資本の限界効率逓減の法則
資本の限界効率(投資の限界効率とも呼ばれる)とは、資本を1単位追加投資した時に期待できる資本の利潤率(事業の予想収益率)のことである。企業が複数の事業の候補から投資先を決定する時、予想収益率の高い事業を優先する。このことを逆に考えるならば、投資総額が増えれば増えるほど、予想収益率の低い事業にも投資せざるを得なくなるので、投資の限界効率は減少する。これを資本の限界効率逓減の法則という。株式の予想配当率や銀行預金の金利なども、事業の予想収益率に基づくのだから、この法則が成り立つと考えることができる。だが、資本の限界効率逓減の法則に対して、疑問を持つ人も少なくない。さまざまな批判を吟味することで、この法則の本質を考え直してみよう。
中心と周縁
中心/周縁という区別は、中心に宮廷や寺院が位置し、それを官僚や貴族の居住地区が取り囲み、さらにはそれらを商人、職人、農民という周縁が取り巻いている古代都市などに見られる階層構造をモデルにした概念だが、社会学では、社会システムにおける<資本=権力>の偏在を表す対概念として非地理的に使われることが多い。
差異への欲望
ブランド物で身を固め、ライバルにファッションセンスの違いをひけらかす女性たち、経歴や肩書きで一般大衆との違いを誇示しようとする知的エリートたち、自分の影響力を見せつけ、部下の忠誠を絶えず確認しようとする、猿山から永田町にいたるあらゆる場所にいるボスたち…多くの人々は、差異への欲望を満たそうとする。
結婚における市場の論理
結婚は交換である。では結婚において何が交換されるのか。何を基準に交換されるのか。恋愛結婚を行う自由市場は、いつ、なぜ生まれたのか。結婚制度は今後どうなるのか。交換としての結婚を社会学的に考えてみよう。