5月 052008
 

ケビン・ラッド政権の時代になってから、オーストラリアは、公式に、日本の調査捕鯨に抗議するようになった。オーストラリアでは、昔から反捕鯨の世論が強いが、捕鯨をして鯨肉を食べなけれべならないのは、日本人よりもむしろオーストラリア人の方ではないのか。

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2007年1月3日にメルボルンで行われた抗議集会で、日本の捕鯨を禁止するよう署名するオーストラリア人たち。赤色は日の丸を意味すると同時に鯨の血を象徴する。”Ban Whaling: people sign Japanese flag to stop whaling” by Takver is licensed under CC-BY-SA.

1. 日豪捕鯨論争勃発

2007年11月にオーストラリアで行われた総選挙で、最大野党だった労働党が過半数を制し、11年半ぶりに政権を奪取した。自由党党首のジョン・ハワード首相は、退陣し、1996年以来続いた保守政権の時代が終わった。

もともと、オーストラリア人の間では、反捕鯨の世論が強かったが、日豪関係を重視していたジョン・ハワードは、日本の捕鯨活動を批判することはなかった。だが、労働党のケビン・ラッド党首は、首相就任後早々(2008年2月10日)に、税関の巡視船を派遣し、日本の自称「科学的調査捕鯨」が違法である証拠を収集して、国際司法裁判所あるいは国際海洋法裁判所へ訴訟することを検討すると述べるなど、反捕鯨政策を前面に打ち出した。

こうしたオーストラリアで盛り上がる日本叩きに対して、日本では感情的な反発が高まっている。YouTubeでは、日本人と思われる人物が投稿した“Racist Australia and Japanese whaling”なる反豪動画が大きな反響を呼んだ。この動画のコメント欄では、日本人とオーストラリア人と野次馬たちの口汚い罵り合いが続いている。これに対して、オーストラリアでは、「日本人をよりよく理解するために、日本人の科学的調査をするべきだ」といった冗談[ABC TVChaser’s: War on Everything
]が流行したりして、日豪関係はかつてなく険悪になっている。

日本の捕鯨擁護論をみていると、日本の国益という観点からなされたナショナリスティックなものが多いが、これでは、オーストラリア人を説得することができない。オーストラリア人に納得してもらうには、オーストラリアの国益という観点から、捕鯨の必要性を説くべきだろう。

2. オーストラリアはなぜ砂漠化しているのか

現在のオーストラリア人にとっての最大の悩みは、旱魃と国土の砂漠化である。特に2003年から始まった旱魃は、「観測史上最悪」 [ABC: Worst drought on record] で、穀物の生産高は、平年と比べて半減し、綿花生産量は、66%減少した。農家の中には、農地を手放したり、自殺したりする人が増えている[BBC:Australia drought sparks suicides]。水不足と農作物価格の急騰は、都市の生活者にも深刻な影響を与えている。

乾燥化の短期的な強化要因はエルニーニョ現象と考えられているが、数年周期で繰り返されるエルニーニョ・南方振動では、「千年に一度の旱魃」[The Guardian:Australia suffers worst drought in 1,000 years]を説明することはできない。2002-2003年、2004-2005年、2006-2007年にエルニーニョが観測されているが、どれもそれほど強いものではない。

もっと長期的な背景因としては、温室効果ガスによる地球温暖化を挙げることができる。中緯度高圧帯(亜熱帯高圧帯)の地域は、温暖化による降雨量の増加の恩恵を受けず、逆に気温の上昇により、乾燥化がいっそう進むことが知られている [IPCC (2007) Impacts,
Adaptation and Vulnerability
, p.6]。オーストラリア大陸は、中緯度高圧帯のもとにあるで、地球温暖化がオーストラリアの砂漠化を促進しているのは事実である。

しかしながら、オーストラリア大陸の砂漠化は、温室効果ガスによる地球温暖化が顕在化する80年代よりもはるか以前から、すなわち、イギリス人が植民活動を開始した18世紀末の時から始まっていた。

In Australia, desertification tends to be associated with land degradation in the rangelands. It results from unsustainable land use and the impact of European settlement, rather than changing climate.

オーストラリアにおいては、砂漠化は、放牧地における土壌劣化と関連する傾向にある。それは、変動する気候よりも、持続不可能な土地利用とヨーロッパ人の定住の衝撃から帰結している。

イギリス人が入植後オーストラリアで始めたのは、羊の放牧であった。羊の放牧は、牛の放牧以上に砂漠化を促進する。なぜならば、牛が草の葉の部分しか食べないのに対して、羊は根や若芽まで掘り起こして食べてしまうからだ。いったん植被が減ると、土壌流出や風化によって、土地が不毛となる。劣化した土壌は、自然回復が難しい。また植物による保水や蒸散がなくなると、降雨量が減り、乾燥化が更なる砂漠化を進める。このように、羊の放牧は、様々なポジティブ・フィードバックにより、砂漠の面積を広げていく。

1995年の論文によると、オーストラリアの五百万平方キロメートルにおよぶ乾燥地と半乾燥地の42%で、何らかの形の砂漠化が起きている [John A. Ludwig and David J. Tongway: Desertification in Australia: An eye to grass roots and landscapes]。オーストラリアの砂漠化は、2003年から始まった空前の旱魃により、さらにひどくなっているのではないか。このままでは、オーストラリアは、人間が住めない死の大陸になってしまう。

3. オーストラリアを緑化するにはどうすればよいのか

植物は、生きていく上で、16の元素を外部から取り入れなければいけない。水素、炭素、酸素、窒素、カリウム、リンは大量に必要だが、カルシウム、マグネシウム、イオウは少量でよく、さらにモリブデン、銅、亜鉛、マンガン、鉄、ホウ素、塩素はごく微量でかまわない。このように必要な量に差はあるものの、どれか一つでも欠くならば、正常な成長ができないという意味で、これらの元素は必須元素と呼ばれる。

必須元素のうち、水素、炭素、酸素は、空気と水から直接補給することができる。それ以外は、自力で取り入れることはできない。必須元素が不足していると、いくら日光と水があっても、植物は育たない。オーストラリアの土壌には、もともと植物に必要な無機元素(以下、栄養塩と呼ぶことにする)が少ないといわれている。

Australia is the most unproductive continent: the one whose soils have on the average the lowest nutrient levels, the lowest plant growth rates, and the lowest productivity. That’s because Australian soils are mostly so old that they have become leached of their nutrients by the rain over the course of billions of years.

オーストラリアは、最も非生産的な大陸である。その土壌の栄養塩の平均値、植物の生育率、生産性は最低である。これは、オーストラリアの土壌の大部分が古くて、長い年月の経過とともに、雨によって、栄養塩が洗脱されたからである。

だから、放牧をすれば、すぐに砂漠化してしまうのである。オーストラリアを再緑化するには、不足している栄養塩を増やす必要がある。

手っ取り早い手段として、化学肥料を投入するという方法があるが、費用が高くつくという以外に、持続可能ではないという問題点がある。化学肥料の主要成分
である窒素とリンとカリウムのうち、窒素は空気中にほぼ無尽蔵にあるが、リンとカリウムは鉱山から採掘している。カリ鉱石は比較的資源が豊富であるが、リン鉱石は資源が枯渇しつつある。完全に枯渇する前に、リン価格の高騰により、利用が現実的ではなくなるだろう。

化学肥料の大量使用には、富栄養化という別の問題もある。海・湖沼・河川などの水域に、一度に大量の栄養塩が流入すると、植物プランクトンが急増する。植物プランクトンは、日中光合成をするので、酸素を大量に発生するが、夜間は呼吸するだけなので、水中は酸素不足になり、魚をはじめ、プランクトン自身も含めて水中生物が大量に死滅する。さらに、嫌気性微生物が、それらの死体を分解するので、悪臭が発生したりする。

肥料だけではなく、合成洗剤を含んだ生活廃水や工場廃水も富栄養化を惹き起こすので、富栄養化の防止には総合的な対策が必要であるのだが、人類はこれまで大量の栄養塩を水中に捨ててきたのだから、新たに陸地や空中から栄養塩を供給するのではなくて、水中に溜まった栄養塩を回収して、陸地に還元する方が、栄養塩の分布バランスの是正という観点からして望ましいということになる。

そうした回収をやろうとすれば、莫大な費用とエネルギーが必要になると思うかもしれないが、心配は無用である。魚や鯨が代わりにやってくれる。魚や鯨は、体内に大量のリンを集めているから、それを農地に還元すればよいのだ。

水中に分散している希少元素を生物を使って回収するという方法は、他でも試みられている。ホヤが海水から摂取し、体内に濃縮したバナジウムを回収するとか、日本海の浅瀬でホンダワラを養殖し、そこからエタノールを精製するだけでなく、ウランやヨウ素を回収するといったプロジェクトが日本で計画されている。しかし、魚や鯨を使って、海中に流出した栄養塩を回収し、肥料として使うということは、江戸時代の日本で大規模に実用化されていた。江戸時代の日本で成功した方法をオーストラリアの砂漠化防止に適用すればよい。

江戸時代の日本人は、鯨の骨を粉にして、肥料として活用していた。また、陸上動物はほとんど食べずに、魚や鯨を食べ、糞尿を肥料として使用していた。人糞を肥料として使うことは、一般に不衛生だと思われている。しかし、最近では、人糞をおがくずと混ぜることで、衛生的に有機肥料を作るトイレが開発されている。正和電工株式会社は、このトイレにバイオトイレという名前をつけて、普及を目指している。

私たちの糞尿の成分のほとんどは水分だ。その水分が便座下の便槽内のおがくずに吸収される。トイレ使用後はボタンを押し電動式スクリューで攪拌する。微生物が活発に動くように、おがくずはヒーターで55度前後に保たれている。微生物の作用と適温により数時間で糞尿を水と二酸化炭素に分解するのだ。臭いも殆ど発生せず、換気の設備も備えている。おがくずの交換は年に数回程度で大丈夫。取り出したおがくずは素手で触っても害はなく、有機肥料として再利用することができる。

[…]

使用後のおがくずには、大腸菌群や寄生虫など人体に有害な微生物は生息していないことがわかっている。バイオトイレから取り出した使用済みのおがくずはN(窒素)、P(リン)、K(カリウム)など植物へ有効な栄養分が多く含まれている。有機肥料として安心して活用できるのだ。

[正和電工株式会社:聞いて流せぬトイレの話

オーストラリア人は、砂漠化の原因となっている家畜(とりわけ羊)の飼育を減らし、漁業と捕鯨に力を入れるべきだ。捕鯨のほうが、家畜の飼育よりも資源の消費量は少なくてすむ[Reuters:Eat whale and save the planet]。陸上動物の肉を食べる代わりに、魚や鯨といった海中動物の肉を食べ、それをバイオトイレで有機肥料に変える。魚や鯨の骨も、リンが豊富だから、重要な肥料の材料である。バイオトイレでは、水を流す必要がないから、これの使用により、多くの水を節約することができる。これは、水不足に悩むオーストラリア人にとっては朗報である。節約した水と有機肥料を使って、農業や植林をすれば、オーストラリアの砂漠化を阻止し、再緑化することができる。

オーストラリアの反捕鯨活動家たちは、捕鯨を禁止すれば鯨の数が増えると単純に考えている。しかし、人間が捕獲しなくても、鯨は、少なくとも寿命に達すれば死ぬ。そして、鯨の体内に集積した栄養塩が海底に沈む。その栄養塩を陸上生物が活用するまでには、途方もない時間がかかる。それならば、十分子孫を残した鯨を捕獲し、陸上の生物の繁栄のために使ったほうがよい。

陸上の生命が豊かになれば、それだけ多くの有機・無機の栄養分が海中に流れ込むので、鯨を含めて、海中の生物も豊かになる。オーストラリア周辺の海域では、オーストラリア大陸から海に流入する栄養塩が貧弱であるため、海洋資源も貧弱である。商業捕鯨の禁止にもかかわらず鯨の数増えない最大の原因は、餌不足である。逆説的であるが、日本が伝統的に行ってきたエコロジカルな捕鯨なら、鯨の数を逆に増やすことすら可能である。オーストラリア人は、自ら捕鯨を再開し、鯨肉を食べるべきだ。

読書案内
書名クジラと日本人―食べてこそ共存できる人間と海の関係 (プレイブックス・インテリジェンス)
媒体新書
著者小松 正之
出版社と出版時期青春出版社, 2002/04
書名よくわかるクジラ論争―捕鯨の未来をひらく (ベルソーブックス)
媒体単行本
著者小松 正之 他
出版社と出版時期成山堂書店, 2005/08
追記

2010年現在、原料のリンやカリウムをめぐる国際的な争奪戦が起きている。リンやカリウムが枯渇している今、海中に流出したリンやカリウムを、漁業を通じて回収することが、さらに重要になってくるだろう。

 中国は1日、リン酸アンモニウムなど化学肥料の輸出関税を31日まで110%に引き上げると発表した。ここ数年、国内の肥料の需要期に高関税を課したことはあったが、突然の表明。実質的に輸出が止まることになりそうで、大手商社で肥料を扱う部署の幹部は「レアアースと状況が似てきた。中国は長期的には国内分を確保するつもりだろう」と漏らした。

 実は「中国が来年から年を通じて輸出関税を30~40%にするのでは」といううわさが業界を駆けめぐっていた。リン鉱石を原料とするリン酸アンモニウムの場合、直近の税率は数%で、業界は輸出規制の強化に身構えていた。

 リン鉱石の産出量は中国が世界の3割を占める。レアアースと同じく、中国は肥料原料の輸出を絞ってきた。

 事は中国にとどまらない。肥料は今や、レアアースや鉄鉱石と同様に、国益に通じる戦略物資になりつつある。

 食料の生産には肥料が不可欠だ。世界の人口は50年には91億人に達すると予測され、同じ面積で多くの作物を作る必要が高まる。肥料需要はこれから爆発的に増える。

 これだけでも肥料価格は高騰する素地があるが、資源の偏在も拍車をかける。

 窒素、リン酸とカリウムは肥料3要素とされるが、工業的に製造できる窒素肥料以外は、鉱山が頼り。リンとカリウムの上位3国の世界産出量のシェアは、それぞれ6割余りに達する偏在ぶりだ。リン酸アンモニウムの国際価格は06年以前の水準から、穀物が高騰した08年春には4倍超に。今も06年の2倍という高値圏にある。

[朝日新聞(2010年12月1日)肥料争奪戦、レアアース並み
中国、リン輸出を突然制限]
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  20 コメント

  1. ディンゴやカンガルーが あんなむごい殺され方をしているなんて知らなかった
    殺された母親の袋から引っ張り出された子供のカンガルーを 躊躇なく踏み殺した映像はショックでした
    自分の倫理基準で物事を当てはめようとしている人間のごう慢さが 恐ろしく思えます
    「命の大切さ」[保護活動」「政治的策略」色んな面で、正当化しようとしている人間
    人種の違いは永遠に埋め尽くせないものなんだろうか なんて人間はさもしく身勝手なんだろう
    いい映像を見せていただき感謝します 有難うございました

  2. 白人の唯我独尊は、今にはじまったことではないが、この反捕鯨ほど傲慢、傍若無人、厚顔無恥なものはない。牛やカンガルーは食べてもよく、鯨はいけないとする論理は「屁理屈」以外のなにものでもない。
    相手をするだけ、時間が惜しい気がするが、何も発言しないと、先方はこちらが納得したと勘違いするであろうから、「オーストラリア人こそ、鯨を食うべし」との今回論文はまことに時宜を得た先方にもわかりやすい論陣である。
    おおいに、オーストラリアの頑固ものどもにやさしく説明してやってほしい。

  3. 本当に鯨を食べることが結果的に鯨を増やすことにつながるとしたら
    オーストラリアの人達は涙を流して喜ぶかもしれない(T_T)
    本当にそーなって欲しいと心から望むが・・・

  4. 永井様のご提案、私も論理的で説得力を感じます。
    一般の捕鯨問題に利害関係の無い人ならば十二分に納得させられると思います。
    ですが、反捕鯨活動家、特にホエールウオッチング業者や畜産農家を納得させることは出来ないと考えます。
    畜産農家にとって、鯨肉は強力な競争相手です。どんな形であれ捕鯨活動が続くことを望まないでしょう。捕鯨を停止した後、増えすぎた鯨が他の魚介類を食べて、漁業が衰退すれば、畜産農家はさらに喜びます。
    また、捕鯨を行うことで、捕まった鯨が近くに居る仲間に危険信号を出します。その結果、鯨が人間の船に近づかなくなりますので、ホエールウオッチング業者は致命的な打撃を受けることになります。
    >投降者の皆様
    少し頭の足りない白人が居るからといって、すべての白人を悪し様に言っては、ノルウェー人やアイスランド人に失礼ではないかと。

  5. 砂漠化が進めば、放牧地や餌が減るのですから、畜産業も成り立ちません。また、砂漠化が進めば、海も貧しくなり、鯨も減ります。砂漠化を阻止することは、すべての人間、否、すべての生命にとって、利益となることです。そして、捕鯨を含めた漁業を砂漠化阻止のために行うべきだというのが私の提案です。なお、捕鯨問題を人種問題に摩り替えるべきではないという意見には、賛成します。

  6. 鯨が年間に食べる魚介類の量は少なく見積もって1000万tと言われていますので、捕鯨が環境に影響を与えることは確かでしょう。
    しかし、食肉業者やホエールウオッチング業者にとってはまさに目先の死活問題。10年先の地球環境を説いても無意味と思われます。
    昨今の食料価格の高騰がオーストラリアやフランスの食肉業者にどのような影響を与えるのかが気になります。資金を得た結果、さらにグリーンピース等への資金供与を増やしライバル除去に走るのか。逆に、生産物の価格高騰から、ライバルに対して無関心になるのか。

  7. 食肉業者やホエールウオッチング業者が人口に占める割合はごくわずかだから、多数決原理がまっとうに機能するのであれば、政策には影響を与えません。

  8. 近年の海洋汚染により、海産物(特に食物連鎖の上位に位置する)は毒性が強く健康によろしくないと、
    どこかのサイトで見たと思うのですが。
    そのあたりはどうなのでしょう。

  9. 鯨類に蓄積される有害物質について」や「南極海及び北西太平洋鯨類捕獲調査の副産物中のPCBs、総水銀及びメチル水銀濃度 」によると、南極海の捕獲調査の副産物はまだ日本の規制値を下回っているけれども、北西太平洋の捕獲調査の副産物の一部には、この規制値を越えるものがあったとのことです。しかしながら、「海洋が汚染されているから、海産物を食べるな」ではなくて、「海産物が食べられるように、海洋を汚染するな」と考えるべきだと思います。

  10. 「オーストラリア人に納得してもらうには、オーストラリアの国益という観点から、捕鯨の必要性を説くべきだろう。」
    これはごもっともなご指摘です。

  11. 白人至上主義、偏った自然保護主義者に対して、どれだけ膨大な労力を使っても、主義主張は平行線のままだと私自身は諦めております。
    これまでの世界紛争の元凶が、対他宗教者に対するキリスト教の宗教観にあるように(…と極論ですが)、反捕鯨運動は今後、そのまま対日本に対する様々な分野での圧力や紛争に発展しかねないと危惧しております。
    反捕鯨グループに対する西側諸国の資金提供は相当なものだと聞いておりますが、食鯨文化のある他の国は、バイキングの国を除いて何してるんでしょうねえ。

  12. 「バイキングの国」以外では、鯨肉を食べる文化を持つ国はあまり多くありませんが、イヌイットなどが商業捕鯨をやっていることは認められています。

  13. 捕鯨問題となると日本人の血が頭にのぼってしまうようなのは何故でしょう。
    キリスト教徒を狂信者扱いする人が多いようですが、キリスト教の論理問答が現在の科学技術の発達をもたらしたことは明らかです。仏教では、そうはいかなかったのです。
    もちろん、それがいけなかったのだ、という人もいるでしょうけど。
    捕鯨問題にもどれば、商業捕鯨の継続、発展が日本の将来にとって不可欠ならば、そう主張すればいいのです。その場合は、私もそう主張します。でもそんなことはないことを日本人自身がわかっている。もちろん、相手もわかっている。なんという茶番でしょう。

  14. この国の捕鯨と呼ばれる商業行為は
    現在ほぼ機能していません
    しかし、それでも排除と根絶を願い行動する集団
    理解に苦しみますね
    実際問題、冷静に客観的に見て
    捕鯨は日本人の将来にとって必ずしも必須の事ではない
    事が、根本的な悲劇の元なのだろうと思いますね
    しかし、将来必須では無い事は捕鯨を否定する理論には結びつきません
    なぜなら近い未来において捕鯨で食料を確保する時代になる確率の方が
    捕鯨をしないで済む確率より高い事を
    どんな人間でも容易に予想できる以上
    結局日本は現在多少のリスクを背負っても
    日本の未来のリスクを分散させる行動を取るべきなのは自明の理
    不回避な現実でしょうね

  15. 捕鯨だけを悪いとすることに問題ありとはおもいます。
    全ての肉食をやめるという方向に、進むのがもっとも良い選択ですが、
    それは、おそらく出来ないことでしょう。
    日本では、それは可能でした。でも、それをすることはありませんでした。
    一時、肉食を禁止する法令が出来たこともありますが、
    おそらく、貴族世界では守られたでしょうが、民衆までは守られては
    いなかったでしょう。でも、実施できる可能性はありました。
    食の問題というよりも、職の問題であることが、多いですから、
    職の問題が解決できなければ、食の問題も解決することはないでしょう。
    ちなみに、個人的には、ベジタリアンですが、他人にそれを勧める気はありません。
    食にしろ、職にしろ、最終的には、個々の選択でしかないともいえるでしょう。
    国家や社会は、個々の選択における多様性を認めるべきだとおもいます。

  16. 日本は、四足獣肉を食べることを禁止していたのであって、肉食一般を禁止していたわけではありません。日本人は、古来、魚、鯨、鳥を盛んに食べていたし、イノシシまでも山鯨(やまくじら)と鯨扱いして食べていました。ただ、他の国々と比較すると、陸生動物を食べることが極めて少なかったと言うことはできるでしょう。

  17. >増えすぎた鯨が他の魚介類を食べて、漁業が衰退すれば、畜産農家はさらに喜びます。
     これについては正確ではありません。
     日本の捕鯨協会の方がそう仰っていたので、おそらく間違いありません。正確には、主に湾岸等の近海に置いて、漁の為に集めた魚を、横合いから掻っ攫われてしまうのだとの事です。これをやられると、やられた漁業者にとっては無視できない損害になってしまいます。
    (そして、こういった問題は世界全体の鯨の数より、近海における鯨の数に左右されます)
     もちろん鯨自身も魚を消費しますが、鯨は餌が見つからないと、人間と違って死にます。
     一時的にバランスが崩れる事はあっても、増えすぎれば勝手に減るのでそこまで深刻ではないと考えていました。人間が必要以上に保護しなければ(例えば飢えた鯨をわざわざ保護する、鯨の為に漁獲高を制限する等)の話ですが。
     いずれにせよ、どちらかと言えば捕鯨賛成派にとって説得材料となる話ではあります。

  18. >>捕鯨問題にもどれば、商業捕鯨の継続、発展が日本の将来にとって不可欠ならば、そう主張すればいいのです。その場合は、私もそう主張します。でもそんなことはないことを日本人自身がわかっている。
    一概にそうとは言えないと思いますよ。
    確かに、あなたにとっては不可欠では無いかもしれません。
    しかし、捕鯨やイルカ漁(少しそれますが)で生計を立てている人々が、多くは無いにしろ、必ずいます。勿論、それだけを専門に生活している方は、より少ないでしょう。
    ただ、禁止されれば彼らが困るのは事実です。「禁止されたから他の職業で稼げ」ともいえませんよね。一部のオーストラリア人と違って、趣味で動物を殺しているわけではないんですから。

  19. この論文の英訳が公開されることを期待しております。
    ”鯨の体内に集積した栄養塩が海底に沈む。その栄養塩を陸上生物が活用するまでには、途方もない時間がかかる。”
    ここでは、熱塩海洋循環による表層水への栄養分の湧昇は、捨象できる程度に軽微だと考えてよろしいでしょうか。

  20. 熱塩循環による栄養分の表層への湧昇は、地球の生命の維持にきわめて重要な貢献を行っています。しかし、湧昇によってすべての栄養分が入手可能になるわけではないのだから、海底に沈む前にそれを活用することは決して無駄なことではありません。

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