エビデンスに基づく教育政策

従来の日本の教育改革は、政策立案者の個人的体験に基づく人生論、精神論、感情論で行われることが多かった。中室牧子の『「学力」の経済学』は、教育を人的資本への投資とする経済的アプローチをとり、医療行政で行われているようなエビデンス(科学的根拠)に基づく政策立案を提案する。その方向は正しいが、中室が言っていることには同意できない点もあるので、それも併せて指摘することにしよう。
知識依拠型経済のグローバル化

MIT教授で、エコノミストのレスター・サローは、グローバリゼーションを生き延びるためには、知識依拠型経済への移行が必要であると言う。知識依拠型経済とは何か。知識依拠型経済へ移行するために日本はどうすればよいのか。世界的にどのような取り組みが必要なのかといった問題を考えよう。