古文の用言の活用を習得する方法
古文の用言の活用を習得する時、活用語尾だけを切り離し、そのリストを朗読して覚えるという方法よりも、現代日本語の用言の活用を習得する時と同様に、後続語とセットで、いわば文脈の中で有機的に覚えた方が、速く習得できる。私は、そのために、独自の活用表を作ったので、それをここに公開しよう。
進行形はなぜ使われるようになったのか
英語における進行形は、継続や進行や反復を表す相と一般には認知されているが、もっと本質的なことは、他のようでもありうる不確定性を示すための相であるということである。英語における進行形の現代的用法は、18世紀の末、産業革命が進行する中、確立され、かつその使用頻度が急速に伸びた。これは、社会が急激に変化し、他のようでもありうる不確定性が増大するにつれて、それを表現する言語需要が増えたからである。
不定冠詞はなぜ誕生したのか
冠詞は中世ヨーロッパの共通言語であったラテン語には存在しなかったし、英語をはじめとするヨーロッパの近代言語でも、最初から独自の品詞として存在したわけでもなかった。定冠詞は「あれ」を意味する指示形容詞から、不定冠詞は「一つの」を意味する数量形容詞から分離独立した後発の品詞である。このうち、定冠詞は古典ギリシャ語やアラビア語にも存在するが、不定冠詞は、近代の西ヨーロッパで発展した特異な冠詞である。不定冠詞の誕生は、西ヨーロッパで発展した個人主義と関係があると考えることができる。
情けは人のためならず
「情けは人のためならず」という諺の意味の解釈が、日本人の間で変化しつつある。これは、福祉国家の理念が破綻し、新自由主義が台頭するという時代の流れを反映したものである。つまり、若い世代の日本人は、自助自立・自己責任・受益者負担といった新自由主義的原則を当然視しているということである。