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Qアノン陰謀論はなぜ生まれたのか

2021年2月24日

2020年の米国大統領選挙で最もネットを熱くさせた陰謀論は、Qアノン陰謀論であった。このネット発の陰謀論は、2016年の米国大統領選挙の時に流布したピザゲート陰謀論の続編であるが、トランプ大統領が児童売春と悪魔崇拝を行うリベラル派エリートの秘密結社と秘かに戦っているという荒唐無稽な陰謀論は、誰がどのような動機で作って、広めたのか。陰謀論の陰謀論という形で推測してみたい。

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トランプ大統領(左)と Qアノンのシャーマンを自称するジェイコブ・アンソニー・チャンスリー(右)。

1. 大覚醒の日を迎えたQアノン信者たち

2021年1月20日は、Qアノン信者たちにとって「大覚醒」となるはずの日だった。バイデンが大統領就任式で宣誓する前に、トランプ大統領の命を受けた軍が決起し、バイデン夫妻、カマラ・ハリス新副大統領、ナンシー・ペロシ下院議長、チャック・シューマー民主党上院院内総務、オバマ夫妻、クリントン夫妻など、ディープ・ステート(影の国家)のリベラル派エリート全員を一網打尽にして逮捕し、処罰すると彼らは固く信じていた。しかし、そうはならなかった。バイデン大統領の就任式は、何の波乱もなく行われた。

これを見て動揺するQアノン信者が続出した。1月20日は「大覚醒」によりトランプが大統領を続投する日となる代わりに、Qアノン信者が現実に目覚めるという別の意味での大覚醒の日になってしまった。これまでQアノン信者たちによってフェイク・ニュース扱いされていたリベラル派のマス・メディアは、ここぞとばかりに、右翼は荒唐無稽な陰謀論を信じる情報弱者といったステレオタイプに基づく反撃キャンペーンに乗り出している。しかし、陰謀論を十把一絡げにして間違いと決めつけることは危険だ。

そもそも陰謀論とは何か。文字通り解釈するなら、それは出来事を陰謀によって説明する理論ということになる。この世に陰謀があることは間違いないから、陰謀論は必ずしも間違いではないことになる。しかし、陰謀論という言葉は、歴史修正主義などと同様、通常否定的な意味で使われるので、私が提案するような価値中立的な定義を拒否し、陰謀論は謬説という前提で踏み込んだ定義をする人が知識人には多い。

しばしば引き合いに出される陰謀論の定義は、「陰謀論とは、他の説明の方がもっともらしいのにもかかわらず行われる不必要な陰謀の想定である[1]」というデイビット・アーロノヴィッチによる定義である。こう定義しても、しかしながら、陰謀論を間違いと決めつけることはできない。科学史上、定説の方がもっともらしく思われ、それゆえに不必要に思えた異端の説が後に正しいと判明することがしばしばある。歴史解釈に関しても同じことが言える。

陰謀論を十把一絡げにして間違いと決めつけることが危険であるもう一つの理由は、そうしたレッテル貼りが、本当の陰謀を隠蔽するための手段として使われるというところにある。今、あなたの陰謀が発覚しそうになったとしよう。あなたなら、それを防ぐために何をするか。声を大にして陰謀を否定したり、証拠を隠蔽しようとしたりすることは逆効果である。それは立場を逆にすればよくわかる。疑惑の人に真相を聞こうとしたところ、相手が「そんなことは絶対ない!」と顔を真っ赤にさせて否定に躍起になるなら、あなたは図星を突いたと感じるだろうし、相手が調査を拒むなら、何か隠しているに違いないと疑惑を深めるだろう。

疑惑を持たれた時、それを晴らす最もよい方法は、相手に「自由に調査してください」ということだ。しかし、それでは本当に陰謀が発覚するから困るという人のために、それを阻止するための裏技がある。本当の陰謀よりも、スケールが大きくて、面白そうな陰謀を噂として流すという方法だ。ヒトラーが認識していたように、大衆の心は小さな嘘よりも大きな嘘の犠牲となりやすい[2]。それゆえ、大衆は、リアルだけれども地味な陰謀ネタよりも、スケールが大きくて面白い陰謀ネタに飛びつく。これは陽動作戦だ。そして世間が本物の陰謀に対する関心を失い、フェイクの派手な陰謀ネタに食い付いたところで、その陰謀論が間違いであることを暴露する。すると、大衆たちは、「やっぱり陰謀論はインチキだね」という結論に納得して、味噌も糞も一緒に捨ててしまう。そうなれば作戦は成功だ。

こういう話をすると「陰謀論の陰謀論」と言われそうだが、実際のところ、この裏技は陰謀隠蔽の古典的テクニックとして行われてきたもので、私の勝手な妄想ということではない。こうした裏技を無効にするためにも、陰謀論を十把一絡げにしてレッテルを貼ることは避け、個別に真偽を検証する姿勢を持たなければならない。私は、9.11陰謀論に関して「ブッシュはなぜ戦争を始めたのか」で、「米国政府は、テロの計画を知りながら、その防止に努めず、むしろそれを戦争の口実として利用しようとしていたとする穏健版陰謀説と9.11事件は米国政府による完全な自作自演であったとする過激版陰謀説の二つ」を紹介し、前者は正しいが、後者はよくわからないという説明をした。こういう慎重な姿勢を取るのは、過激版陰謀説は、穏健版陰謀説を隠蔽するために流されたのかもしれないという可能性を警戒しているからである。

9.11陰謀論は措くとして、話をQアノン陰謀論に戻そう。この陰謀論は、2020年の米国大統領選挙になって突然出てきたものではない。ピザゲート陰謀論という同じような内容の陰謀論が2016年の米国大統領選挙の時にネット上で拡散した。実は、私は、ピザゲート陰謀論の流布が、先ほど紹介した裏技によるものであるという疑いを持っている。そこで、本稿では、まずQアノン陰謀論の前史として、ピザゲート陰謀論がなぜ生まれたのかを考えたい。

2. ピザゲート陰謀論はなぜ生まれたのか

米国の大統領選挙では、ネガティブ・キャンペーンが頻繁に行われる。2016年の大統領選挙でも、保守派は、民主党の候補であったヒラリー・クリントンに対して様々なネガティブ・キャンペーンを行った。ネット上でも、何々アノン(匿名という意味の Anonymous の略)と名乗る匿名のユーザーたちが、暴露話や陰謀論を書き込んだ。もっとも当初は、私的メールを使用していた問題や2015年に出版された『クリントン・キャッシュ』が指摘したクリントン財団をめぐる収賄疑惑が中心的なネタであった。

ところが、選挙戦が終盤に差し掛かった2016年10月30日、ニューヨーク在住の弁護士を自称するツイッターのユーザー、デイヴィッド・ゴールドバーグが、これまでとは異なる種類の噂を書き込んだ[3]。その書き込みによると、ニューヨーク市警察が、ヒラリー・クリントンの選挙運動副委員長を務めていたフーマ・アベディンのメールの中に、ヒラリーを中心とした小児性愛者のつながりを発見したというのである。このツイートは、六千回以上リツイートされ、トレンド入りした。その後、オルタナ右翼やロシアの工作機関が喧伝に加勢し、ネット上ではすっかり有名になった。

これに先立って、ヒラリー陣営の選挙運動委員長、ジョン・ポデスタのメールがハッキングによりウィキリークスに流出していた。彼のメールには、ワシントンでコメット・ピンポンというピザのレストランを経営し、ヒラリーのための選挙資金集めに奔走していたジェームズ・アレファンティスの名前があった。また、ジョン・ポデスタが頻繁にコメット・ピンポンでピザを食べていたという記述もあった。陰謀論者は、そうした記述を暗号と考え、コメット・ピンポンにある秘密の部屋で児童買春が行われていると解釈するようになった。このため、このスキャンダルは、ピザゲートと呼ばれるようになった。

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ピザのレストラン「コメット・ピンポン」[4]

ピザゲートの噂がもっともらしいと信じられるようになったのには、それなりの背景があった。2016年10月28日に、米連邦捜査局長官のジェームズ・コミーは、ヒラリーの私的メール問題についての捜査を再開すると宣言した。再開のきっかけとなったのは、元下院議員アンソニー・ウィーナーのコンピューターから、その問題に関わる新しいメールが発見されたことだった[5]。アンソニーは、フーマの夫で、フーマが所有していたヒラリーのメールがアンソニーのコンピューターに大量に保存されていたのである。

アンソニーは露出症で、下院議員だった2011年に、ツイッターのフォロワーであった女性たちに対してセクスティング(性的な画像をやテキストをソーシャルメディアを通じて送ること)を行ったことが暴露され、引責辞任した。2013年にはニューヨーク市長選挙に立候補するも、偽名でセクスティングを行っていたことが発覚して、落選した。2016年8月には、未成年の少女に対してセクスティングを行ったことが報じられ、フーマは、夫との別居を発表した(後に離婚)。しかし、同居していた頃に、夫は妻のメールを自分のコンピュータに保存していた。そのメールの存在がFBIの知るところとなったという次第だ。

ヒラリーは、フーマを「第二の娘」と呼んでかわいがっていた[6]。二人は、ともに、夫と一緒にいる以上の時間を二人で過ごしていた。それで、二人はレズビアンの関係にあるという噂が流れた[7](もちろん、たんなる噂に過ぎない)。時の経過とともに、ピザゲートの噂に尾鰭が付いて、内容が過激化していった。ヒラリーとフーマが少女をレイプし、殺して食べているとか、ジョン・ポデスタが悪魔崇拝の儀式をしているといった荒唐無稽な話まで作られた。

もちろん、ピザゲートは根拠のないデマだった。ピザゲートを真に受けた男が、中で監禁されている子供を救おうとライフル銃を持ってコメット・ピンポンに押し入り、銃撃事件を起こしたが、コメット・ピンポンには児童買春をするための秘密の部屋などはなかった。いったい誰が、何の目的でこのような陰謀論をネットで広めたのか。

個人が悪戯で始めて、広めたということではなさそうだ。無名の個人が、デイヴィッド・ゴールドバーグのような書き込みをしても、普通は無視される。だがこの書き込みは大量にリツイートされ、トレンド入りし、大いにバズった。後で分かったことだが、ボットによる大量かつ高速のリツイートが行われており、プログラムされたプロパガンダだったと考えられる[8]。そうした本格的なプロパガンダを行うのは、トランプ陣営と考えるのが自然ではないだろうか[9]

実は、この時、児童買春の疑いがかけられていたのは、トランプの方だった。2016年4月26日に、ある女性が、当時未成年の少女であった1994年6月から9月にかけて、トランプとジェフリー・エプスタインから性的虐待を受けたとする訴訟を起こした[10]。この時は、弁護士を付けなかったため、一週間後に棄却されたが、9月30日には、弁護士を付けて、訴訟を再び起こした[11]。彼女は、投票日の六日前に記者会見を開くことを予告した。匿名だった女性が記者会見をすれば、メディアはこぞって取り上げるだろうから、選挙に大きな影響を与えるはずだった。

トランプは、他にもセクハラ関係のスキャンダルはたくさん抱えていたが、未成年者に対する性的虐待は、成人女性に対するセクハラよりもはるかに政治的ダメージが大きい。トランプは、自分の「選挙運動を破滅させるために計画された大規模な陰謀から出てきたものだ[12]」と言って非難したが、否認表明だけでは不十分である。おそらく、トランプ陣営がとったであろう対策は、一つは、女性に訴訟を取り下げさせるように脅迫することであり、もう一つは、それが失敗した時のために、ヒラリー陣営に対して同じような、しかしより大規模なスキャンダルを捏造して、トランプ陣営に対する関心をそらし、同時にヒラリー陣営に打撃を与えるという一石二鳥の策を講じることである。こう考えれば、トランプ陣営がピザゲートを流布させた動機が理解できる。

結局のところ、女性は予定していた記者会見を中止した。弁護士によると、彼女は脅迫を受けて、断念したとのことである[13]。そして、彼女が訴訟を取り下げたことで、このスキャンダルは大ごとにはならなかった。対照的にピザゲートの方はネット上で大いに盛り上がり、ヒラリー敗北の一因となった。

もとより、脅迫に屈して訴訟を取り下げたからといって、彼女の主張が虚偽であったということにはならない。彼女の訴えの内容は当時の状況と矛盾がないし、裏付けとなる複数の証人による証言もある。また、トランプ自身、2008年にジェフリー・エプスタインが児童買春で有罪になる前の2002年に、彼との関係について、以下のように述べている。

ジェフとは15年来の付き合いだ。素晴らしい男だよ。[…]彼と一緒にいるとすごく楽しい。俺と同じくらいきれいな女が好きで、その多くは年齢が低い女とさえ言われている。間違いなく、ジェフリーは社交生活を楽しんでいるね。[14]

もちろん、これをもって、トランプがエプスタインと一緒に児童買春をしたと結論付けることはできない。しかしその可能性は、ヒラリーが同種のことをやっていた可能性よりもずっと大きいと言える。

3. Qアノン陰謀論はいかにして広まったのか

Qアノン陰謀論は、「Qクリアランスの愛国者」を名乗る 4chan(西村博之が運営する英語圏の掲示板)のユーザーが、2017年10月28日から「嵐の前の静けさ」というタイトルのスレッドで書き込みを始めたことで生まれた。「嵐の前の静けさ」は、13日前の10月5日にトランプ大統領が発した謎の発言だ。この発言は、トランプ大統領が、米軍首脳会合の後で、メラニア夫人や軍首脳夫妻らとともに記念写真を撮影している最中になされた。

Donald Trump warns it is 'calm before the storm’[15]

その時の記者とのやりとりは、日本語に訳すと、以下のようなものだった。

トランプ大統領:これが何を象徴しているかわかりますか。

記者:教えてください。

トランプ大統領:わからないけれども、嵐の前の静けさかも。

記者:嵐って何のことですか。

トランプ大統領:たぶん、嵐の前の静けさということだよ。

記者:イランかISISか何かにですか。どういう嵐が…

トランプ大統領:この部屋には世にも偉大な軍人がいます。あなたにそれを示しましょう。そして、私たちは素晴らしい夜を過ごそうとしています。ご来場ありがとうございました。

記者:どんな嵐ですか、大統領。

トランプ大統領:そのうちわかるさ。皆さん、ありがとうございました。

その前に開かれていた軍首脳会合の性格から言って、八日後に行われた対イラン新戦略発表演説で表明されたイラン戦略の転換のことをトランプは念頭に置いていたのであろう。この戦略転換は、オバマ政権時代になされたイランとの核合意の破棄につながった。その後、米国とイランは、あと一歩で開戦というところまで関係を緊張させたのだから、トランプが言った「嵐の前の静けさ」は、たんなるブラフではなかったと評することができる。

ところが、「Qクリアランスの愛国者」は、「嵐の前の静けさ」をピザゲートの文脈で全く違う意味に解釈した。トランプは児童売春を行うカバール(陰謀団)と秘かに戦っていて、今は静かに見えるが、やがて嵐、すなわち、カバール一味の一斉検挙と裁きが起きるというように「暗号解読」したのだ。トランプの支持者には宗教右派が多いので、「嵐」は、大覚醒(Great Awakening)と呼ばれるようになった。大覚醒とは、18世紀中頃、アメリカ植民地に広まった信仰復興運動のことで、本来の信仰から離れ、倫理的に腐敗した人々に対して神の審判が迫っていることを説き、彼らに悔い改めて回心することを勧める運動である。米国史上、大覚醒と呼ばれる運動は複数回起きた。Qアノン信者たちは、トランプを再選させることが新たな大覚醒になると信じた。

私は、ピザゲート陰謀論はトランプ陣営が意図的に広めたと推測しているが、Qアノン陰謀論の方はそう考えていない。ピザゲート陰謀論は、大統領選挙の直前という重要な局面で流されたが、Qアノン陰謀論は、重要な選挙の直前に流されておらず、時期的に言って、トランプ政権には、このようなピザゲート陰謀論のアップデートを行う動機が欠けているからだ。Qクリアランスとは、国家の最高機密情報にアクセスする権限だが、「Qクリアランスの愛国者」を名乗る人物は、トランプ大統領本人でないことはもちろんのこと、政権の幹部ですらないだろう。たぶん、ピザゲート陰謀論を信じていた一般のトランプ支持者であろう。

しかし、やがてトランプがQアノン陰謀論を必要とする時がやってくる。トランプ大統領が再選にむけた選挙活動を正式に開始した矢先の2019年7月6日に、ジェフリー・エプスタインが、児童買春などの容疑で再び逮捕されたのだ。エプスタインは、2006年に起訴されたが、当時検事であったアレクサンダー・アコスタと司法取引を行い、一件の罪状のみ有罪であることを認め、18ヶ月の実刑という軽い刑を受け入れる代わりに、他の多くの罪状の起訴を免れた。しかも、実際には13ヵ月でエプスタインは刑務所を出所した。だが、その後もエプスタインに対する訴訟が相次ぎ、再び刑事裁判となったのだ。

アレクサンダー・アコスタは、トランプ政権下で労働長官となったが、エプスタインと秘密裏に行った司法取引が甘すぎると批判され、辞職に追いやられた。今回の逮捕では、エプスタインによる過去の数多くの児童買春が徹底的に調べられ、白日の下に晒されるはずだったが、そうはならなかった。逮捕から一か月余りで、エプスタインが死亡したからだ。拘置所内で首を吊って自殺したと発表されたが、舌骨の骨折は自殺ではまれであることから、絞殺説が出た[16]

自殺ではなくて、他殺なら、いったい誰が殺したのか。トランプ大統領は、クリントン夫妻を犯人とするツイートをリツイートした[17]。自分に対する疑惑を政敵の疑惑にすり替えることで一石二鳥の効果を狙うというピザゲート陰謀論と同じ手口だ。もとより、エプスタインはビル・クリントンとも親交があり、ビルも大の女好きだったから、ビルもエプスタインと一緒に児童買春をしたと疑うこともできる。しかし、クリントン夫妻をはじめとする民主党の政治家は野党だから、拘置所内の容疑者を殺すことは難しい。むしろ政権を担っているトランプの方が容易に殺すことができる。

トランプ大統領は、エプスタインとの過去の関係が蒸し返されたことで、再び大衆の疑惑の目を自分から敵へと向けさせるための陰謀論を必要とするようになった。しかし、今回は自分で捏造する必要はない。ネット上では、Qアノン陰謀論が既に広まっている。これはトランプ大統領にとっては、渡りに船だ。民主党の大物政治家たちが世界規模の児童売春組織を運営しているという壮大な陰謀論を広めれば、大衆の関心は自分に対する小さな疑惑よりももっと面白い大きな疑惑に向かうはずだ。

もちろん、FBIが国内テロの脅威と認定する[18]Qアノン陰謀論をトランプ大統領が公式に支持することはできないが、非公式に支持することならできる。実際、トランプは、Qアノン信者が自分に好意的であることに感謝の意を示している[19]。そして、Qアノン陰謀論者を非難しないのか問われた際には、「彼らは小児愛に大いに反対している」という理由で拒否した[20]。また、トランプは、Qアノン信者のマージョリー・テイラー・グリーン下院議員の応援も行った。Qアノン信者のツイートも大量にリツイートしている。Qアノン陰謀論が流布した方が都合が良いのだから、当然のことだ。

付録(2)で述べたように、陰謀論を唱える人には、往々にしてパラノイア的なところがある。パラノイア患者に見られる鏡像的な反転関係を考えるなら、児童売春の疑惑を持たれている人が、それを非難する人々に対して児童売春の疑惑を持つことは不思議なことではない。トランプは、自分に対して行われる弾劾裁判を「魔女狩り」と言って非難する[21]が、民主党に対して魔女狩りをしようとしているのはむしろトランプ陣営の方ではないのか。かつて中世のヨーロッパでは、魔女が子供を殺して食べているとか、悪魔崇拝をしているといった根拠のない噂を信じて、大衆たちが多くの女性を殺した。魔女狩りの根拠となったデマはそのままピザゲートやQアノンの陰謀論の内容となっている。このように、パラノイア型陰謀論者は、自分が他者に対して行っている加害行為を鏡像的に反転させて、他者が自分に加害行為を行っていると被害妄想を膨らませるものなのである

4. 付録(1)Qアノン関係の年表

  • 2008年6月30日、フロリダ州パームビーチの邸宅で多くの児童買春をした疑いをもたれたジェフリー・エプスタインは、当時検事であったアレクサンダー・アコスタと司法取引を行い、一件の罪状のみ有罪であることを認め、18ヶ月の実刑判決を受けた(実際には13ヵ月で刑務所を出所)。
  • 2009年1月20日、バラク・オバマが大統領に就任。民主党予備選挙をオバマとともに争ったヒラリー・クリントンは、国務長官に就任。
  • 2010年7月10日、ヒラリー・クリントン長官の副官だったフーマ・アベディンが、民主党下院議員だったアンソニー・ウィーナーと結婚。
  • 2011年5月27日、アンソニー・ウィーナーが、ツイッターのフォロワーであった女性たちに対してセクスティングを行う。
  • 2011年6月21日、アンソニー・ウィーナーが、セクスティング・スキャンダルの責任を取って下院議員を辞職。
  • 2013年7月23日、アンソニー・ウィーナーが、再びセクスティングを行う。
  • 2016年4月26日、匿名の女性(仮名:ケイティ・ジョンソン)が、当時未成年の少女であった1994年6月から9月にかけて、ドナルド・トランプとジェフリー・エプスタインから性的虐待を受けたとする訴訟を起こす(弁護士を介さなかったため、一週間後に棄却される)。
  • 2016年7月19日、ドナルド・トランプが、共和党の大統領候補に指名される。
  • 2016年7月26日、ヒラリー・クリントンが、民主党の大統領候補に指名される。フーマ・アベディンは、選挙運動副委員長を務める。
  • 2016年8月28日、アンソニー・ウィーナーが、三回目のセクスティングを行ったと『ニューヨーク・ポスト』が報じる。
  • 2016年8月29日、フーマ・アベディンが、夫のアンソニー・ウィーナーとの別居を発表。フーマがヒラリーとレズビアンの関係にあるという噂が流れる。
  • 2016年9月30日、匿名の女性(仮名:ジェーン・ドウ)が、ドナルド・トランプとジェフリー・エプスタインから強姦、監禁、暴行を受けたとする訴訟を再び起こす。
  • 2016年10月7日、ウィキリークス、ヒラリー陣営の選挙運動委員長、ジョン・ポデスタのメールを公開。
  • 2016年10月28日、連邦捜査局長官のジェームズ・コミーが、ヒラリー・クリントンの私的メール問題についての捜査を再開。
  • 2016年10月30日、ピザゲートの発端となる書き込みがツイッターに投稿される。
  • 2016年11月2日、ジェーン・ドウ(仮名)が、予定していた記者会見を中止。
  • 2016年11月7日、ピザゲートのハッシュタグが流布する。
  • 2016年11月8日、大統領選挙で、一般有権者による投票が行われ、ドナルド・トランプの当選が確実になった。
  • 2016年12月4日、ピザゲートを真に受けた男が、人身売買や児童買春の拠点と疑われたピザ店で銃撃事件を起こす。
  • 2017年1月20日、ドナルド・トランプが、大統領に就任。
  • 2017年5月19日、フーマ・アベディンが、アンソニー・ウィーナーとの離婚を申請(後に離婚が成立)。
  • 2017年10月5日、トランプ大統領が、米軍首脳の会合の後で「嵐の前の静けさかもしれない」という発言をする。
  • 2017年10月13日、トランプ大統領が、対イラン新戦略発表演説で、イラン戦略の転換を発表。
  • 2017年10月28日、Qクリアランスの愛国者を名乗る4chanユーザーが「嵐の前の静けさ」というタイトルのスレッドで書き込みを始める。
  • 2019年6月18日、トランプ大統領が再選にむけた選挙活動を正式に開始。
  • 2019年7月6日、ジェフリー・エプスタインが、未成年者の性的人身売買などの容疑で逮捕される。
  • 2019年7月19日、アレクサンダー・アコスタは、ジェフリー・エプスタインと秘密裏に行った司法取引が甘すぎると批判され、労働長官職を辞職。
  • 2019年8月10日、ジェフリー・エプスタインが、ニューヨーク州の拘置所内で首を吊って自殺したと発表されたが、他殺説も出る。
  • 2020年11月3日、大統領選挙で、一般有権者による投票および開票。
  • 2020年12月14日、大統領選挙で、ジョー・バイデンの当選が確実となった。
  • 2021年1月6日、連邦議会上下両院合同会議で大統領および副大統領当選者の選挙結果認定作業中に、トランプ支持者が議会議事堂を襲撃。Qアノン信者も多数参加。
  • 2021年1月20日、ジョー・バイデンが、大統領に就任。Qが予言した「嵐」は起きなかった。

5. 付録(2)パラノイア型陰謀論者

ここでの議論は、システム論フォーラムの「パラノイア型陰謀論者」からの転載です。2020年の大統領選挙の時には、日本にもJアノンと呼ばれるトランプ支持者がネットで陰謀論を唱えていましたが、民主党政権時代にも小沢一郎の支持者たちが陰謀論を唱えて小沢を擁護していました。そういう意味では、今読んでも有意義かと思います。

問題提起
投稿者:永井俊哉.投稿日時:2011年10月22日(土) 10:36.

2011年10月6日に、政治資金規正法違反罪で強制起訴された小沢一郎は、初公判での意見陳述で、次のように持論を展開して、検察を批判した。

陸山会事件:小沢元代表初公判 (date) 2011年10月6日 (medium) 毎日新聞 さんが書きました:

西松事件の強制捜査、陸山会事件の強制捜査など、延々と捜査を続けたのは明らかに常軌を逸していたと思います。検察が政治家・小沢一郎個人を標的としたとしか考えられません。政治的、社会的に抹殺することが目的だったと推認できますが、明確な犯罪事実と根拠がないのに特定の政治家を対象に強制捜査をしたのは明らかな国家権力の乱用であり、民主主義国家では到底許されない暴力行為であります。

特に許せないのは国民から何も負託されていない検察・法務官僚が議会制民主政治を踏みにじり、公然と国民の主権を侵害したことであります。一昨年の総選挙の直前、証拠もないのに検察は国家権力を乱用し、野党第1党の代表である私を狙ったのであります。とりわけ2年前の総選挙は本格的な政権交代が十分に予想された特別なものでした。こんな時に、総選挙の行方を左右しかねない権力の行使が許されるなら、日本はもはや民主主義国家とは言えません。

2009年3月に小沢一郎の公設秘書が政治資金規正法違反で逮捕された時、鳩山幹事長(当時)は「国策捜査のような雰囲気がしますよね」と発言し、山岡国対委員長(当時)は「仕組まれた陰謀ですよ」とコメントした。このように、小沢とその支持者たちは、小沢とその秘書に対する捜査や起訴を「国策捜査」「陰謀」と非難してきた。

国策捜査とは、行政が司法に政治的な圧力を加え、無実の人間を有罪にすることで政治的な目的を達成しようとする陰謀的な捜査である。政治家が利己的な動機で司法を動かすことは、権力の濫用にあたり、三権分立の原則に反するのだから、権力者が国策捜査をするべきでないことには異論はない。

もしも小沢とその支持者たちが、当時の与党が国策捜査を行い、司法に対して不当な圧力を加えていると非難するのであるならば、自分たちが権力を掌握した時には、同じようなことはしてはいけないはずである。しかし、2009年9月16日に民主党政権が発足して以来、彼らは、自分たちが批判してきたことを自ら行っているように見える。

民主党は、政権与党となってから、捜査を続ける検察(特捜)に対し、政治主導の名の下に、検察が嫌がる二つの政策を推し進め、検察を牽制した。一つは、2009年のマニフェストにも掲げられていた、ビデオ録画等による取り調べ過程の可視化であり、もう一つは、検事総長人事に対する介入である。

この牽制が功を奏したのか、2010年2月4日に、東京地検特捜部は、政治資金規正法違反の疑いで告発していた小沢を不起訴とした。『週刊朝日』は、この時の検察関係者の感想を次のように伝えている。

やっぱり「小沢不起訴」-「見込み捜査」が残した「醜い汚点」(date) 2010年02月19日 (medium) 週刊朝日 さんが書きました:

語るのは、検察周辺の「関係者」である。

「小沢氏の不起訴決定で、現場は『上に潰された』と息巻いています。『上』というのは、樋渡利秋・検事総長と次期総長候補筆頭格の大林宏・東京高検検事長ラインのこと。かつて総長候補といわれた、大物ヤメ検弁護士が小沢側についたんです。小沢氏と古くから盟友関係にある人物が仲介したと聞いています。『不起訴の代わりに検察人事には手を突っ込まない』ということだというんですね」

別の検察OBも、こんなふうに解説する。

「官僚派の大林さんが言っても現場は『ウン』とは言いませんよ。結局は樋渡さんです。私が聞いているのは、最高検レベルでは次長の伊藤鉄男さんが慎重派で、それに現場の声を受けた積極派の大鶴基成さんが対立し、最終的に樋渡さんから鶴の一声が出たという話です。現場の東京地検では特捜部長の佐久間達哉さんはもちろんですが、次席の谷川恒太さんも検事正の岩村修二さんも、小沢氏本人をやれるという判断でしたから、ああ、『上』で話がついたんだなって思いました」

目下、検察にとっての最大の関心事は、樋渡検事総長の後任を大林氏にきちんとバトンタッチすることだといわれる。それだけに、この“ウラ取引”説が永田町でまことしやかに語られているのだ。」

不起訴決定が決まってから6日後の2010年2月10日に、政府は、官邸主導の人選を実現するための国家公務員制度改革関連法案を国会に提出したが、民間からの検事総長起用を求める者もいた民主党議員の期待に反して、検察庁はその対象から除外された。また、2010年3月17日には、犯罪取り調べの録音・録画のための刑事訴訟法改正案の提出が見送られた。もちろん、言われているような裏取引が本当にあったのかどうかはわからないが、少なくとも結果的には、バーターが成り立った形になっている。

民主党における司法改革の議論は、その後沈静化したが、2010年4月27日に東京第5検察審査会が小沢が不起訴となった件で起訴相当を議決をしてから、再び活発になり、検察審査会の強制起訴制度に批判的な「司法のあり方を検証・提言する議員連盟」が民主党議員によって結成された。

この議員連盟の事務局長となった辻恵衆議院議員は、野党時代、日歯連闇献金事件で検察が自民党議員を不起訴としたことに対して検察審査会が不起訴不当の議決した時には、検察審査会を評価していたが、小沢に対して起訴相当を議決をしてからは、逆の評価をするようになった。

辻恵は、2010年5月26日に、検察審査会事務局に対し、電話で「審査補助員の選任方法や標準的な審査期間について聞きたい」と言って、衆院議員会館の事務所に来るよう呼びつけ、司法に対する不当な圧力として批判された。辻恵は陰謀論者だが、彼が行ったことは、陰謀論者が批判するような類の権力の濫用であった。

小沢とその支持者たちは、野党時代には、検察の捜査を政府与党の陰謀と言っていた。だが、検察は、民主党が政権をとってからも、小沢の秘書たちによる政治資金規正法違反の捜査の手綱を緩めなかった。このことは、検察の捜査が国策捜査でなかったことを示している。そこで、彼らは、彼らの陰謀論を正当化する新たな権力主体を探した。そして標的となったのが、「第四の権力」とも言われるマスコミだった。

例えば、辻恵は、2010年11月24日に開催された「小沢一郎議員を支援する会」と「日本一新の会」が主催するシンポジウム「検察・メディア・民主党」での講演で、「みのもんた」や「たかじん」などの名を挙げ、小沢グループが、検察による攻撃に加え、マスコミによる攻撃を受けていると発言している。

マスコミ陰謀論は、政治家よりもむしろ小沢を支持するコメンテーターによく見られる。例えば、コラムニストの勝谷誠彦は、マスコミが検察リークを使って小沢のイメージを悪化させるための世論操作をしているというコメントを繰り返しているが、世論操作をしようとしているのは、小沢から金をもらって、小沢を擁護するコメントを続けている株式会社世論社取締役の勝谷 の方ではないのか。

たいした根拠もないのに被害妄想的に権力者の陰謀を指弾するパラノイア型陰謀論者は、どこにでもいるものだが、彼らが権力を握ると、これまで非難してきた当の陰謀的な行為を自ら行うことは、一見すると不可解だが、実は自然なことである。なぜなら陰謀論者は、もしも自分が権力者の立場にいるならばどのようなことをするかということを想像して陰謀論を作り上げるからである。そして、陰謀論者が陰謀を口を極めて非難するのは、それだけそのような行為がうらやましいからである。パラノイア型陰謀論者が暴露する陰謀なるものは、たいていの場合、陰謀論者がそう主張するような《隠れた真理》ではなくて、陰謀論者本人の《隠れた心理》なのである。

Re: パラノイア型陰謀論者
投稿者:ペンペン.投稿日時:2011年10月30日(日) 06:37.

永井様の主張は正しいとは思いますが、具体例として検察VS小沢一郎の抗争をとりあげるのは不適切といわざるを得ません。
これでは、読者が、「検察が正義で、小沢一郎が悪」と思ってしまいますよ。地検の特別捜査部なんて、正義でも何でもありません。
詳しくは、ネットで「田中良紹」というジャーナリストを検索して、読んでみてください。

Re: パラノイア型陰謀論者
投稿者:永井俊哉.投稿日時:2011年11月01日(火) 01:28.

ペンペン さんが書きました:

これでは、読者が、「検察が正義で、小沢一郎が悪」と思ってしまいますよ。

もちろん、私は検察が常に正義であるなどと言ってはいません。2010年9月に発覚した大阪地検特捜部主任検事による証拠改竄事件で明らかになったように、検察(この場合は特捜)が、自分たちが作り上げたストーリーを正当化するために証拠を捏造することすらあるのですから、彼らが常に正しいとは限らないことは言うまでもありません。

特捜は、陸山会事件に関して、水谷建設から小沢一郎氏に渡った5000万円が土地購入費4億円の原資に含まれているというストーリーを作っていますが、それだけではマネー・ロンダリングの動機としては不十分です。松田賢弥氏が指摘するように、自由党解党時に行方不明になった政党助成金や岩手めんこいテレビの株が原資になった可能性もあります[22]。購入費の原資については、もっと調べる必要があるでしょう。

特捜が作り上げたストーリーが正しいかどうか、小沢氏が有罪になるかどうかは、本トピックのテーマではありません。特捜が自分たちの意思で捜査をしているのか、それとも誰かの陰謀で捜査しているかが問題です。私はすべての陰謀論が被害妄想的であると考えているのではありませんが、小沢氏とその支持者たちが口にする陰謀論にはその傾向が強いと認識しています。

自民党の陰謀で小沢氏とその秘書に対する捜査が行われたという初期の陰謀論は、最初の投稿で述べたように、明らかに正しくありません。マスコミ(特に地上波テレビ)は、概して民主党に好意的であり、マスコミ陰謀論には無理があります。特捜は、外部の誰かの陰謀で動いたのではなくて、たんに手柄を立てて出世したいという動機で捜査に乗り出したのでしょう。

なお、陸山会事件で有罪になるか無罪になるかということとは無関係に、私は小沢氏を政治家として評価していません。『日本改造計画』で自由主義的な政治理念を掲げながら、小泉後の自民党を批判しなければならない立場に置かれると、国民新党や社民党と連携して、逆の主張をし始めるなど、政治家の命とも言うべき政治理念に一貫性がありません。おそらく、彼にとって、権力を手にすることが目的で、有権者に語る政治理念や政策はそのための手段にすぎないのでしょう。そういう政治家は、クリーンかどうかという以前の段階で支持できません。

6. 参照情報

関連著作
注釈一覧
  1. “[…] a conspiracy theory is the unnecessary assumption of conspiracy where other explanations are more probable." ― Aaronovitch, David. Voodoo Histories: The Role of the Conspiracy Theory in Shaping Modern History. Riverhead Books; 1st edition (January 19, 2010). p. 6.
  2. “All dies wurde durch das Prinzip inspiriert – das in sich ganz richtig ist -, dass in der großen Lüge immer eine gewisse Kraft der Glaubwürdigkeit steckt; weil die breiten Massen einer Nation in den tieferen Schichten ihrer emotionalen Natur immer leichter korrumpiert werden als bewusst oder freiwillig; und so fallen sie in der primitiven Einfachheit ihres Geistes leichter der großen Lüge zum Opfer als der kleinen Lüge, da sie selbst oft kleine Lügen in kleinen Angelegenheiten erzählen, sich aber schämen würden, auf groß angelegte Lügen zurückzugreifen." Adolf Hitler. Mein Kampf. Franz Eher Nachfolger GmbH. (18 July 1925). Vol. I. Ch. X.
  3. David Goldberg on Twitter: “Rumors stirring in the NYPD that Huma’s emails point to a pedophila ring and @HillaryClinton is at the center. #GoHillary #PodestaEmails23 https://t.co/gkEH5oL269.” 9:34 AM – 30 Oct 2016.
  4. Farragutful. “Comet Ping Pong in Northwest Washington, D.C.” 11 December 2016, 14:31:19. Licensed under CC-BY-SA.
  5. Adam Goldman and Alan Rappeport. “Emails in Anthony Weiner Inquiry Jolt Hillary Clinton’s Campaign.” The New York Times. Oct. 28, 2016.
  6. David Usborne. “Huma Abedin: The trusted aide cum baby-sitter Hillary Clinton once called her second daughter.” The Independent. Monday 29 August 2016 17:09.
  7. NEAL BROVERMAN. “Drudge Report Goes for Hillary Clinton Lesbian Rumor With Its Weiner Headline.” Advocate.com AUGUST 29 2016 1:47 PM EDT.
  8. Marc Fisher, John Woodrow Cox and Peter Hermann. “Pizzagate: From rumor, to hashtag, to gunfire in D.C.” The Washington Post. December 6, 2016 at 8:09 PM.
  9. トランプ陣営が直接することにはリスクがあるので、ロシアの工作機関に頼んでやってもらったという可能性もある。この方法には、たとえ工作活動が発覚しても、「ロシアが勝手にやったことで、自分たちは無関係だ」と白を切ることができるというメリットがある。
  10. Case 5:16-cv-00797-DMG-KS (Complaint for Claim Relief Due to: Sexual Abuse under Threat of Harm, and Conspiracy to Deprive Civil Rights)“. United States District Court for the Central District of California. April 26, 2016.
  11. Case 1:16-cv-07673 (Complaint for Rape, Sexual Misconduct, Criminal Sexual Acts, Sexual Abuse, Forcible Touching, Assault, Battery, Intentional and Reckless Infliction of Emotional Distress, Duress, False Imprisonment, and Defamation)“. United States District Court for the Southern District of New York. September 30, 2016.
  12. REID J. EPSTEIN. “Donald Trump Fends Off New Sexual Misconduct Claims, Calling Allegations a Conspiracy.” The Wall Street Journal. Updated Oct. 14, 2016 5:33 p.m. ET.
  13. JOSH GERSTEIN. “Trump teen rape accuser abruptly calls off news conference.” Politico.11/02/2016 04:49 PM EDT.
  14. 《Epstein likes to tell people that he’s a loner, a man who’s never touched alcohol or drugs, and one whose nightlife is far from energetic. And yet if you talk to Donald Trump, a different Epstein emerges. “I’ve known Jeff for fifteen years. Terrific guy,” Trump booms from a speakerphone. “He’s a lot of fun to be with. It is even said that he likes beautiful women as much as I do, and many of them are on the younger side. No doubt about it — Jeffrey enjoys his social life.”》― Landon Thomas Jr. “Jeffrey Epstein: International Moneyman of Mystery." New York Magazine OCT. 28, 2002.
  15. “You guys know what this represents?" “Tell us, sir." “I don’t know. Maybe it’s the calm before the storm." “What’s the storm?" “Could be. The calm before the storm." “On Iran, ISIS or what? What storm is …" “We have the world’s great military people in this room, I will tell you that. And we’re going to have a great evening. Thank you all for coming." “What storm, Mr. President?" “You’ll find out. Thank you, everybody." ― The Daily Telegraph. See also: MICHAEL EDISON HAYDEN. “How 'The Storm’ Became the Biggest Fake News Story of 2018.” 2/1/18 AT 12:40 PM.
  16. Carol D. Leonnig and
    Aaron C. Davis. “Autopsy finds broken bones in Jeffrey Epstein’s neck, deepening questions around his death.” The Washington Post. August 15, 2019 at 6:31 p.m. GMT+9.
  17. “President Trump on Saturday retweeted a post promoting a conspiracy theory about Jeffrey Epstein’s death.  The tweet, by Twitter user Terrence K. Williams, blamed the death on former Secretary of State Hillary Clinton and former President Clinton and does not provide evidence." ― RACHEL FRAZIN. “Trump retweets post promoting conspiracy theory about Jeffrey Epstein’s death.” TheHill. 08/10/19 06:40 PM EDT.
  18. Jana Winter. “FBI document warns conspiracy theories are a new domestic terrorism threat.” Yahoo News. August 2, 2019.
  19. Courtney Subramanian. “QAnon: Trump says right-wing conspiracy believers 'love our country’.” USA Today. 2020/08/20.
  20. Maegan Vazquez. “QAnon: Trump again refuses to denounce conspiracy theory in NBC town hall.” CNN. 0353 GMT (1153 HKT) October 16, 2020.
  21. Anne Gearan. “Trump calls impeachment case a ‘witch hunt’ and hints at a political return.” The Washington Post. Feb. 14, 2021 at 9:43 a.m. GMT+9.
  22. 松田賢弥. “世田谷の私邸に転がる「47億円」解剖 小沢一郎“『現代ビジネス』2010年01月30日.