8月 172012
 

フォーラムから“ネット右翼に関する統計分析”を転載します。

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2009年の衆議院総選挙前に2ちゃんねるで流布したネット右翼のカリカチュア。製作者不明だが、政権交代を有利にしようという政治的意図があったと推測される。この風刺画に限らず、一般に、ネット右翼は、女性にもてないアニメ・オタクで、ニート(自称、自宅警備員)で、麻生が総裁だった自民党を支持する憂国の士というようにステレオタイプ化されているが、後で取り上げるスイーツ(笑)と同様、ステレオタイプ化によって、現実との乖離が生じている。

投稿者:永井俊哉.投稿日時:2012年8月17日(金) 21:18.

2008年9月10日に、辻大介を研究代表者とする「インターネットにおける「右傾化」現象に関する実証研究」の調査結果の報告が行われ、それまで実態が不明だった「ネット右翼」に関する統計分析が行われた。この調査結果を踏まえ、世間で「ネット右翼」と呼ばれている人々がどのような人たちなのかを考えてみてみたい。

1. 「嫌韓嫌中=右翼」という誤解

この調査は、株式会社マクロミルのモニタ会員の20~44歳の者のうち、5歳区分×男女の10層に各100サンプルを割り当て、合計1000サンプルを抽出することを目標として、2007年10月19日-22日にかけて実施し、998サンプルを有効回答として得たものである。この調査によると、ネット右翼がネット利用者に占める割合は、1%未満と極めて低い。

インターネットにおける「右傾化」現象に関する実証研究-調査結果概要報告書 (author) 辻大介 さんが書きました:

「ネット右翼」について一般に指摘されることの多い特徴をもとに、次のa)~c)の3条件によって「ネット右翼」的な層を操作的に定義した。その比率は、本調査の有効サンプル数の1.3%であった(全998人中の13人)。ただし、今回の調査サンプルにはインターネットのヘビーユーザが多いという偏りがあるため、一般的なインターネット利用者における比率は、1%を下回るものと推測される。

a) 「韓国」「中国」いずれに対しても、「あまり」「まったく」親しみを感じないと回答

b) 「首相や大臣の靖国神社への公式参拝」「憲法9条1項(戦争放棄)の改正」「憲法9条2項(軍隊・戦力の不保持)の改正」「小中学校の式典での国旗掲揚・国歌斉唱」「小中学校での愛国心教育」という5項目すべてに「賛成」「やや賛成」と回答

c) この1年の間に、政治や社会の問題について「自分のホームページに、意見や考えを書きこんだ」「他の人のブログに、自分の意見や考えをコメントした」「電子掲示板やメーリングリスト等で議論に参加した」という3項目いずれかに、したことが「ある」と回答

1%未満というのは意外な結果ではないだろうか。2ちゃんねるの利用者が1千万人を超え、嫌韓嫌中ブログがブログランキングの上位を占めているというのに、なぜネット右翼はネットユーザの1%未満という結果になったのか。各条件ごとの割合を見れば、その理由がわかる。

条件(a):「韓国」「中国」いずれにも親しみを感じない…36.8%(367人)

条件(b):靖国公式参拝・憲法改正等の5項目すべてに賛成…6.4%(64人)

条件(c):政治・社会問題についてネット上で書きこみや議論をした…15.2%(152人)

インターネットのヘビーユーザのうち、四割弱が嫌韓嫌中であるが、条件(b)を満たす伝統的な意味での右翼はたったの6.4%しかおらず、これがネット右翼の割合を引き下げている。そこで、辻は、操作的定義の条件(b)を緩和し、過半数の3項目以上に賛成の者にまで広げたが、それでも、ネットユーザの数は13人から31人にしか増えなかった。

伝統的な意味での右翼が必ずしも嫌韓嫌中ではないことは、条件(a)と条件(b)との相関係数の低さに表れている。

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条件(b)内部での相関性は高いが、条件(a)と条件(b)との相関係数の絶対値は低い。このことは、右翼的な属性を持つほど韓国と中国に対する親近感が低いという負の相関があまり強く出ていないことを示している。

さらに、以下の表は、政治的ナショナル・プライド(NPと略記)および愛国心が高いほど、韓国に対する親近感が高いという意外な結果を示している。

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以上から、嫌韓嫌中だから右翼的であるとも、右翼的だから嫌韓嫌中であるとも言えないということがわかる。日本のネットユーザに嫌韓嫌中が多いのは事実だが、左翼がネット右翼の増加を懸念したり、右翼が嫌韓嫌中のネットユーザとの連携を模索したりといったことは、勘違いによると言わなければならない。

2. ネット右翼の学歴と年収

辻によれば、定義条件を緩和した「ネット右翼」的である層には、男性が多く、84%を占めるが、年齢については、そうではない層と比べて有意の差はない。また、学歴については、以下の表に示したように、「ネット右翼」的である層には「中学・高校」が有意に多いが、「大学・大学院」の比率はほぼ等しく、一概に低学歴とは言えないし、世帯年収についても、高低いずれかに偏るような有意な傾向は認められなかったと辻は言う。

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ここで、「ネット右翼」的である層には、男性が多く、84%を占めるが、そうではない層では男女がほぼ同比率であることに注意しよう。「ネット右翼」的である層には、「短大・高専・専門学校」の割合が少ないが、これは女性が少ないことが原因であると考えられる(最近はそうでもないが、かつて女性は短大に進学することが多かった)。高校以下と短大以上という区分で考えるなら、「ネット右翼」的である層とそうではない層との間に有意の差があることになる。

年収に関しても、女性より男性の方が平均的な年収が高いのだから、その点を勘案しなければならない。また、ここで示されているのは、世帯年収であって、本人の年収とは限らないことにも注意しなければならない。年収800万円以上の親と同居している低収入の独身ネット右翼も、この表では、「年収800万円以上」に分類される。「ネット右翼」的である層の学歴と年収を、そうではない層との比較で正確に調べようとするのであれば、男女比を同じにし、かつ世帯年収ではなくて、個人の年収を聞かなければならない。この点、この研究には問題があると言わなければならない。

中国網日本語版

投稿者:永井俊哉.投稿日時:2012年10月18日(木) 12:47.

中国網日本語版(チャイナネット)が、辻大介の研究を引用して次のように言っている。

日本のネトウヨは情熱的だが無知 (date) 2012年10月8日 (media) 中国網日本語版 さんが書きました:

ネットユーザー全体の3.1%がネット右翼という結果になったが、これはけして低い数値ではない。日本の2010年版「情報通信白書」によると、2010年末の時点で、日本のネットユーザー数は9462万人に達した(全人口の78.2%)。これをもとに計算すると、日本のネット右翼は300万人に達することになる。これらのネット右翼による影響力は、現在も拡大を続けている。

だが「日本のネット右翼は300万人に達する」という推計は、辻の以下の指摘を無視している。

インターネットにおける「右傾化」現象に関する実証研究 (page) 2 (author) 辻大介 さんが書きました:

2007年3月にRDD(Random Digit Dialing)方式でおこなわれた全国調査によれば、ネット利用者のうち週5時間以上利用の割合は、男20代・30代・40代/女20代・30代・40代でそれぞれ62%・48%・48%/46%・35%・30%であった(財団法人インターネット協会 2007:51)。それに対して今回の調査サンプルでは、95%・96%・95%/94%・91%・88%といずれの層でもかなりの高率に上っている(40代のサンプルは44歳までなので参考値であり、直接の比較はできない)。

したがって今回の調査結果、とりわけ単純集計レベルの結果を解釈する際には、サンプルがインターネット利用者全般を代表するというよりは、ヘビーユーザの特徴を強調するものとなっていることに留意する必要がある。ただし、サンプルにヘビーユーザが多く含まれるだろうことは、調査実施前から(予想していたという以上に)意図していたものでもあった。「ネット右翼」現象の担い手がヘビーユーザである――そのなかでも限られた一部のユーザであろう――と考えられることからすれば、サンプル数の制約のなかでむしろ調査目的にかなった拡大鏡的な精査が可能になるからだ。

辻が言うように、ネットのヘビーユーザの3.1%がネット右翼だとしても、ネット右翼がネットユーザ全体に占める割合はもっと少ないと推定される。ネット右翼は「日本のマスコミの情報は偏っていて信用できない」とする比率が58%もあり、そうでない層の26%と比べてかなり高い[インターネットにおける「右傾化」現象に関する実証研究 (page) 11-12 (author) 辻大介]。インターネットのライトユーザは、左に偏ったマスメディアを主たる情報源としているであろうから、それだけネット右翼の比率は低いと予想されるのである。

なお、辻の調査では、ネット右翼とみなされる層とそうでない層との間で、テレビや新聞の週あたりの平均利用時間に有意差がみられない[インターネットにおける「右傾化」現象に関する実証研究 (page) 10 (author) 辻大介]。これは、ネット右翼は「日本のマスコミの情報は偏っていて信用できない」とする比率が高いという事実と矛盾しない。ちょうど嫌韓のネットユーザが「ネタ探し」のために韓国メディアの日本語版を頻繁に訪れるように、ネット右翼は攻撃対象を見つけるために偏向したメディアを視聴するからだ。

Re: ネット右翼に関する統計分析

投稿者:秋刀魚刺身.投稿日時:2013年5月11日(土) 20:34.

ネトウヨと呼ばれる嫌韓の人たちが最近ヘイトスピーチを繰り返し、非難を集めているそうです。

コリアンタウン排斥デモ、過激化=ヘイトスピーチに非難強まる (date) 2013年5月11日 (media) 時事ドットコム さんが書きました:

「皆殺し」「国外追放」といった過激な言葉で在日韓国・朝鮮人を批判するデモが、東京・新大久保などのコリアンタウンで繰り返されている。海外には差別を助長するような主張を「ヘイトスピーチ(憎悪表現)」ととらえ、取り締まる国もある。日本国内にも「言論の自由の範囲を超えた」として規制を求める動きがあるほか、安倍晋三首相が国会で「極めて残念」と答弁するなど、非難する声が強まっている。

デモを主導するのは在日韓国・朝鮮人排斥を主張する「在日特権を許さない市民の会(在特会)」など。新大久保や大阪・鶴橋で開くデモは「韓国は敵、ゴキブリ」「朝鮮人は全員殺せ」などと叫び、ここ数年で過激さを増している。

沿道には「差別反対」「仲良く」と抗議する人も多いが、一部は「差別主義者を殺せ」と応酬し、デモ隊と衝突寸前になる事態も起きている。

在特会側は、抗議や規制を求める動きに「よりひどい海外の反日デモもある」と反論。「過激な表現は注目を集める手段。1万3000人に増えた会員数がその成果だ」とし、「見直しは検討するが、個人の声まで抑える気はない」とする。

ちなみにこの1万3000人に増えた会員数というのは、メールアカウントさえあれば誰でも登録できるので実際のところ登録しただけで何も行動していない人も含まれると思われます。ホームページの在日特権を許さない市民の会の左上から会員登録できるようです。

ネット上では(特に2ちゃんねるで)は前々からこういった発言(レス)をする人が多くいたのは知っていましたが、もうこんなところまで来てしまったかという感じです。

これからもこういうヘイトスピーチは加速していくでしょう。というのも、私自身が2ちゃんねるでそういったレスが大部分を占めるスレで実際に反対意見を言った経験が前にあるのですが、圧倒的な物量で押し切られて、とても説得はできませんでした。説得的な文を書けば長文になるので自然と書き込み数が減って説得できません。短文で大量に投稿してもそれじゃあやってることが変わりませんので、ちっとも感触がありませんし、結局スレの速さで流されます。それでも粘って主張すると、最後には顔も分からない画面越しの相手を勝手に在日韓国人だと決め付けて大量の誹謗中傷のレスを付けられて終わりです。彼らはあまりに数が多く、集団心理に倣い、とても歯が立たない存在です。少なくともネット上では。

私はそのうち集団心理によって発生する、ネット上の公害の一種として取り上げられるようになるのでは無いかと最近思っています。

在特会について

投稿者:永井俊哉.投稿日時:2013年5月12日(日) 00:10.

オンライン登録の会員が13000名というのは、大した数字ではありません。私のメルマガの登録メールアドレス数もかつては13000を超えていましたが、だからといって何か社会的な影響力があったというわけではありませんでした。日本の総人口は、「1億2751万5千人」[人口推計(平成24年10月1日現在)‐全国 (media) 統計局]ですから、会員の13000名が実在するとしても、人口の0.01%にしかなりません。排他主義者は世界のどの国にも一定程度の割合でいるし、日本も例外ではないというだけのことです。

さて、在特会は、以下のように会の趣旨を説明しています。

在日特権を許さない市民の会 – 挨拶 (media) 在特会 さんが書きました:

移民でも難民でもない外国人、すなわち在日は「特別永住資格」(以下、特永)という特権をもって日本に存在しています。

そしてこの特永という特権は在日にほぼ無条件で日本永住を認めており、さらに子々孫々それこそ在日十世、百世と日本という国家が存続する限り棲みつき寄生することを認めているのです。

もちろんのことながら、日本に滞在する在日以外の外国人に対しては通常このような特権が認められることはなく、滞在する目的に応じてビザが発給され期限が切れれば延長手続きを取るか、祖国へ帰るかの二者択一になります。

在日をすべて寄生と決めつけるのは偏見というものですが、特別永住者資格に関しては、外国人を平等に扱うという観点から、廃止を含めて制度の見直しが必要だと思います。この資格は、1991年11月1日に施行された「日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法」により定められた在留の資格で、所有者の99%が韓国・朝鮮国籍です。終戦に伴う移行措置としてならともかく、永続させるような制度ではないと思います。特別永住者は日本国籍を取得するか、通常の外国人になるかどちらかを選ぶべきでしょう。

秋刀魚刺身 さんが書きました:

私自身が2ちゃんねるでそういったレスが大部分を占めるスレで実際に反対意見を言った経験が前にあるのですが、圧倒的な物量で押し切られて、とても説得はできませんでした。説得的な文を書けば長文になるので自然と書き込み数が減って説得できません。短文で大量に投稿してもそれじゃあやってることが変わりませんので、ちっとも感触がありませんし、結局スレの速さで流されます。それでも粘って主張すると、最後には顔も分からない画面越しの相手を勝手に在日韓国人だと決め付けて大量の誹謗中傷のレスを付けられて終わりです。彼らはあまりに数が多く、集団心理に倣い、とても歯が立たない存在です。少なくともネット上では。

どういう文章で何を「説得」をしようとしたのでしょうか。

Re: 在特会について

投稿者:秋刀魚刺身.投稿日時:2013年5月12日(日) 14:17.

永井俊哉 さんが書きました:

どういう文章で何を「説得」をしようとしたのでしょうか。

そんなに覚えてませんが、集団をひとくくりにして非難するのは差別と偏見にまみれている。また、韓国人は民度が低いなどというレスもあったので、そんなことをいうならこんなに罵詈雑言を飛ばしているあなたがたのほうが民度が低いのでは無いか、要は必要以上に差別すること、区別は必要ですが差別をするのはよくなく、おまけに大量の誹謗中傷はその対象者である韓国人以外の、スレを見ている人全員が不快な思いをするからやめろと言ったような気がします。そしたら非難されるべきデータをいくつか出してくるので、(それもほとんど詭弁なのですが・・・特に例外を一般に適用するような、たった一つのことを全ての韓国人に適用する詭弁がとても多かったことを覚えています)それが正等なものかどうか確かめているとその間にスレが進み、発言が流されてしまう。

ところで

永井俊哉 さんが書きました:

在日をすべて寄生と決めつけるのは偏見というものですが、特別永住者資格に関しては、外国人を平等に扱うという観点から、廃止を含めて制度の見直しが必要だと思います。この資格は、1991年11月1日に施行された「日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法」により定められた在留の資格で、所有者の99%が韓国・朝鮮国籍です。終戦に伴う移行措置としてならともかく、永続させるような制度ではないと思います。特別永住者は日本国籍を取得するか、通常の外国人になるかどちらかを選ぶべきでしょう。

と、永井さんのように筋が通った主張をしているのならいいのですが、そのレスのほとんどが一行でただ韓国人を罵倒するだけで、反論もまるで論理的でなく、なんというか、排他主義というよりただのネット上の憂さ晴らしに見えました。問題は、ネットの憂さ晴らしで嫌韓の活動をしている、スレの流れもそうなっているからなんとなく嫌韓のレスをしてみる、そういうことをしている内にただの憂さ晴らしではなく本当に嫌韓になるのではないかと私は心配しているのです。

ネットにおける祭りについて

投稿者:永井俊哉.投稿日時:2013年5月13日(月) 12:47.

秋刀魚刺身 さんが書きました:

レスのほとんどが一行でただ韓国人を罵倒するだけで、反論もまるで論理的でなく、なんというか、排他主義というよりただのネット上の憂さ晴らしに見えました。問題は、ネットの憂さ晴らしで嫌韓の活動をしている、スレの流れもそうなっているからなんとなく嫌韓のレスをしてみる、そういうことをしている内にただの憂さ晴らしではなく本当に嫌韓になるのではないかと私は心配しているのです。

御指摘の通り、ほとんどの2ちゃんねらーにとって、祭りはたんなる憂さ晴らしです。「祭りとは何か」で書いたことですが、ネットにおける祭りは、伝統的なリアルの祭りと同様に、カタルシスを求めるエンターテインメントです。書き込みに真面目な議論よりも冗談めいたものや嘲笑的なものが多いのもそのためです。そういう所に行って真面目に反論しようとすることは野暮なことです。ちょうど伝統的なリアルの祭りで熱狂している参加者に「あまり羽目を外すと危険だからやめておけ」と忠告しに行くことが野暮であるのと同じことです。

中には、いかにも2ちゃんねらーの反感を買いそうなネタをわざと書き込む人もいますが、これは生産的な議論をすることが目的ではなくて、燃料投下によって祭りを盛り上げるためか、あるいは「釣り」と呼ばれる冷やかしのためかのどちらかです。秋刀魚刺身さんも、2ちゃんねるで執拗に説教をしていると、この類の人か、もしくは在日コリアンや朝日新聞が行っていると2ちゃんねらーが思っている反ネット右翼の工作活動の一つと誤解されるでしょう。

日本のネットヘビーユーザには韓国や中国の非常識な振る舞いに憤っている人はたくさんいますが、彼らの大部分は右翼ではないというのが最初の投稿での結論です。だから、彼らのネットにおける韓国叩きや中国叩きを放置していても、政治的に危険な結果になるとは思いません。それは、2004年の参院選時に2ちゃんねるで行われた出口調査で自民党・民主党を抑えて支持率第一党になった維新政党・新風が、実際の選挙では得票率0.2%で惨敗したことをみればわかることです。

付録

関連トピックとして、フォーラムから“スイーツとはどのような人たちか”を転載します。

スイーツとはどのような人たちか

投稿者:永井俊哉.投稿日時:2012年10月18日(木) 22:44.

スイーツ(sweets)とは、「甘い」を意味する英語の形容詞“sweet”から派生した名詞で、通常複数形で用いて「甘いもの、菓子、デザート」を意味する。フード・ジャーナリストの中島富美子によると、日本語としては、1990年代から一般に使われるようになった。

スイーツ (media) 知恵蔵2007 (author) 中島富美子 さんが書きました:

1990年に雑誌の影響でティラミスが爆発的な人気を得て以来、洋菓子業界では、有名菓子店やパティシエ(菓子職人)が創作しマスコミなどが広めるといった流行の波が目まぐるしい。最近の話題では、マカロン(フランスの焼き菓子。パリの名店でブレークして日本へ)やパフォーマンス・アイスクリーム(氷点下に冷やした石板や鉄板の上でアイスクリームとトッピングをミックス)など。同様の傾向は和菓子業界にも見られる。

マスコミが仕掛けるこうしたプロモーションに、流行とブランドに敏感な日本の女性たちは踊らされた。男のネットユーザたちは、マスコミが「今、XXのスイーツが人気」といった特集を組むと、一斉に買いに走る女性たちを嘲笑して、彼女たちをスイーツ(笑)と呼ぶようになった。とりあえず、こう説明できそうだ。

しかし、これとは別の説明も可能かもしれない。スイーツ(笑)と呼ばれている人たちは、菓子に限らず、マスコミが流す情報をことごとく無批判に鵜呑みする、メディア・リテラシーという点で「甘い」人たちのことを指すのであり、既存の日本語なら「甘ちゃん」に相当する。「甘ちゃん」とは、「考え方がしっかりしていない人。対応のしかたに厳しさの欠ける人」[甘ちゃん (media) デジタル大辞泉]のことである。そう考えるなら、「スイーツ(笑)」は、よくできた掛詞ということになる。他にも「ダイエット(笑)」とか、「自分へのご褒美(笑)」とか、いろいろな呼称が提案されたが、「スイーツ(笑)」ほど定着しなかったのはそのためであろう。

「スイーツ(笑)」という言葉をそう理解するならば、それは女性に限ったことではなく、男性にもいることになるのだが、「スイーツ(笑)」という言葉はその成り立ちから、もっぱら女性に対して使われる。男性も含めた一般人に対しては、「情報弱者」、略して「情弱」という言葉が使われている。この言葉は、とりわけ、情報源がテレビを中心とするマスコミに限定されている、そしてマスコミの情報をそのまま信じている高齢者に使われる傾向がある。ネットのヘビーユーザ、とりわけ2ちゃんねらーたちは、マスコミのことを「マスゴミ」と呼んで信頼していないのである。

「スイーツ(笑)」は、2007年12月14日に、ネット流行語大賞において銀賞を受賞したが、その年に年間大賞(金賞)を受賞したのは「アサヒる」であった[ネット流行語大賞に「アサヒる」 (date) 2007年12月14日 (media) ITmedia ニュース]。これは面白い組み合わせである。「アサヒる」という造語は、無責任に放り出すという意味で「アベする」という言い回しが流行しているとする朝日新聞のコラムが捏造ではないかとネットユーザたちが疑うことで生まれた。ブームを捏造することが「アサヒる」であるのに対して、メディアが捏造するブームに追従する、「考え方がしっかりしていない」、メディアへの「対応のしかたに厳しさの欠ける」甘ちゃんが「スイーツ(笑)」というわけである。

韓流ブームやK-POPブームをマスコミの捏造だと主張している2ちゃんねらーは、そうしたブームを真に受け、韓流スターの追っかけをする女性たちを「スイーツ(笑)」と呼んで馬鹿にしてきた。そんな中、彼女たちが、今度は2ちゃんねる発の情報を真に受けて、嫌韓になっているという記事を『日刊SPA!』が書き、2ちゃんねるで話題になっている。彼女たちもやっと真実に目覚めたと評価するべきなのか、あいかわらずメディアの信憑性のチェックが「甘い」ままと見るべきなのか、これまでさんざん馬鹿にしてきただけに、2ちゃんねらーの心境も複雑なようだ。

流行やブランドを好む“スイーツ系女子”右傾化の何故? (date) 2012年10月16日 (media) 日刊SPA! さんが書きました:

“右翼”といえば黒塗りの街宣車に日の丸を掲げた男性というイメージがあるが、最近、若い女性の間でも右寄りの思想に傾倒する女子が急増している。

「K-POPや韓流ドラマは絶対視ない!」、「韓国は国ぐるみで間違った歴史を教えて、日本を悪者に仕立てている。許せない!」、「尖閣諸島や竹島は絶対に日本のもの!」、「中韓とは断固国交断絶!」「広告代理店やマスコミが朝鮮人と結託して、日本人に親日的[親韓的の間違い?]な感情を植え付けようとしてる!」……などと語気が荒く語る女性が少なからず存在するのだ。

しかも、彼女たちはいわゆる“普通の女子”。流行やブランド品を好む、“スイーツ系女子”の相田多喜子さん(仮名・33歳・会社員)はこう話す。

「韓国製のコスメや食品はもちろん、韓国と業務提携、協賛している日本企業の製品も購入しないようになった」

発端は知人に紹介された「2ちゃんねるまとめブログ」だという。

「それまで2ちゃんねるに関心がなかったのですが、中国や韓国の実態を伝える書き込みを初めて読んでショックを受けました。韓流芸能人が韓国で日本を悪く言っていること、韓国の性犯罪率の高さ、商品にウジが混入するといった企業の衛生管理のずさんさなどを知り、さらにネットで勉強するように。日本のマスコミが偏った報道しかしないことを知りました」

2ちゃんねる経由でこうした思想に傾倒する女性は多く、ほとんどが、昨年7月の「高岡蒼甫ツイッター事件」がきっかけだったと話す。

昨年起きたテレビ局への抗議デモに参加した竹中さちこさん(仮名・29歳)もその一人だ。

「正直、政治経済や歴史や社会にまったく興味の無いお花畑な自分でしたが、もう違う。ツイッターで自然に知識が増えていっています」と語る竹中さん。

現在では尖閣諸島・竹島の領土問題のデモにも熱心に参加するようになったという。

彼女たちの多くが、ネットを通して”真実”にたどり着き、日頃感じていた矛盾が解決したと語る。それは、いわゆる「ネトウヨ」とは違うのか……?

「違います。私たちがしているのは日本人として当たり前のこと。許してはいけないことを許したくないだけ」(竹中さん)

二人だけの実例では説得力がないのだが、以下の『日刊サイゾー』の記事によると、高岡蒼甫ツイッター事件をきっかけに、テレビ視聴者の間で韓流離れ、K-POP離れが進んでいることが視聴率データで裏付けられているとのことである。

「露骨に数字が下がるんです」ついにフジテレビの“K-POP離れ”が始まった!? (date) 2012年7月10日 (media) 日刊サイゾー さんが書きました:

昨年、高岡蒼佑がTwitterで行ったフジテレビの韓流ゴリ押し批判をキッカケに、韓流・K-POPに嫌悪感を示す層が、インターネット上を中心に形成された。その流れは根強く、先月には兵庫県でKARAや超新星らが出演するイベントが、チケットの売り上げ不振を理由に中止に追い込まれたほど。それでもテレビでは「K-POPブーム」と称して相変わらずプッシュしていたが、もはや不人気は隠せない段階に入った。

ついには、フジテレビ内からもK-POPの不人気ぶりを嘆く声が漏れている。

「今K-POPアイドルを番組に出すと、露骨に数字(視聴率)が下がるようになってしまいました。まだKARAや少女時代などの下がり幅はマシな部類ですが、あまり名前の知られていないグループだと、本当にひどい。さすがにスタッフは頭を抱えていますよ。これまでのように、K-POPや韓流ブームと騒いでいられなくなる日は近いでしょう」(フジテレビ関係者)

5つの主要放送局とNHKが寡占するテレビがメディアとして圧倒的な影響力を持っていた時代には、テレビ局がブームを仕掛けたり、世論を操作したりするといったことは比較的容易だった。だが、インターネットという、誰もが参入することができる自由なメディアの登場により、それが困難になっているということをこの一件は例示している。

マスメディアには嫌韓嫌中と右翼とを同一視しようとする傾向があるが、『日刊SPA!』に登場する女性が主張するように、両者は同じではない。既に確認した通り、統計的調査によれば、嫌韓嫌中のうち右翼が占める割合は小さい。マスメディアは、嫌韓嫌中に「右翼」と言うスティグマを押し付けることで、嫌韓嫌中になろうとする人たちを躊躇させようとしているのかもしれない。だからこうしたメディアの報道姿勢も批判的に検討する必要がある。

もちろん、インターネット、とりわけ匿名の掲示板では、マスメディア以上に工作やデマが横行しているので、マスメディアに対する以上に批判的な情報の吟味が必要であり、「スイーツ(笑)」と呼ばれるメディア・リテラシーの甘い女性がいきなり2ちゃんねる情報に接するのは危険ではないかという意見もあるだろう。しかし、メディア・リテラシーは、騙されるという苦い経験を積むことで高まるものであり、危険だからという理由で箱入り娘のようにしてしまうことは、長期的に見ればかえって危険である。

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  3 コメント

  1. ネット市民は、実は社会の少数派だという記事を、古谷つねひらさんが書いたのを覚えています。

  2. 「ネット右翼はネット市民の少数派」というのならわかりますが、2015年末のインターネット利用者数は1億46万人で、人口普及率は83.0%(総務省|平成28年版 情報通信白書|インターネットの普及状況)だから「ネット市民は社会の少数派」とは言えません。

  3. 実は心情右翼の増加は貧困層にとって得で唯一の希望になりやすい
    そういう心情派は軍人も利用しやすい
    私の父もそういう人が増えて喜んでいるらしい

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