実存は不条理か
もし障害の原因が人為的なものでないとするならば、その人は憤る対象を間違えている。不条理なのは、障害をもって生まれたことではなくて、障害を理由にその人から自由を著しく奪う社会のありかたの方なのである。
原因と理由の違いは何か
一般には原因も理由も、何かを説明するために、区別なく使われているが、哲学的には、両者は区別されるべきである。原因(cause)が「惹き起こす」、理由(reason)が「推論する」という動詞として使われることを手掛かりに、両者の違いを探っていこう。
目的論的還元・構成・破壊
全ての価値を目的に対する手段の価値とみなし、現存の価値をより上位の目的への価値へと還元(reduzieren 縮減)し続けることで、私たちは、究極目的を構成し、それに基づいて、現存の価値を破壊することができる。このページでは、現象学的還元・構成・破壊のモデルを参考にしつつ、認識行為を含めたあらゆる行為の基礎付けを試みる。