どうすれば論文捏造を見抜くことができるのか

査読付き学術雑誌は、検閲付き放送局と同様、集権型メディアの時代の遺物であり、論文捏造の問題は、集権型メディアの強化によってではなくて、むしろ逆に分権型メディアへの解体によって解決されるべき課題である。
自由は平等と両立するのか

一般に自由と平等は対立すると考えられている。もし人々に選択の自由を与えるならば、選ばれる人と選ばれない人が出てきて、社会が不平等になるというわけだ。だから平等を望む人は、自由競争には否定的な人が多い。だが、本当に自由は平等と対立するのだろうか。
至上原理としての市場原理

市場原理に対する論壇の評価は、89年に東欧で、91年にソ連で社会主義体制が崩壊した時に頂点に達したが、その後、97年にアジア経済危機が、98年にロシア経済危機が始まると、グローバル市場経済に対する懐疑的な見方が広がった。それにもかかわらず、経済・政治の原理として、市場原理以上の原理がないという意味で、市場原理は至上原理である。