀行協会のビルに卵などを投げつけた。

    Source: ギリシャとイタリアで大規模デモ (date) 2011年11月18日 (media) 読売新聞

    画一的な規格商品を量産して単一市場に安く売るというのは、資本集約的経済の時代のビジネスモデルで、知識集約的経済の現在では、セグメント化された市場に向けて多品種少量生産を行わなければいけません。世界各地の特殊ニーズの調査を熱心に行っている韓国企業は、そうでない日本企業からシェアを奪っています。為替リスクも、単一通貨の下でよりも、複数通貨の下でビジネスを行った方が、かえって小さくなります。地方分権は、政府間競争を高め、有権者のモラルハザードを防ぐという点で、企業にとっては好ましいことのはずです。

  5. コメントありがとうございました。

    民主主義の停止が書きすぎだったのは認めます。抵抗が少ない、というのは全く感覚的な問題なので・・。もっと半狂乱になっていいと思うし、逆にもっと民主主義に懐疑的になって、テクノクラート支配の正統性という論点での議論があっていいと思っていたので・・。イタリアは20年前にも似た事態があって、それを切り抜けたので、抵抗が少ないのかもしれません。そういえば、ハーバーマスとかは、大反対論陣を張ってますが、みんなで無視してたりする。首尾一貫しているのは好感してますが、それは外野の意見なんでしょうね。

    小通貨にしてリスク軽減ができるのは、①米ドルが第3国同士でも国際的決済通貨(基軸通貨)として流通している現状が変更される、②一国経済を左右できる投機筋のマネーフローが存在している現状が変更される、③四半期決算・時価会計が現状から緩和される、という現状からの変更が可能な場合でしょう。

    中長期的には、バブルの膨らむボリュームに限界がある、小通貨のほうがリスク低減できるというのはそのとおりです。しかしながら、企業経営は四半期決算と時価会計で動いております。このため、企業のマネージャーや金融業者にとっては、日常のチョコチョコの損得が、中長期的なバブルと金融危機の可能性より重視されてしまうのです。

    たぶん、通貨が分かれれば分かれるほど、目先のリスクヘッジのためのデリバティブの流通量が多くなり、経済全体の不可測性が増し、バブルと危機で却って儲かる投機筋がさらに儲かる状況が生じ、彼らの思惑がさらに猛威をふるうことになると思います。

    地方分権は経済システム全体でのリスク低減という意味で、生態学的な観点から有利です。私も個人的には、今の主権国家が独自通貨を持つ小政治体に分かれていくと、戦略の多様性が生まれるし、地域経済の状況に応じて、為替の自動調節が働くのでいいなぁ、と思います。

    しかし、政治行政のエリートの観点では常に集積の利点が言われ、多様性への応援姿勢はありません。というより、財政難を理由に、リソース分散はしたくともできないというだけかもしれません。

    いずれ情報技術のさらなる発展が、世界の経済地理をさらに細かくモザイク状にしてくでしょうから、この先もどんどん状況が変わっていくでしょう。

    韓国企業の強みの解釈に異論はありません。ただ、多品種少量開発こそ、スケールメリットがあってこそ取り組めることだと思います。大型スーパーに個人商店より沢山品物がならんでいて、アマゾンにはそれ以上の商品があるのと同じことです。

    いずれにせよ、丁寧にご対応いただきありがとうございました。今後の活躍をお祈りしております。

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