12月 152008
 

以前予告していた、私の二冊目の本『ファリック・マザー幻想―学校では決して教えない永井俊哉の《性の哲学》』が、リーダーズノート株式会社より出版されました。このページでは、この本の読み方などを説明します。本書に関する質問等は、このページのコメント欄に投稿してください。

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ファリック・マザー幻想―学校では決して教えない永井俊哉の《性の哲学》』の表紙。帯紙とそこに書かれている宣伝文句がやたらと大きい。これを外すと、表紙はむしろシンプルです。

1. この本の入手方法

  1. アマゾンジャパンで買う
  2. 楽天ブックスで買う
  3. その他全国の書店で買う

買うお金がないという方は、以下の情報をコピー&ペーストして、お近くの図書館で購入申請してください。

書名:ファリック・マザー幻想
副題:学校では決して教えない永井俊哉の《性の哲学》
著者:永井俊哉
出版社:リーダーズノート株式会社
発売日:2008年12月15日
定価:1470円(税込み)
ISBN:9784903722139

2. この本の読み方

本書は、私が、2006年4月から2007年11月にかけて、性書というタイトルで、プレスプランのウェブサイトで連載したコラムを再編集して、単行本化したものです。本書の編集に当たっては、リーダーズノート編集部に、連載した20本のコラムから16本を選んでもらい、これに、私が自分のサイトで公開している「有性生殖はなぜ必要なのか」を加えた17本を、編集部の評価が高い順に並べました。但し、かなり修正を加えたものもあります。

本書の主題であるファリック・マザー幻想は、『浦島伝説の謎を解く』の主題でもありますので、まず最初にこれを読むと、わかりやすいかもしれません。この電子書籍は、もともと紙の本として出版するつもりで書いた草稿で、この原稿で書こうと思っていたファリック・マザー論が、いろいろ紆余曲折を経て、『ファリック・マザー幻想』という形で、印刷されることになった次第です。

本書の201頁から210頁にかけて、全体の内容の要約が掲げられています。これは、私が構想する《性の哲学》の概要でもあります。私が書いたものをある程度お読みになった読者や理論の体系性を重視する人には、最初から順番に読むよりも、この要約に付設したガイドラインに従って読むことをお勧めします。機が熟せば、もっと詳細に《性の哲学》を展開してみたいと思いますが、本書はそれに向けての序論という位置付けです。

3. 本書と併読してほしい本のリスト

本書の定価は1470円(税込み)です。1500円未満であるため、アマゾンなどオンライン書店で注文すると、送料がかかってしまいます。送料を無料にするためにもう一冊注文しようとお考えの方のために、本書と併読しい本をリストアップすることにします。

ファリック・マザーを論じる上で、まずは、ジークムント・フロイトの去勢論を理解しておく必要があります。フロイトについて何も知らないという方には、まずは、以下のフロイト自身の手になる入門書を読むことをお勧めします。

精神分析学入門〈1〉 (中公クラシックス) (新書)
フロイト (著), 懸田 克躬 (翻訳)

精神分析学入門〈2〉 (中公クラシックス) (新書)
フロイト (著), 懸田 克躬 (翻訳)

ラカンに関しては、原文が難解な上、日本語訳がひどいので、直接ラカンの本を読むことはお勧めしません。むしろ、日本の研究者による良質の解説を読むほうがよいでしょう。

ラカンの精神分析 (講談社現代新書) (新書)
新宮 一成 (著)

ラカン―鏡像段階 (現代思想の冒険者たち) (単行本)
福原 泰平 (著)

性の哲学という観点からは、バタイユの以下の本が重要です。

エロティシズム (ちくま学芸文庫) (文庫)
G・バタイユ (著), 酒井 健 (翻訳)

性の社会学的考察としては、フーコーの以下の本がお勧めです。

知への意志 (性の歴史) (単行本)
ミシェル フーコー (著), 渡辺 守章 (著)

これの第二巻と第三巻は、『ファリック・マザー幻想』では取り上げましたが、あまり面白くないので、読むことはあえてお勧めしません。

ルーマンは、あまりロマンティックな男ではありませんが、こういう本も書いています。

情熱としての愛―親密さのコード化 (単行本)
ニクラス ルーマン (著), 佐藤 勉 (翻訳), 村中 知子 (翻訳)

性の生物学的考察としては、以下の本が重要です。

利己的な遺伝子 <増補新装版> (単行本)
リチャード・ドーキンス (著), 日高 敏隆 他 (翻訳)

『縦横無尽の知的冒険』の『ファリック・マザー幻想』の巻末には、フロイト、ラカン、フーコー、バタイユ、ルーマン、ドーキンスに関する簡単な解説を載せておきました。本書を起点にして、読者が読書の幅を広げ、性の学問的探求に興味を持ってもらうことを願っています。

最後に手前味噌ですが、私の一冊目の本をまだ読んでない方は、この機会にぜ ひお読みください。

縦横無尽の知的冒険 (単行本)
永井 俊哉 (著)

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私が書いた本

  3 コメント

  1. 『ファリック・マザー幻想』は素晴らしい内容だと思います。一カ所、理解できない箇所があるので質問させてください。
    分からなかった箇所は、P120の「ハヌマンラングールのメスたちは、自分の子を守るために、ボスと一緒に戦う。しかし、四年ほど経って、ボスが自分の娘と子供を作るようになると、もはやボスの味方をしなくなる。だから、新たにボスになったオスが、前のボスの子を殺すことは、近親相姦による遺伝子の画一化を阻止しているということになる。」です。
    メスがボスの味方をしなくなることと、オスが前のボスの子を殺すことは遺伝子の画一化を阻止していることとの、関係がよく分かりません。
    私なりに何度か考えたのですが判然としないままです。御教授頂ければ幸いです。

  2. ボスが交代した時、ボスが交尾するメスは、前のボス(あるいは少なくとも他のオス)が産んだ娘ですから、その交尾は近親相姦ではありません。しかし、ボスが産んだ子であるメスとボスがさらに交尾して子を作ると、それは近親相姦になります。ボスが第一世代の子供を作っているときには、メスはボスと一緒にその子供たちを守りますが、第二世代の近親相姦によって生まれた子供は積極的には守らず、新参者のボスによる子殺しを黙認するということです。

  3. ようやく分かりました。ありがとうございました。

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