拒食症はダイエットが原因か
拒食症とは、スリムになりたいという若い女性の間で普通に見られる願望から始められた過度のダイエットが原因の病気だと言われている。世の親たちが、こうした常識的な判断で我が子の拒食症を理解し、自分に向けられた本当のメッセージを読み取ることがないなら、子供の拒食症を直すことができないだろう。
1. 体で示す受容拒否のメッセージ
拒食症は、過食症とともに、神経性の摂食障害とされる。かつて器質性とされた。だが、現在では、そうでないことが実証されている。拒食症も過食症も、純粋な精神的病気である。
過食症とは、たんに食べ過ぎて太ることではない。過食症患者は、やけ食いした後に、しばしば食べたものを全部吐く。だから、拒食と過食は一見正反対の現象のようだが、実は同じ摂食拒否の二つの症状に過ぎない。拒食は、読み方を変えずに、巨食と書き換えることができるし、過食も、読み方を変えずに、寡食と書き換えることができる。実際、拒食期と過食期を交互に繰り返す患者が多い。
拒食症の原因は何だろうか。摂食障害は、思春期から20才代の女性に多い。だから、拒食や嘔吐は、スタイルを気にする若い女性が実践しているダイエットと誤解されやすい。
しかし、調査から、肥満度と拒食症発生率との間には相関性がないことがわかっている。「太っているから、食べない」というのは、たんなる口実なのである。はじめから痩せている女性の場合、痩せているのに太っていると主張するか、もしくは「食べると眠くなって、頭が冴えない」といった言い訳で拒食症をカムフラージュしようとする。
戦争に反対してハンガー・ストライキをする人は、食べ物の受け入れを拒否することによって、戦争の受け入れの拒否を、身をもって示している。拒食症はハンガー・ストライキによく似ている。違いは、ハンガーストライキの実行者が、何に抗議しているのかを明確に意識しているのに対して、拒食症患者はそうではないというところにある。いや、意識したがらないといった方が正確である。なぜ、拒食症患者たちが、「ダイエットのため」などといった世間受けする口実で、真の動機をカムフラージュする必要があるのかは、これから説明しよう。
2. ルサンチマンゆえのカムフラージュ
拒食症や過食症はちょっとしたことから発病する。過食症は、例えば、失恋がきっかけで起きる。満たされない愛への渇望を満たそうとするかのごとく、失恋した人はやけ食いを続ける。そして冷蔵庫を空にするぐらい食べたあげく、それをすべて吐いてしまう。それは、相手に受け入れてもらおうとする私の想いが、相手に拒否され、突き返され、無惨な姿になったことの象徴的反復である。過食期の摂食障害者は、抑鬱的な自己嫌悪に陥り、今にも自殺しそうな感情状態にあるが、それは、過食嘔吐が、自分の挫折を認める行為だからである。
自尊心のある女性なら、ふられても、涙を流して卑屈になったりしない。自分を拒否して自分の価値を貶めた相手を拒否し返し、自尊心を保とうとする。「何だ、あんな男、たいしてハンサムでもないし」と相手の欠陥を見つけて、相手の価値を引き下げ、究極的には「私はもともと彼氏なんて欲しくないんだ」と無欲を装って開き直り、傷ついた自己を防衛しようとする。拒食症とは、拒否を拒否し返す象徴的報復であり、ルサンチマンである。それは、自らを傷つけないために傷つける自傷症の一種である。自尊心が防衛されるがゆえに、拒食期の摂食障害者は、身体の衰弱に反比例するかのように、明るく活発となり、気分は躁状態となる(痩は躁と読み方までが同じである)。しかし、彼女たちの空っぽの胃袋がそれを象徴するように、彼女たちの軽くなった心身の快活さにはむなしさが付きまとう。
ルサンチマンの目的を達成するためには、自分の無欲がルサンチマンの結果であることを隠さなければならない。ルサンチマンであることを認めてしまうと、「自分は、本当は受け入れて欲しいのだ」という欲望があることを認めてしまうことになる。それを認めてしまうと、過食期の惨めな鬱状態に落ち込んでしまう。だから、拒食者は、ルサンチマンであることを悟られないように、「ダイエット」などの口実で、拒食をカムフラージュしようとするのである。
3. 拒食症のメッセージは母親に向けられている
ところで、失恋程度の挫折なら誰にでもあるが、それによって誰もが摂食障害になるわけではない。実は、発症のきっかけは、たんなるきっかけで、本当の原因を探るには、患者の幼児体験にまで遡らなければならない。
現代的な青少年の心の病は、古典的家庭には普通に見られた、模範的権威としての父親とありのままの自分を受け入れてくれるよき理解者としての母親が存在しないことを背景にしていることが多いが、摂食障害にもこれがあてはまる。摂食障害者の家庭環境を調べてみると、父親の存在は希薄で、母親は専横で寛容さに欠け、過度に批判的というケースが多い。
拒食症の娘が、自分の体を、ボーイッシュな鋭さを持った棒のような身体にするのは、ファルスが不在であるがゆえに、自らの身体をファルスの形に近づけようとしていると解釈することもできる。しかし、摂食障害では、父親の問題はあまり大きくない。重要なのは母親の方である。
摂食障害者の母親は、しばしば夫や姑に対する愚痴の捌け口を子供に求める。子供の理解者になろうとはせず、逆に子供を自分の理解者にしようとする。さらにはお稽古事やお受験などで、子供を自分の虚栄心を満たすための道具にする。しかも、それが子供を愛することだと誤解している。母親は、拒食症の子供を「手のかからないよい子」と認識しており、「あんなに従順だったよい子がなぜ拒食症に」と戸惑う。しかし子供に事情を聞くと、「母親には、手をかけてもらえなかった」という不満の声が返ってくる。母子の間に認識のギャップがある。
母親が拒食症に狼狽すればするほど、子供の拒食症はひどくなる。拒食症が、ありのままの自分を受け入れてくれなかった母親に対して、食事を受け入れないことによって行われる報復であるからだ。拒食症の子供は、家族と囲む食卓においては、食事を拒否するが、かげではこっそりつまみ食いをする。このことは、子供は、本当は母親の愛に飢えていることを意味する。摂食障害者の中には、母の蒲団にもぐりこんで抱きつこうとするなど、幼児への退行を示すものも少なくない。だが、甘えさせてもらえないと、一転して悪態をつく。この極端から極端への変身は、過食から拒食へのルサンチマン的な反転と厳密に一致する。
もともとよき理解者でない母親は、えてして子供の真意が理解できない。鈴木その子は「子供は放ったらかしにすること」が信念だと言う。「子供は世話をやいてあげるより、放っておいた方が、自分で考え、自分で行動し、自分で結果を出す努力をする」という彼女の教育方針は、長男には理解してもらえなかったようだ。長男は、その子に対して、「ママの両親も、兄弟も、今の家族の中でも、ママが本気で愛している相手もいないし、ママを一番愛している家族もいないね」と言っている。長男は拒食症となり、脳貧血を起こして、5階のベランダから転落死した。これをきっかけに、鈴木その子は、食べて痩せられるダイエット法の開発にのりだした。彼女は、最後まで息子が身をもって発したメッセージが読み取れなかったのである。
ディスカッション
コメント一覧
はじめまして。50歳以上中年期に発症する摂食障害について何か情報をお持ちの方が居ましたらお願いします。
ハンガーストライキとしての拒食症には、年齢は関係ないと思います。何を欲するがゆえに拒否するのかに関しては、別の可能性も考えられますが。
ご返答有難うございます。この中年女性は吐き気を理由に2ヶ月で約20kgも痩せるほどの拒食状態です。精密検査をしても異常がみつからず自己誘発的な嘔吐を繰り返しています。寝たきりで排便や排尿さえも他者に頼ってオムツを当て道尿しています。痒みがあると皮膚がえぐれる程かきむしり爪は真っ黒で清潔の観念さえなくなっています。「生きたいという気持ちがないの」と全面的に世話をしてくれている内縁の夫をさげすむような態度を取り続けています。中年女性は幼い頃祖母に溺愛され4回の結婚経験があり同居人とは内縁関係で10年程経過しています。
内縁の夫はアルコール中毒ですが女性を全面的に保護しています。
結婚経験が4回あるというのは、日本の社会では異常ですね。拒食は「夫に受け入れられない」ことへの復讐かもしれません。
過食症も親の愛情不足でなってしまうんですか?
拒食症は建前で、過食症は本音の表れといったところで、原因は同じと考えることができます。
私の娘(高校生)が拒食症になってしまいました。原因は体形のことを言われたからのようです。そこで質問しますが、今治療を開始してしばらく経っているのですが、一般的に娘のように他者に言われてそうなるのと、自らのダイエット志望によりそうなった(つまり痩せたいという自らの願望)の場合とどちらが治療期間が長引きやすいのでしょうか。
これは娘さんが言っていることであって、本当にそうであることを確認したわけではありませんね。たんなる口実かもしれませんよ。
説明が足りず申し訳ありません。娘の友達の証言もあり、間違いなく体形のことを言われたことが原因です。
学校におけるいじめなどでは、衛生学的に見て汚くない子が「汚い」といっていじめられることがあります。そういう場合、いじめられている子を衛生学的に改善しようとしてもあまり効果はないでしょう。体形に関する発言も、たんなる客観的な描写なのか、別に意図があってのものか、よくわかりません。いじめに関しては、「いじめはなぜ起きるのか」をご覧ください。
娘さんがダイエットを始めたことも、文字通りダイエットが目的なのか、いじめられることに対する拒否の態度表明なのか、わかりません。もしも通常の体形になってダイエットを止めるなら、それは拒食症とはいえないでしょうし、そうでないとするならば、それはダイエットではないでしょう。
なお、私は医者ではないので、個別的な事例に関してアドバイスをすることは法的に問題があるかもしれません。あくまでも一般論的な議論しかできないことを承知してください。
拒食症の治療期間はどのくらいになるのでしょうか。ちなみに知り合った90年代半ばくらいにそうなった人は自分の場合は3年くらいと言っていました。今は当時よりも治療技術等も進みこれよりも短くて済むのでしょうか。
そういう臨床的なことは、医者に聞いてください。
拒食症になる原因は、10代は体型に対するこだわりが原因になることが多く、
20代は仕事のストレスなどが原因になることが多いと聞いたことがあるのですが、本当でしょうか。
誰がそう言っているのでしょうか。
私が、
拒食・過食になった原因は 体型を意識したものでしたが、
体型を意識して綺麗になりたい=誰かに注目、または、かまってもらいたい。
と、いう愛情不足だったような気がします。
私の母親は育児放棄に近い母でした。
幼少期は父が世話をしてくれました。
現在でも私は母親を受け入れられていません。
(母には何も求めなくなり、自分を受け入れてもらおうなんて諦めています。)
このHPを見て、そうだな~っと実感しました。
母子関係と摂食障害は繋がっていると思います。
(勝手な思い込みですが。)
思春期に拒食・過食だった女性です。
9年後、完治しました。
今思うことを書きます。
1.食事は習慣になりやすい。
食事は1日3回もあり、一種の習慣性があります。精神的にも肉体的にも、習慣行為になりやすく、反面良い習慣になると軌道にのりやすいのですが、
大切な事は、摂食障害の人は私も含めて多くが栄養失調であることです。(これは内科的検査をするとすぐわかります)栄養失調状態でのダイエットは不可能で、失敗を繰り返しています。
2.心の病気ではなく、生体反応による異常
多くの患者は痩せたいと信じている以上、痩せなければなりません。しかし、栄養失調でリバウンドを繰り返して、習慣的になっています。若い時は体力があり、それが裏目に出て行きます。(ちょっとくらい栄養状態が悪くても頑張れる/顔や筋肉に張りがあり痩せる位がちょうどよい時期である)
解決は、スポーツ健康学によって痩せることです。それしか道はありません。この年代はそれしかありません。負荷をかけて痩せることが最も早道です。<生活を変えなくてはなりません。>過食の場合は低カロリー食好みへと味覚を変化させることも必要です。子供は高カロリーの味覚に反応するのでカロリーが多すぎることもあります。砂糖は依存性があります。(アメリカの研究)
心の病気ではなく、生体反応による異常です。原因は考える必要ありません。欧米では、雑誌や社会に蔓延した痩身文化が原因との考えが主流になっています。
3.重要な事は、スポーツ専門家の助けで生活を整えて
早く普通の生活に戻ること
多くのケースでの問題は、食事の異常だけではありません。
食事が負担になり、自分が厭になって性格が変化することです。
患者の性格が変わるのは後天的なものです。誰だって自分の目標に挫折を重ねれば打ちのめされます。
よって、一刻も早くスポーツ専門家によって適正体重を獲得し、通常の目的に戻る必要があります。減量を追及するものは多くは努力家で自分の目標を持っています。その性格を悪い方向に損なっていくのが摂食の悩みです。
(まとめ)摂食障害は親とは無関係。
習慣になりやすい食事を無理な条件で行うことによる、生体反応的な異常が
基盤になっている。薬は役立たないことが多く、専門的トレーナー(ボクシ ングなど)によるスポーツ減量・正しい食事や生活が必要。
原因がわからないのなら、対策を立てることができません。だから、拒食症の原因を考えることは、治療や予防のために、必要なことなのです。そもそも「原因は考える必要ありません」と言いながら、なぜその後に「欧米では、雑誌や社会に蔓延した痩身文化が原因との考えが主流になっています」と付け加えるのですか。「雑誌や社会に蔓延した痩身文化」が原因なら、拒食症は、「生体反応による異常」というよりも「心の病気」ということになりませんか。逆に、「心の病気」が原因ではなくて、「生体反応による異常」が原因なら、スポーツで減量しても、拒食症は治らないでしょう。
たまたまMSNのニュース欄にあの人を偲ぶとあり、そうそうそんな人もいたっけ、、、と『鈴木その子 拒食症 子供』で検索をしたところ、この文章を読むことができました。
私も高校の三年間、アレルギーの食事療法ということで自分自身も気づかず、そして母親にも周りにも気づかれませんでしたが、実のところ拒食症だったとこの文章を読んで、確信しました。私の場合、母親の性格というか、態度というか、全くここに書かれている通りです。結婚して家を出た今もどのような距離で、どのように接したらよいか難しい関係です。
私には弟が一人いますが、ここ7、8年間うつ病を患っています。原因は明らかに私の高校時代の摂食障害と同じだと思いますが、母は、弟のことを心底心配はしているけれども、自分に非があるとは認めたくないので、弟のうつ病の症状は一向に良くならず、弟もすでに35歳ですが、自立できずに仕事にも就かずに実家で両親と生活をしています。
何かをきっかけに良い方向へと向かってくれたらと願っているのですが、、、、、。
弟は、病気のことに触れられるのが嫌らしく、また、少しでも彼の気に入らないことがあると突然大きな声をあげて怒ってしまう(いわゆるキレてしまう)ので、当たり障りのない話ばかりしてしまいます。スミマセン、、、摂食障害の話が、うつ病の話になってしまいました。
私は今年初めて子どもを授かりました。私自身、ここに書かれていたことを忘れないように、同じことを繰り返さないように家族の絆を築いていきたいと強く思います。
摂食障害は生体防衛反応であるとコメントした女性です。
心の問題を解決しても、生体反応を無視することはできないと思います。現代は人間は皆大なり小なり心のストレスを抱えており、先生の方程式で考えると「心の問題」が食事の乱れを必ずしも引き起こすわけではありません。
しかし、「栄養上の問題」はほぼ間違いなく食事の問題を引き起こします。(内科的にも立証できると思います。私を栄養失調と診断したのは内科医です)心がすべての根源のように考えるのは危険です。他人や親を巻き込むことにより、解決が困難な方向へと向かって行ってしまいます。誰かが悪いと考えるのではなく、自分の身体を栄養学的に分析してみるのが有効だと思います。
最近読んで納得した書籍があります。
栄養学の書籍では無いのですが、
子育ての大誤解ーーーー子供の性格を決定するものは何か
ジュディス・リッチ・ハリス
という本です。「遺伝」の視点から親子を解き明かしています。
「心」はからだの外にある(NHKブックス) 河野哲也
という書籍は既読ですが、人間関係と心を哲学的に考えた書籍です。
何十年も前の学説に固執するべきではありません。
摂食障害を難病のように考えるのは患者に取って不幸です。
そういう主張をしたいのであれば、生体が、摂食を拒絶することで、何を防衛することができるかを説明する必要があります。
拒食症が栄養失調を惹き起こすのであって、栄養失調が拒食症を惹き起こすわけではないでしょう。因果関係が逆です。
そのようなことは言っていません。また「心の問題が食事の乱れを必ず惹き起こす」というようなことも言っていません。
ここに書いたことは、私自身のオリジナルな学説であって、過去の学説に依拠して書いたものではありません。
私は、摂食障害を克服できない病気とは考えていません。
ご無沙汰しております。
実は身長175cmの私は5年くらい前は85kgも体重があり、健康上で問題が出たのに伴い減量を行い数年かけて70kg前後に減量しました。
「適度な運動」による減量は健康を損ねる事はないですが、拒食症による体重減少は胃腸にも悪影響を及ぼすと思います。
男性の拒食症は最近の10年くらいでどのくらいの実例がありますか?
本文に書いた鈴木その子さんの息子は、男性拒食症患者の実例の一つです。最近のデータに関しては、以下のような記事があります。
双極性障害・パーソナリティ障害と診断されています。
病態はさまざまに変わっています。
1988年から1993年の間、鬱状態でした。
朝はバナナとヨーグルト、昼はエンシュア500ML2缶、夕食は納豆2パックと白米1合同じメニューを続けていました。
それは拒食症だったのでしょうか?
一日中2時間ごとの睡眠と覚醒鬱状態という鬱症状のきっかけは6年前からの極度の不眠です。
精神的原因としては「、共依存状態」にあった
当時28才の子が出ていったことによる喪失感であることが
自己分析の結果です。
そしてこの喪失感は現在でも私の精神の3割を占めています。
私は彼に出ていきたいと言われたとき、
「うんわかった。よかったね」としか言えませんでした。
妹は双極性障害と診断されて30年を経過しています。
この人はベゲタミンを含めて今だに一日32錠服用しています。
彼女と電話での相談の結果、レボメプロマジンを妹に薦められて、
主治医にに処方をお願いしました。その後1年感は効果があったのですが、去年11月に鬱状態はレボメプロマジンに
よる過剰鎮静を疑い、主治医に相談したうえで処方されなくなりました。
現在また4月末には43kg(身長151cm)あった体重が6月22日の計測では39.5kgでした。
朝食は卵二個、ミルクティ2杯、小トマト一個、オレンジ一個、チーズトースト2枚です。
昨日の夕食は白米1合、納豆2パック、ニラ卵閉じ、カツオ刺身約200gmでした。
運動は4月末から週3,4回13:30から始まるヨガなどの軽い体操、ウォーカーに15分、エアロバイク15分。軽い水泳とジャグジー30分です。
4月に精密検査をしてみたら体筋筋肉がこの年齢(67才です)標準以下になったことがスポーツクラブに通い始めたきっかけです。
今食事が摂れないのは、
1、売り場に並んでいる野菜のバンチが多きすぎて食材が無駄になってしまう。
高い。ブロッコリが税抜き398円。トマト大が128円。
2、スーパーやコンビニの弁当が塩がきいていて、まずくて一口食べたら吐き出してしまう。
3味付けしてある焼き魚用の魚の味付けが面妖で食べられない
4、食べられそうな肉は半額でも100g500円で財布が許さない。
朝はなんとか用意できます。昼はエンシュアで補えます。
夕食は平日は生協の宅配惣菜(これも味付けが濃くて苦痛です。)
不味いと言われるエンシュアが私の口には合うんですが
,噛まないでいると退化してしまうとどこかで聞いたことがあります。
100g千円の肉を買う?一個398円のブロッコリを買う?
何も食べなくていいものなら食べたくない、と知人も言ってました。
現在も拒食症が進行中なのでしょうか?
原因はわかっています。
SNSにのめりこんでいるのです。
いわゆるネット中毒です。
何のためか。
今までどんな場所にも所属感がなかったので、SNSで探しました。
今だに見つけることができなくて
まだしばらく続けたいのですが、そのために拒食症になっては手段と目的が逆転してしまいます。
この拒食症状態からは抜け出せるのでしょうか?
私は医師ではないので、何かをアドバイスできる立場にはないのですが、気付いたことを書きます。参考程度にしてください。
双極性障害(昔は躁鬱病と呼ばれた)と境界性パーソナリティ障害は同じ病気ではないものの、併発する人は多いようです。境界性パーソナリティ障害に関しては、ご自身で分析されているように、子供の自立による喪失感が原因と考えられます。現代の日本では、子供の親離れだけでなく、親の子離れも重要な社会問題となっています。
境界性パーソナリティ障害を持つ人は、自分は誰からも見捨てられているという空虚感を強く持ち、防御反応として、見捨てられる前にこちらから見捨ててやろうとします。拒食という行為は、そうした防御反応の一つと見られます。あえて自分が食べ物を捨てることで、自分が捨てられている感覚を和らげようとする防御反応です。拒食をしている間はプライドが保てるので、躁状態になりますが、これが過食になると鬱状態になると考えられます。
双極性障害は遺伝的要因の影響を受けることが知られており、妹さんが双極性障害ということですから、遺伝的要因もあるのでしょうが、こちらはどうしょうもないので、環境的要因の方を何とかしなければなりません。共依存状態だった息子さんが出て行ったことが根本的原因と認識しているのであれば、ネット上で息子さんの代替を探す前に、息子さんとの関係を再構築するか、あるいは自分を常に見守ってくれると感じることができるペットを飼うといったアニマルセラピーを試すべきではないでしょうか。
ずいぶん前の記事ですが…
元フィギュアスケート選手の鈴木明子が摂食障害になった時厳しいお母さんが原因だったようで、治療の際に「ちゃんと食べないと治らないよ」と言われて、ますます悪化して医師にいろいろ言わないで受け入れてあげてください、とアドバイスされたようです。お母さんも関わり方を変えて、「食べられる分だけでいいよ」みたいな声かけに変えていったら回復に向かったようです。
拒食症は母に対するハンガーストライキとは、納得しました。
さっきから自尊心とはなんだろう?と考えていますが、疑問符が増えるばかりです。浮かんだ疑問は以下の通りです。
・山月記の李徴は尊大な自尊心ゆえに虎になったらしいが、李徴はむしろ自尊心が低いのではないか。
・顕在的自尊心が大きくかつ潜在的自尊心が小さいと、内集団贔屓するらしいが、これがスケープゴートの始まりか。
・なぜ人間(動物?)は自尊心を育まないと、うまく生きていけないのか。
鈴木その子はイレウス(腸閉塞を含む広い概念)の発症をきっかけに衰弱して肺炎で亡くなったらしい。腸の疾患というのが注目である。近年の腸内環境の研究が進んで、精神病患者の腸内環境は悪化していることがわかっている。また腸脳相関といって腸の不調⇔こころの不調という関係性が確認されている(脳の不調では知能のニュアンスが出てしまうのでこころを使う)。ここから推しはかるに、鈴木は生まれてからずっと腸が不調だったのではないのだろうか。腸の不調⇔こころの不調のスパイラルから抜け出せずいたのではないか。そんなときに息子が生まれた。しかし息子は、こころが不調な母の母乳や食事で母と同じように腸が不調になり、精神安定剤で腸が不調⇔こころの不調のスパイラルから抜け出せなくなった。ついには両者若くして死亡してしまった」こんな推測が建つのではないだろうか。食品化学科卒というのも気になるところである。