個体の本質は何か
不定冠詞や「すべて all」や「いくつかの some」などがついた、複数の個体を指示することができる述語を不確定記述というのに対して、固有名詞によって指示されるような、世界に一つしかない個体を指示する、定冠詞のついた述語を確定記述という。では、確定記述は個体の本質を同定できるであろうか。そして固有名詞は確定記述で置換可能であろうか。
私という言葉はなぜ必要なのか
「私」という言葉の使い方は、生得的ではなく、学習によって習得されるものである。多くの幼児は、自分のことを言及するのに、当初固有名詞を使う。「私」「ぼく」「おれ」といった一人称代名詞は、言語の使い方を学び始めて20ヶ月ほどたってからでないと習得されない難しい言葉なのである。では、私たちは、いつ、どのようにして、そしてなぜ一人称代名詞を使うようになったのだろうか。
