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2016年11月4日

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1997年に神戸連続児童殺傷事件を起こした元少年Aが、2004年に社会復帰し、2015年に自らの犯行と半生を回想した本『絶歌』を出版した。1999年に「酒鬼薔薇聖斗のバタイユ的解釈」を行った私にとって、この本を読むことは解いた問題の答え合わせをするようなものだ。私の解釈は基本的には正しかったようだが、この本を読んで初めて知った新事実もたくさんあったので、今回改めて、『絶歌』を読みながら、歴史に残るあの猟奇殺人事件がなぜ起きたのかを考えてみたい。

2008年10月29日

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ストーカーは、何を求めて付きまとい、行動を監視して、電話をかけてくるのか。なぜストーカーは、被害妄想を抱いて、憧れ、愛している人を苦しめるのか。日本において、ストーカー規制法を成立させるきっかけとなった、桶川女子大生ストーカー殺人事件におけるストーカーの精神分析を通じて、ストーキングの本質とその解決策を考えてみよう。

2005年4月12日

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「竹島の日」制定をきっかけに、韓国人の反日感情が燃え上がった。なぜ韓国の反日活動家は、これほどまでに日本人を嫌い、被害妄想を膨らませるのだろうか。福原泰平の『ラカン―鏡像段階』を手掛かりに考えてみよう。

2004年5月1日

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2004年4月8日、当時早稲田大学大学院教授であった植草一秀は、品川駅高輪口の上りエスカレーターで、前に立っていた女子高生(15歳)のスカートの中を、手鏡を用いて覗き、東京都迷惑防止条例違反の疑いで、現行犯で逮捕され、2005年4月7日、東京地裁で、有罪が確定した。なぜ植草は、なぜこのような犯罪をしてしまったのだろうか。

2003年4月1日

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しばしば、日本の文化や日本人の精神構造は特殊だと言われる。しかしそれは、日本の文化や日本人の精神が特殊な発達を遂げたからではない。たんに発達が未熟であったからにすぎない。標準的な発展を遂げた他の文化圏の人々と比べると、日本人は、外観だけでなく性格が幼児的に見える。そして、この幼児性ゆえに、日本文化は、特殊であるように見えるだけなのだ。

1999年10月2日

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この事件を説明するのに「学校での管理教育による抑圧」とか「受験競争による心の歪み」とか「地域社会の崩壊」といった決まり文句は使えない。犯行の原因は、幼児期に味わった、弱いものいじめによるエロティシィズムの反復強迫だ。この事件は人類史的にはきわめてプリミティブな欲動から生まれたものであり、現代特有の現象ではない。

1999年9月28日

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1996年11月、東京都内のマンションの一室で、家庭内暴力に悩む父親が、14才の長男を金属バットで殴り殺し、社会に大きな衝撃を与えた。事件発生当時よりも、家庭内暴力の詳細が明らかになった時の方が、世間の関心は高まった。なぜこのような事件が起きたかに関して、キャスターや評論家たちがいろんなことを言っていたが、私は、この家族の病理は、ファルスの不在にあると考えている。そして長男を殺害した父親は最後までこの原因が分かっていなかった。そして、分かっていなかったからこそ、最悪の結果に終わったのである。