地方創生はどうあるべきか
日本の地方が過疎化しているのは、たんに新興国とのグローバルな企業誘致競争に敗れた結果であって、時代の必然ではない。私は、日本の地方が新興国型の経済成長を遂げることができるように、三つの政策を提案したい。一つは最低賃金法の廃止、もう一つは生活保護のバウチャーによる現物支給、三つ目は農協からの特権の剥奪である。
なぜ日本の政治家は靖国神社を参拝するのか
世界では、神は偉大だから崇拝される。ところが、怨霊信仰のある日本では、神は偉大ではないからこそ崇拝される。日本の政治家が靖国神社を訪れることが惹き起こす国際問題は、この違いに対する無理解から生じている。
特定秘密保護法はどうあるべきか
特定秘密保護法案の賛成派は、日本は機密漏洩に対する罰則が甘いので、外国から軍事機密を提供してもらいにくいという事実を指摘し、外国から機密情報をもらうためにも、情報漏洩の罰則を強化するべきだと主張している。もしもそれがこの法案の目的であるならば、外国が提供する機密情報だけをこの法案の対象にすればよい。
女性の労働力を活用するにはどうすればよいのか
待機児童問題を解消するためにするべきことは、認可保育所を増やすことではない。認可保育所と認可外保育施設との格差を解消するために、認可制を廃止して、バウチャー制を導入することを提案する人もいる。良い保育所と悪い保育所の選別は、本来官僚ではなくて消費者が行うべきであり、そういう点ではバウチャー制の方が認可制よりも優れているが、財政錯覚を生じさせるという点では同じである。
アベノミクスの三本の矢
アベノミクスの三本の矢のうち、第一の矢は正しいが、第二の矢は財政支出拡大という点で正しくなく、第三の矢は、国家主義的な産業政策と構造改革の混合となっており、総じて「小さな政府」を目指しているのか「大きな政府」を目指しているのか不明確である。