未知のウイルス感染症にどう対応するべきか

2019年に中国武漢市で発生し、2020年に世界中に広がった新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による感染症(COVID-19)は、日本国内でも流行した。この感染症の蔓延に対する日本政府の対応には、どのような問題があったのか。コロナ不況に対する日本政府の経済政策は妥当だったのか。本稿では、過去の問題を総括することで、今後に向けての教訓としつつ、感染症に強い社会を作るための提言を行いたい。
教育を無償にすることは可能か

維新が幼児教育から高等教育に至るまでのすべての教育を無償化する憲法改正案を発表して話題になった。現行の公教育を無償化しようとすると、財政負担が重くなりすぎるが、公教育を廃止するなら、教育の質を下げることなく、すべての教育を無償化しても、財政負担は過重にはならなくなる。
電子マネー導入による経済の安定化

通貨を電子化しても、それだけでは、電子情報が硬貨や紙幣を代替するだけで、通貨制度のあり方を根本的に変えることはない。しかし、インターネットと電子マネーの特性を生かせば、金融政策の最も重要な仕事、すなわちマネーサプライの適切なコントロールを自動的に行ってくれる通貨制度を作ることができる。以下、私が数量調節型貨幣と名付ける新しい電子マネーのあり方を提案したい。