言語教育と文学教育は分離するべきである
日本では、文学教育が言語教育を乗っ取っているため、文学教育を必要としない学習者までが文学教育を強いられている。この現状を変えるために、私は現行の国語を廃止し、これを日本語と日本文学に分割し、前者を必須教科に、後者を日本史などと同様の選択科目にすることを提案したい。
教員に修士課程の履修を義務づけるべきか
教員の修士課程義務化にせよ、40歳定年制にせよ、大学関係者たちは、その都度もっともらしい理由をつけて、大学院重点化を推し進めようとするが、彼らの本当の狙いは自分たちの職を守ることである。
被災地に仮設住宅を建設する必要はあるのか
阪神淡路大震災の時に、政府は、高齢者、障害者、病人、負傷者などの災害弱者を優先的に仮設住宅に入居させた。これは、「人にやさしい政治」を施政方針として掲げた村山内閣らしい配慮であったが、弱者優遇のつもりのこの政策は、その意図とは逆に弱者虐待を帰結した。災害が起きた時に被災地に仮設住宅を建設するという従来のやり方は抜本的に見直す必要がある。
公務員人件費の見直し
日本の公務員の給料水準は、他の先進国と比べて高すぎる。公務員のようなローリスクな職業なら、ローリターンにするべきで、ハイリターンを求めるなら、ハイリスクな職業に挑戦するべきだ。ただし、公務員の給与水準は低ければ低いほどよいということはない。行政改革をする時、目標とするべきことは、たんなるコスト・カットであってはならず、コスト・パーフォーマンスの改善でなければいけない。
NHKはどのように民営化するべきか
NHKは国営放送ではないが、放送法が受信設備を設置した者にNHKと受信契約を結ぶ義務を定めているので、国営に近い公共放送である。このような特権を正当化する理由はあるのか。現行の受信料徴収方法でなければ、NHKが提供しているような番組は提供不可能なのか。NHKを純粋に民営化し、市場原理を導入することにどのような問題があるのかといった問題を考えたい。
政府は科学ジャーナリストに金を出すべきか
国が、科学ジャーナリストに仕事を与えるとなると、政府にとって都合のよい宣伝をさせるという可能性がある。いかなる権力からも自由な、客観的で公平無私な言説などというものは、存在しないから、言説にバイアスがかかっていること自体が問題なのではない。しかし、特定のバイアスがかかった言説ばかりが増えることは問題だ。
余剰博士問題はどうすれば解決できるか
既に大量に生み出されてしまった余剰博士をどうするかという問題は、無責任な公共工事でできてしまった無用の長物をどうするかという問題と同様に、手遅れなのだが、日本では買い手のつかない物件でも、日本とは異なる価値観を持つ海外の投資家が購入して、黒字に転換した例があることがヒントになる。すなわち、博士に価値を見出す外資系企業に日本の市場に参加してもらうことだ。
末は博士かホームレスか
「末は博士か大臣か」と言われた時代は終わった。博士号を取得しても、ホームレスにしかなれないぐらいに、余剰博士の問題は深刻だ。余剰博士問題はなぜ起きるのか、その根本的な原因を考えながら、問題の解決策を探ろう。