地球温暖化の何が問題なのか
最もよく耳にする環境問題の一つに、温室効果ガスによって惹き起こされる地球温暖化がある。もっとも多くの人は、それが自分たちにどのような悪影響を及ぼすのかわかっていない。このページでは、地球温暖化脅威説批判に反論する形で、誤解を解きつつ、地球温暖化問題の本質がどこにあるかを明らかにしたい。[1]

1. 地球温暖化とはどのような問題なのか
温室効果とは、地上に降り注ぐ太陽光の放射エネルギーが地上付近の大気に吸収され、地表の温度を上げる現象のことである。実際の温室(ビニールハウス)は室内の熱を吸収することがないので、比喩としても不適切であるが、一般には既に定着した言葉になっている。
最も影響力のある温室効果ガスは、赤外スペクトルの一部しか吸収しない二酸化炭素ではなくて、赤外スペクトルの大部分を吸収する水蒸気である。温室効果の67%は、水蒸気によってもたらされる。また二酸化炭素ほどではないが、メタンも地球温暖化の原因になっている。「農業は地球温暖化の防止につながる」という常識に反して、日本の水田は、堆肥を嫌気分解して、メタンを発生させている。大気中の二酸化炭素濃度は、19世紀の工業革命当時280ppmであったが、現在では363ppmとなり、地球の平均気温もこの100年ほどの間で0.5℃ほど上昇している。カーネギーメロン大学の調査によれば、21世紀の気温は1-4度高くなると推測されている。ただ4度以上上昇する確率は20%以下とされている。

地球温暖化が危惧されだしたのは比較的最近で、それ以前は、地球の寒冷化が心配されていた。地球史全体を通してみると、二酸化炭素濃度は減少する傾向にあり、また我々が生きている完新世も、約10万年を周期とする急激な温暖化(1万年前に終了)と緩やかな寒冷化のサイクルの中にある間氷期とされることから、地球は今後長期的には氷河期に突入すると予想される。
2. 地球温暖化脅威説批判
地球の温暖化が人間の経済活動によるものなのか、今後とも温暖化が進むのか、温暖化は人類に悪影響なのかに関して、科学者の間で意見がまとまっていない。地球温暖化脅威説に反対する人たちは、次のような疑問点を挙げている[3]。
2.1. 地球温暖化は人間が原因ではない
地球の気温の上昇/下降は、二酸化炭素濃度の上昇/下降より先行している。二酸化炭素濃度が上昇するから地球が温暖化するのではなくて、地球が温暖化するから二酸化炭素濃度が上昇する。二酸化炭素濃度は海洋表層水の温度で決定され、表層水の温度は太陽からの受光量で決定され、太陽からの受光量は、長期的には地球軌道の離心率によって、短期的には黒点の数によって決定される。だからこの100年間の平均気温の上昇と二酸化炭素濃度の上昇は、人間が原因ではない。
2.2. 地球温暖化は地球を生命の楽園にする
24500-6500万年前の中生代、恐竜が闊歩していた時代の二酸化炭素濃度は、現代の10倍以上あり、気温も10℃ほど高かったが、当時は生物の楽園であった。比較的最近の人類が生きていた時代の中では、BC6000-3000年頃が現代よりも気温が高かった。しかし農耕文化が普及した当時を、気象学者は、クライマティック・オプティマム(気候最適期)と呼び、暮らし易い時期と判断している。一般に気温が高くて、二酸化炭素濃度が高いと、植物の光合成が活発になり、人間を含めた動物にとっても増殖しやすい環境となる。
2.3. 大気汚染は地球温暖化を阻止する
もし人類が石炭や石油を大量に燃焼させているから地球が温暖化しているのなら、なぜ工業化の進んでいる北半球よりもそうでない南半球のほうが、気温が上昇しているのか。実は硫黄分の多い石炭や石油の燃焼によって生じるエアロゾルが、太陽エネルギーの一部を反射して気候を寒冷化させているのである。もし地球温暖化を阻止したければ、石油や石炭をもっと燃焼させたらよいということになる。
3. 温暖化問題の本質はどこにあるのか
以下反論しよう。
3.1. 人間も副次的には責任がある
ミランコビッチ以来、地球の気温の変化は日射量の変化で説明されるようになったが、日射量と気温は必ずしもきっちり対応していない。気温はむしろカオス的な振る舞いを見せる。また一歩譲って、日射量の増加が気温の上昇の原因であるとしても、いったん気温が高くなると水蒸気や二酸化炭素やメタンなど温暖化ガスが、海中や地中から蒸発して、それが二次的に気温を高くすることは事実である。
3.2. 地球温暖化は地球寒冷化を惹き起こす
気温が上昇することや二酸化炭素濃度が上昇すること自体は問題ではない。二酸化炭素濃度が5000ppmを超えたら、人体への直接的な影響が出てくるが、そこまで上昇することは考えられない。問題は、100年で0.5℃というスピードが急すぎるということである。気温が急激に上昇すると、極地方の氷が溶け、塩分が薄くなり、深層海流の沈み込みを弱めてしまう。海水の煙突状の沈み込みはプリュームと呼ばれ、通常4000メートルの深さまでに達している。しかしその沈み込みの深さが90年代の調査では数百メートルまでしかないことがわかった。
グリーンランド沖で冷やされた塩分濃度の高い海水が深海に入り込み、海底を大西洋から南アフリカを経て、一部はインド洋で、一部は北太平洋で湧昇し、海底に沈んだリン等の栄養分を表層にまで押し上げる働きをするベルトコンベアを深層海流大循環と呼んでいるが、この熱塩循環は、二酸化炭素濃度が増加率2%以上で増加し、750ppmに達すると、完全に停止し、しかも復元しないと言われている。最終氷期が終わった約1万年前から現在に至る「完新世」と呼ばれる時代は、グリーンランド氷床データなどによると、それ以前の変動の激しい氷期と比べて「異常に安定している」とも呼ばれるほど気温の変動が少ない。これは深層海流という海の空調システムがうまく作動していたからとされている。だから深層海流が停止するということは、人類にとって大変な脅威なのである。
約1万2千年前、氷期が終わって現在のような温暖な後氷期(完新世)に昇温する途中に急激に寒冷化するヤンガードライアス事件が起きた。この事件は、北米大陸に発達していたローレンタイド氷床が急激に融解し、セント・ローレンス川から大量の淡水が北部北大西洋に流入したことによって引き起こされたと考えられている。急激な温暖化の後に来るのは急激な寒冷化である。ジェットコースタに乗ったような気候変動である。これは不確実性の増大という意味で、情報エントロピーの増大と表現できる。
世界に異常気象をもたらすエルニーニョも、地球温暖化と関係があるのではないかと疑われている。エルニーニョ現象とは、東太平洋での深層海流の湧昇が弱まり、その結果の赤道部に水温の高い部分が発生し、それが空気の沈み込みである貿易風を弱めることである。Trenberthは、1882-1995年の海面気圧のデータを統計解析し、1990-1995年の長期のエルニーニョは、自然変動としては通常よりかけ離れていることを指摘した。深層海流大循環とペルー海流の関係ははっきりしないが、はっきりしていることは、水と空気の循環が停滞すると、それは人類を含めた生物にとって生存を脅かす問題になるということである。実際、大気中の風速は、気圧の傾度に比例した強さで吹くが、二酸化炭素濃度が高くなると、気温の傾度は小さくなり、風速は弱くなることがわかっている。
3.3. 温室効果はエントロピーを増大させる
人類は、自らの生命と文明を維持するために、環境にエントロピーを捨てなければいけない。そのエントロピーは水と空気の循環によって運ばれ、最終的には廃熱という形で宇宙に捨てられる。地球温暖化問題の本質は、ごみの最終形態である廃熱が、宇宙に捨てられなくなり、地表に溜まって私たちの生存圏を熱的平衡状態に近づけることである。
「地球が温暖化すると海水面が上昇するので大変だ」といった問題意識は的外れであり、そうした的外れな問題意識に基づいているから「石油や石炭を燃やすと、燃焼によって生じるエアロゾルが気候を寒冷化させるから、地球温暖化を防ぐためには化石燃料を燃やすべきだ」といった的外れな解決策が出てくる。大気汚染は大気のエントロピーを増大させるのだから、気温を一時的に下げるからといって、環境にやさしいとはとてもいえないのである。
一般に温度が上昇すると熱エントロピーは増大するが、平均気温の上昇は、必ずしも地球全体のエントロピーの増大を意味しない。10℃の空気1リットルと30℃の空気1リットルは、20℃の空気2リットルと「平均気温」は同じだが、エントロピーは同じではない。だから、「地球温暖化問題」はきわめてミスリーディングな表現であり、むしろ「地球熱死状態化問題」とでも名付けられるべきである。地球の熱死状態化を防ぐには、エネルギー政策をどう転換すべきか、これについては、次回で述べることにする。
4. 参照情報
- 中村元隆『気候科学者の告白 地球温暖化説は未検証の仮説: Confessions of a climate scientist The global warming hypothesis is an unproven hypothesis』2018/7/12.
- 杉山大志『地球温暖化のファクトフルネス』2021/2/7.
- 杉山大志『地球温暖化問題の探究』デジタルパブリッシングサービス (2018/12/7).
- 鬼頭昭雄『異常気象と地球温暖化-未来に何が待っているか』岩波書店 (2015/3/20).
- ポール・ホーケン『DRAWDOWNドローダウン― 地球温暖化を逆転させる100の方法』山と溪谷社 (2020/12/19).
- ↑本稿は、2000年6月17日のメルマガ記事がもとになっている。地球温暖化に関しては、2007年に「地球温暖化論争の三つの争点」というより詳細な記事を書いているので、そちらを参照してほしい。
- ↑NASA. “Climate Change: Vital Signs of the Planet: Evidence” Accessed on 26 Jul 2009.
- ↑槌田敦「CO2温暖化脅威説は世紀の暴論 ― 寒冷化と経済行為による森林と農地の喪失こそ大問題 ―」in『環境経済・政策学会和文年報』第4集. 東洋経済新報社 (1999/08).






















ディスカッション
コメント一覧
温暖化のことが色々わかってよかったです!!!
温暖化の何が問題なのかとかもわっっかってよかったです。勉強になりました。
これも、自然の摂理なんですね、諒子。ちなみ。
今学校の授業で「地球温暖化」について調べています!!いろ②調べていろんな事がわかりました。温暖化は私たち人間が行進を止める必要がすると思います!!!勉強になりました!!
僕が知ってた地球温暖化の問題と全く反対のことがかかれてたのでビックリしました!! かなり勉強になりました! でも自分の知ってたことと反対のことだったので「疑問」はありますが。。。
これはかなり前に書いたものですので、最近のもっと詳細な分析に関しては、以下のページから始まるシリーズ(全9回)をご覧ください。
地球温暖化(1)温暖化の発見
生命の楽園?
洪水で沈没する島などが出てくると思いますが。
日本も含め。
海の中にも生命がいます。水面が上昇しても、生命圏が狭まるわけではありません。
今、地球温暖化についていろいろと調べています。
そういう意味で1つ参考になりました。
ただ、ネット上にはさまざまな文献があり、どれが本当の事実を述べているのかがよく分かりません。(私がまだ調べ始めたばかりということもありますが。)
多くの情報は、私を困惑させ事実から遠ざけているように感じさせられます。
もちろん、このページについても、例外ではないでしょう。
地球温暖化の本質が私にはまだまだ見えてきません。
地球温暖化に関する世界で最も標準的な見解は、IPCC Fourth Assessment Report: Working Group I Report “The Physical Science Basis”で知ることができます。まずはこういう基本文献を読んで、事実関係を確認してから、さまざまな見解に触れるのが、オーソドックスな方法でしょう。
はじめまして。こんばんは。温暖化への挑戦者と申します。
ワタシは、エアコンや自動車を作った人間が下人と考えていたのですが、このサイトに書いてあることを見てとても驚きました。
メタンハイドレードのことや、そのほかにもたくさんのことを知りました。ありがとうございます。温暖化が止まればいいですね。
何か本当ですか??笑
自分が調べたのと全然ちがうし・・・・汗
最近、地球温暖化についてよくメディアで触れられているので調べているのですが、調べれば調べる程、地球寒冷化説の話を耳にします。
まぁ、地球温暖化を唱えている方がお金儲けになるので、政府側は意見を変えないでしょうが・・・。
地球温暖化のことが、いろいろわかってよかったです。(>V
まあ、つまり専門家でも実はよくわからないってことですね。
環境汚染がまずいのは間違いないようですし、とりあえずそっちを気にすることにします。
具体的に、私たちに何が出来るのでしょうか?
また、世界中の人々により多く知ってもらうのも必要だと思います。今からでもできることはどんなことですか?
南極にも北極にも動物はいます。氷が溶けてしまって、動物の住む場所だどんどん無くなってしまい、今たくさんいる動物も、少なくなってしまいます。
地球に住んでいる、というよりも住ませてもらっているのだから、地球温暖化、環境問題に対して、意識を高めることが必要だと思います。
多くの人々の協力が必要であるのですから、もっと知ってもらうことも大事だと思いました。
反論と反論、いい論文だと思いました。
そして、はじめにたいていの人が考えていると思われる「地球温暖化説」に反する内容を持ってきたこともいいと思います。
最終的には「地球温暖化説」を押しているので・・・。
私はまだまだ人生を楽しんだとは言い切れない歳です。
ただ、こんな私たち子供でも思うことがあります。
それは、なぜ大人はかくすのかということです。
これは偏見かもしれません。
そして大人全員がそうなわけでもありません。
でも色々な大人が、大人を批判しています。
私たちはまだ子供だから、大人が私たちにとって不利なことを言ってくるからそれに乗ってしまうのでしょうか。
わかりません。
ただ、私たち子供もいずれ大人といわれる人になります。
でも、今は子供です。だから今は大人を批判できるのだろうなと思っています。
私たち子供が大人になったとき、また同じように隠すのでしょうか、色々と。
テレビを見ていても思います。謝罪会見ではよく会社、社会などのトップの人が謝っているのだな、と。
責任をとっているのだとは思います。トップだから。
でも、謝らなければならないようなことをしていた、そして望まずにばれたのだから謝っているのだなとも思います。
ばれなければ、続けていたのではないかなと、毎回思います。
くにだけでなく、世界でも言えるようなきがします。
わたしは、どうこう言えるようなえらい人ではないからわからないけど、なぜひとどうしで争っているのかもわかりません。
それが人なんでしょうか・・・。
とにかく、いいたいことは「地球温暖化」もかくしているのかなということです。
全てが明かされているわけではないと思います。
全てをあかしては国民がパニックになるからというからかもしれません。
でもわたしは知りたいです。
そういう人も多いと思います。
世界で隠されていることは多いな、と思いました。
それから話はすごくかわりますが、歴史はくりかえすというのに最近共感を覚えます。
古代ローマ帝国が滅した理由が気候的だという意見も増えつつあります。
わたしもそう思いつつあります。
また、この地球は同じ事を繰り返すのでしょうか。
人類が同じ事を繰り返させるのでしょうか。
地球にとっては人類はいないほうがいい存在なのでしょうか・・・。
まだわたしにはわかりません。
これからの人生で追求していきたいと思いました。
まあ色×2と分かったんじゃね・・・論文だし自由研究
とか意外と進んだーーー
そのへんの本に書いてあることを適当にまとめて「僕が考えたんだよ!」みたいな感じで、おおげさにも”論文”とまで称しているとは…
言葉にできないとはこういうことですね。
それとも文系の論文ってのは一般的にこんな陳腐なものなんですかね?
ソーカル事件
私は、本稿で、地球温暖化で本当に問題なのは、平均気温が上昇することそのものではなくて、温室効果ガスの増大により、高エントロピーな廃熱を大気圏外に棄てることができなくなり、その結果大気圏内のエントロピーが増大することであると主張しています。この主張は、「そのへんの本に書いてあること」ではなくて、私が独自に下した結論です。もしも、それが「陳腐」だと言うのなら、私がこの文章をメルマガに書いた2000年6月17日以前に、他の人が私と同じ主張をしていたという証拠を示してください。
ここではお初だし記事の日付もわからない
しかし文系のバカさには反吐が出る
理系では書籍の資料としての価値はないの
一次資料読まずに槌田なんぞに騙された恥ずかしいあなた
地球温暖化に対する懐疑論
あとは「環境問題補完計画」とかにも書いてある(量が多いが本気で弁要する気が【仮に】あるなら時間割いて読んでみろ)
槌田なんて、と学会の「環境問題のウソのウソ」にさえ間違いの指摘がある
文系でも 一応 大卒なら一次資料読んでくれよ~
これは大きなミスだ
3節以降で反論してたのか
あまりにあきれてほとんど読まなかった
まぁ環境問題補完計画とか資料を挙げたと言うことで勘弁してもらおう
それに読書案内に槌田しか挙がってないのを見ると、温暖化について専門的知識をお持ちでないという疑念は完全にはぬぐえない
(てか一体いつの記事なんだ!?)
上の二つはホントに削除してくれてもいい
レスもいらない
ただし削除を要求するようなことは卑怯と思えるのでしない
あなたは途中まで読んだだけでもまだましな方です。タイトルだけ読んで、的外れなコメントを書く人がたくさんいますから。
地球温暖化に関しては、IPCCの第四次評価報告書の他、いくつかの専門的な論文も読みましたが、私の基本的な見解は変わっていません。ただ、このページの記事は9年以上前に書いたもので、部分的に古くなっているので、機会があれば、このテーマに関して、新しく論じ直してみたいと思います。
みなさんいろいろ疑問に思っておられるようですが、
ここの管理人様も含め、結局のところ、「よくわからない」というのが実態なのだろうと思います。
現在の問題は、(本当は)「よくわからない」にも関わらず、世論の大勢(内外の政治、マスメディア等)が「地球は温暖化している」とし、しかも「その原因はCO2である」と断定していること、そして、温暖化というものが寒冷化と比べて人間にとってどうなのかを精査することなく温暖化=悪、としていることなのでしょう。政治的に、何らかの意図を持って。そしてそれへの「対策」が、「強制」されつつあるということなのでしょう。
結局のところよくわかんないんだ。
でも可能性があるならつぶさなきゃね。
人間の身勝手な行為による環境汚染ないし
地球本来の持つ循環システムから外れた有機物の循環が
地球にとってよくない問題であるのは自明。
二酸化炭素に限らず。
何なん
このサイト全然分らんっ
地球の温暖化も寒冷化も、実際は地球自体が自然に起こす現象出しかないことで、人間を含めた地球上の生命が地球に影響及ぼせるのはせいぜい自分が住んでる環境を壊すことぐらいです。
コメントを承認制にされてはいかがでしょうか。
承認制にすると、不都合な反論を検閲で抹殺していると疑われるかもしれないので、無検閲即公開制にしています。但し、商業スパム、荒らし、違法性のあるコメント等は、見つけ次第削除しています。
温暖化してもとりあえず大丈夫ということですね?
全体的に大変参考になりました。
近年太陽の黒点が関係あるのでは?といった意見も出てきていますが、このことに関してはどのような考えをお持ちでしょうか?
太陽黒点数と平均気温は、1940年頃までは、同じ長期的トレンドを示していますが、1940-70年の間は、太陽活動が盛んであるにもかかわらず、気温は低下傾向を示し、1990年以降は、太陽活動が低下しているにもかかわらず、気温が急激に上昇しています。このような乖離が生じるのは、1940-70年の間は、エアロゾルによるアルベド効果で気温が押し下げられ、1990年以降は、温室効果が顕現してきたからだと解釈することができます。要するに、少なくとも1990年以降の地球温暖化は、太陽活動によっては説明できないということです。
太陽黒点数と平均気温は、正の相関ではなく負の相関があります。スベンスマルク効果という仮説により説明されます。
スベンスマルク効果による相関性(地球に降り注がれる宇宙線の量と雲量との相関性)が認められるのは1990年頃までです。それ以降は相関性が崩れ始め、特に2001年以降、太陽黒点数が減少しているにもかかわらず、気温が上昇傾向を示すという逆の傾向が認められています。
誤解があるようなので太陽黒点数(S)と気温(T)の関係に関してもう一度説明します。
TとSが負の相関をもつというのは、簡単に言うと
T = -kS+t0 kは正の係数、t0はS=0のときの気温です。
(Y= -aX +bという右肩下がりの直線グラフイメージです
正の相関は、Y=aXの右肩上がりのグラフイメージになります)
という式に表せるということです。
1)太陽黒点数(S)が増加すれば、気温(T)は減少します。
2)太陽黒点数(S)が減少すれば、気温(T)は増加します。
永井さんのコメントは2)に相当するので合致しています。
>特に2001年以降、太陽黒点数が減少しているにもかかわらず、気温が上昇傾向を示すという逆の傾向が認められています。
スベンスマルク効果は、太陽磁場が増加→太陽黒点数が増加→地球に降り注がれる宇宙線の量が減少→地球の雲量が減少→アルベドが減少→気温上昇という因果関係に基づいているから、スベンスマルクに従うならば、太陽黒点数と気温との間には正の相関があるということになります。つまり、
という関係になるはずで、私が「逆」と言ったのはこの関係に対してです。なお、スベンスマルクによると、地球に降り注がれる宇宙線の量と雲量との相関性は、+0.9以上とのことです[H. Svensmark et. al.(1997)Variation of cosmic ray flux and global cloud coverage?a missing link in solar-climate relationships]。
永井さん
どうもすみません。
当方で間違えていました。
地球の自然の憂慮すべき状態
traffic stop
とても勉強になりました!
反論が反論になってないけど…。
温度変化が急だと氷が溶けて、緩やかだと溶けないの????
そりゃ初耳だ😁
温度上昇が急である方が、そうでない場合よりも、深層海流の沈み込みに影響を与えるということです。
それは証明されている事実ですか?
推定ですか?
温暖化が胡散臭いのは、平均気温が上がるよりも下がる方がはるかに問題が多いことを故意に無視していることなんだけど、その辺どうですか?
何より、餓えて死んでいく子供なんていくらでもいるのに、排出取引してまでやること?
百年後に平均気温が2~3℃上がるくらいのことより、その100年で死ななくていい人間が100億も死ぬことの方がよっぽど問題だし。
それはそれ。これはこれって言うんだろうけど、人間の力は有限ですよ。
優先順位をつけられないのはどうかな?
それから、根本的な疑問として、マイナス20℃がマイナス19℃になって氷って溶けんの?
騒ぎ始めて30年くらい経って温暖化自体は否定しないけど、氷も減ってるかもしれないけど、それほんとに温暖化の影響なの?
深層海流の沈み込みに関しては、「熱塩海洋循環の停滞は何をもたらすのか」を参照してください。
寒冷化が危惧されていた時期もありました。
科学者の予測というのはなかなか当たらないものです。でもそれは、科学者が無能だからというよりも、現実が複雑だからだと考えるべきでしょう。
私は、地球温暖化よりも地球砂漠化の方が深刻な問題だと思っています。その意味では、地球温暖化は、深刻さが過大評価されていると言うことができます。
温暖化により氷床は周辺部からどんどん解けています。半面、温暖化により降水量が増え、氷床の中心部はより多くの氷が積み上がっています。南極では、むしろ氷が増えています。
いや、だから、深層海流が大事なのは分かったけど、急に温暖化すると深層海流の沈み込みに悪影響があるというのは証明されてないでしょ?
氷が溶けたらうんぬんかんぬんって、そもそも氷は増えてるんでしょ?
海水面の上昇については、温暖化が危険と言い張る人達は、
水が膨張して海水が増える
とかいうたわごとをいい始めたことも知ってますよ。
気温が1、2度上がっただけで水温が同じ変化するんですか?
熱伝導率が全然違うし、表面をわずかに温めるだけじゃないですか?
海水温が上昇してるのが温室効果ガスの影響というのは証明できないでしょ?
深層海流の沈み込みについても温暖化による影響ははっきりしてないですよね?
推論に推論を重ねてノットイコールをイコールとこじつけてるだけでしょうが。
可能性があるだの、~と言われているだのって、そんなのは風が吹けば桶屋が儲かると変わんないから。
あと、過去に寒冷化が危惧されてたのは知ってるから。
だから、私が言いたいことは、
平均気温が上がることにはなんにも問
題なんかない
ということですよ。
気温が上がれば、ロシアあたりじゃ農地に使える場所が増えるんじゃないですか?
砂漠化が問題って二酸化炭素が増加すると地球が砂漠化するんですか?
全く因果関係が不明なんだけど?
温室効果ガスだから気温が上がるんじゃなかったの?
ちなみに地球上の水蒸気の量は増えてますけど?
アマゾンは生物の楽園ですけど?
後半では、エントロピーなんか持ち出しているけど、要は、
二酸化炭素の温室効果が問題
ということならば、ご自分で
「気温が上がることや二酸化炭素が増えることが問題なのではない」
って書いてるじゃないですか。
急な温暖化が問題なんじゃなかったんですか?
意味不明です。
二酸化炭素を売り物にして金稼ぎしてる以上、立証の義務は温暖化によって悪影響があると言い張る人達にあります。
なお、長文での返答自体には御礼申し上げておきます。
言うまでもないけど、
平均気温が未来永劫ほとんど変化しな
い方がいい
ということと
平均気温が上昇するのは問題だ
ということはノットイコールですから。
ヤンガー・ドリアス・イベントという実例があるから、たんなる理論的可能性以上のものです。
なお、あなたはやたらと「証明」という言葉を使いますが、「証明」という言葉は数学や論理学などのアプリオリな形式科学で使う用語で、経験科学ではふつう使いません。経験科学では完全な証明は原理的に不可能で、代わりに蓋然性が高いか低いかが問題となります。そして政策決定に際しては、蓋然性が高い方を低い方よりも優先的に採用されます。何もしないことも選択の一つであり、何らかの選択をしなければならない以上、より蓋然性が高い方に賭けるというのが合理的な選択の在り方ということです。
周辺で溶けている以上に内陸で氷が増えていることが問題になるのは、海水面の上昇に関してで、深層海流の沈み込みに関しては、氷床の周辺部で溶けている氷だけが問題になります。
海水温が気温と同じ割合で上昇するとは私は言っていません。
海水の表層も深層も同様に温度が上昇するとは私は言っていません。
気温や海水温は、温室効果ガスだけが原因で上昇しているわけではありませんが、温室効果ガスの影響が全くないという確率は非常に低いと思います。
急激な温暖化がヤンガー・ドリアス・イベントの原因でないとするなら、他に何が原因であると言うのですか。
二酸化炭素濃度の上昇が砂漠化の原因であるとは私は言っていません。地球砂漠化は社会の近代化とそれに伴う人口増加であるというのが「沙漠化とその対策」での私の結論です。「私は、地球温暖化よりも地球砂漠化の方が深刻な問題だと思っています。その意味では、地球温暖化は、深刻さが過大評価されていると言うことができます」という私の文章を素直に読めば、私が地球温暖化と地球砂漠化を別の問題として扱い、前者よりも後者の優先度上げろと主張していることが読み取れてもよさそうなものなのですが、誤読するということは、何か私に対する偏見でもあるということなのですか。
もしもあなたが「平均気温が上がるよりも下がる方がはるかに問題が多い」と考えているのなら、ヤンガー・ドリアス・イベントのような急激な寒冷化が起きることを心配するべきでしょう。
誰のことを言っているのか不明ですが、少なくとも私は、地球温暖化脅威論を唱えようが、懐疑論を唱えようが、それは私の収入とは無関係であることは言っておきましょう。
返答ありがとうございます。
ただ、いずれ満足の行く回答はほとんど無いように見受けられます。
〉〉砂漠化と温暖化は別の問題で、砂漠化の方が問題
貴方自分のサイトのページ名読んだことあります?
「温暖化のなにが問題なのか」
ですよ。
温暖化に問題がないと思うんだったらページ名変えて下さいよ。
そうしてくれていれば、私もここに来ることはなかったでしょう。
私も人口増加は問題があると思いますよ。
私が文句言いたいのは、
「二酸化炭素増える→気温が上がる→大変!」
の三段論法です。
上の→は二つとも疑問だらけです。
温暖化問題で目の敵にされているのは二酸化炭素の増加でしょうが。
温暖化と砂漠化はイコールじゃないと認めたのは了解です。
ただ、基本的には、私は上の→を証明してくれと言っているだけです。
〉〉ヤンガー~じゃなかったらなんだというのですか?
逆ギレですか?
そもそも二酸化炭素が増える→温暖化
じゃなかったんですか?
二酸化炭素が増える→急な温暖化→ヤンガー→急な温暖化
ですか?
そもそも質問は、
急な温暖化→深層海流の沈み込みに影響
という貴方の論理が証明可能なのかということであって
ヤンガー→急な温暖化
についてではありません。
論点が全然違います。
周辺部の氷がちょっと溶けただけでそんなに深層海流に影響あるんですかって聞いてるんです。
ましてや貴方は
二酸化炭素が増えるのも気温が上がるの
も問題ではない
って言ってるんですから、貴方は
急に二酸化炭素が増えていることが原因
で急に温暖化していること
急に温暖化すると急に周辺部の氷が溶け
るので、深層海流に影響すること
の二つが事実であること、もしくは蓋然性が極めて高いことを証明する必要があるでしょ。
金稼ぎ=排出取引のことですよ。
貴方の収入に変化がなくとも、貴方は
「地球上の二酸化炭素が増えるとこんなに悪影響がある」
と言っている学者さんなのにその意見によって行われている政策に対して、自分は責任が無いというのはあまり誠意が感じられませんね。
〉〉経験科学では証明は原理的に不可能
だったら何でもいいたい放題ですね。
都合のいいデータをつまみ食いできるし。
証明できないと言うのであれば、証明出来ないことについて脅威を吹聴するのはどうかと思いますけど。
なぜこんな頓珍漢なことを言っているのかと不思議に思いながら読みすすめたところ、以下の箇所で原因がわかりました。
あなたは、ヤンガードライアス事件(ヤンガー・ドリアス・イベント)を急な温暖化と誤解しているようです。前回の回答で「ヤンガー・ドリアス・イベントのような急激な寒冷化」と書いたし、本文にも書いてある(ヤンガードライアス事件として言及)ことだから、そんな誤解がなされるとは思ってもみませんでした。
それなら、もしも温暖化懐疑論が有利になったなら、あなたは石油産業や石炭産業の金儲けに貢献することになるのだから、あなたにも同様の責任が生じるということになりますね。
あなたは私が言っていることを不可知論と誤解しているようですね。蓋然性が高い方が低い方よりも真理に近いのだから、不可知論とは異なります。
これは、アプリオリな形式科学から区別されたアポステリオリな経験科学の特性とは関係のない話です(そもそも、私が何の話をしているのかを理解していますか)。
地震がいつどこで起きるのかを正確に予測することはできませんが、だからといって地震に対する備えは何もしなくてもよいのですか。戦争のような予測不可能な有事に対しても対策は不要ですか。
どうも。回答ありがとうございます。
とんちんかんもなにも、貴方が自分で
「温暖化より砂漠化が問題だ」
と書いてるんじゃないですか。
そして、
温暖化ノットイコール砂漠化
なのは貴方も認めてくれるんじゃないんですか?
だからページ名変えたら?と言ってるんです。
あのさあ、学者と一般人が同じ責任負うわけないでしょ。
学者としての誇りはないんですか。
私のたわごとで政策変わるなら、その責任は引き受けますよ。
まるで石油産業や石炭産業で金稼ぎするのが悪いみたいな口振りなのが理解不能ですが。
二酸化炭素が増えて問題ないなら、その産業で金稼ぎすることはなにも問題無くないですか?
私は、はっきりと排出取引は悪だと思っているので、それには反対の立場ですし、だから温暖化の脅威を誇大に吹聴するのも反対です。
それは最初から言ってるでしょ。
私が前回最後の方で書いたのは、
貴方は高名な学者さんなんだから、その分野に関しての言動には責任が伴うのは当然でしょ
と書いてるだけです。一読者に対して、貴方にも同じ責任があるって本気で言ってるんですか?
失礼。
「急な温暖化がヤンガーの原因でないならなんだというんですか」と貴方が書いた部分にについては誤読がありました。
謝罪します。
よく読み返した上、調べてみましたが、ヤンガーを引き起こしたと考えられている温暖化は、
氷河期で積み重なった今よりはるかに多い氷が、今言われている温暖化とは比較にならないスピードで上昇した温暖化によって溶けた
という桁違いの温暖化でしょ。条件が違いすぎるでしょ。同じなのは急な温暖化という言葉だけじゃないですか。
ヤンガーは隕石が原因の可能性もあるという話ですし。
全く説得力がありませんよ。
あのねえ、地震も戦争も対策は必要でしょ。
温暖化によって大変なことになるならそれも対策は必要でしょ。
だから、温暖化によって大変なことになるのならそれを証明してくれと言ってるんです。
発生したら大変になるのが分かっていることと大変になるかどうか分からないことでは対策の必要性が全然違うでしょ。
そうやって的外れなことを言って、論点をずらしてばかりだから胡散臭いって言ってるんですよ。
何回も言ってるけど、私が事実と証明若しくは高度な蓋然性があることを証明して欲しいと求めているのは、
二酸化炭素の増加→温暖化→大変な脅威
の二つの→部分だけです。
温暖化脅威論者が→を=にしてるのが納得できないと言ってるんです。
論点ずらしてばかりで、そこに関して満足な回答が一個も無いんですが。
特に最初の→はまあいいとしても私が一番納得いかないのは、二番目の→です。
そこを証明してくれれば、私も温暖化脅威論者になりますよ。
だから、周辺の氷が溶けたくらいのことで深層海流の沈み込みに悪影響があるという貴方の説を納得させて下さいよ。
条件が全く違うヤンガードリアスを持ち出しているようじゃ、到底無理だと思うけど。
たしかに私は「地球温暖化よりも地球砂漠化の方が深刻な問題だと思っています」と書きました。でもそう書いたからといって、地球温暖化が問題ではないということにはなりません。「エイズよりもエボラ出血熱の方が深刻な問題だ」と言えば、それはエイズが問題ではないということになるのですか。違うでしょう。たんに深刻度が違うだけで、どちらも憂慮するべき問題であることには変わりがない。私は、砂漠化に関しては別のページで論じているし、ここで地球温暖化について論じることには何の不合理もありません。
合法的な手段を用いている限り、金儲けは悪ではないと思います。しかし、それなら、排出権取引も、もしもコスト以上のメリットがあるなら、それで儲けても悪ではないということになります。何もしないことも一つの選択である以上、地球温暖化脅威論の肯定論者にせよ、否定論者にせよ、認識に間違いがあり、それによって実害が生じるなら、政策決定者には責任が生じます。
政策決定に及ぼす私の影響力はほとんどゼロですが、だからといって無責任でよいとは考えません。英語で責任のことをresponsibilityと言いますが、この言葉は字義通りに解釈すると応答(respond)可能性ということになります。私は実名で退路を断って自分の意見を表明し、批判に対しては、こうやってコメント・フォーラムで「応答」しています。そういう意味では、いつでも逃げられるように匿名で投稿している人よりもレスポンシビリティはあると思います。
地球の平均気温が上昇すると、より多くの水蒸気という温室効果ガスが大気に放出され、さらに平均気温が上がります。すると凍土や海中のメタンハイドレートが気化して、大気中にメタンが放出され、さらに平均気温が上昇します(水蒸気やメタンは二酸化炭素よりも温室効果がはるかに高い)。氷雪面積の縮小がもたらすアルベド・フィードバックもあります。こうしたポジティブ・フィードバックが働くと、理論的には気温は指数関数的に上昇することになります。だから、世界の平均気温が、今後とも今と同じペースで上昇し続ける保証はないのです。
隕石原因説に関しては、「1万年前の寒冷期、隕石原因説は誤り? | ナショナルジオグラフィック日本版サイト」を読んでください。この仮説の提唱者は、ナノダイヤモンドの存在を主張していますが、以下の2017年のレポートにあるように、ヤンガー・ドリアス期の地層にナノダイヤモンドが集中しているという説には証拠がないことが判明しています。
このため、現在では、隕石原因説の支持者はほとんどいません。
あなたこそ何が論点なのかわかっているのですか。「証明出来ないことについて脅威を吹聴するのはどうかと思います」というあなたの発言に対して、「100%確実でないなら、脅威に対して対策を講じなくてもよいのか」と問題提起しているのに、それに対して答えていません。
「平均気温が上がるよりも下がる方がはるかに問題が多い」というのがあなたの認識なのですよね。それなら、温暖化の加速が深層海流の停滞を通して、ヤンガー・ドリアス・イベントのような急激な寒冷化を惹き起こすかもしれないということは、あなたにとっても脅威なのではないのですか。たとえその確率が、将来日本が戦争に巻き込まれるぐらいの確率しかないとしても、ちょうど安全保障に金をかけているように、何らかの対策を講じる必要があるのではないのかと言っているのです。
どうも。毎回丁寧な回答ありがとうございます。
お時間取らせて申し訳ありません。
そろそろ止めることにします。
「100%確実でないなら脅威に対して対策取らなくていいのか?」という問いについては、私は温暖化が脅威となりうるなら、当然対策の必要性はあると回答しているはずですが?
私は「温暖化=脅威」を認めていないので、温暖化に対策の必要性を認めないということです。
貴方が例として挙げた地震及び戦争については、発生した際の被害が証明されており、被害が証明されてない温暖化とは問題が違うし、対策の必要性も違うと思います。
温暖化が脅威になるかどうかについては、繰り返しになりますけど、ならないと考えています。
ヤンガーの発生の可能性については、回答が推論ばかりだと思います。
隕石論が否定されていることは了解しましたが、条件が全く違うことに変わりないんじゃないですか?
氷河期の終わりで大量に氷があったことや温暖化のスピードが全く比較にならないことについてはどうなんですか?
温暖化の加速する可能性がある→ヤンガーが発生する可能性がある
また→が=にされている上、可能性、可能性って。溶ける氷の量がそもそも違うし、可能性だけで何千億もお金使うなら、もっと有効な使い方があるでしょって言ってるんです。
それから、「二酸化炭素増える→温暖化」の→についても、二酸化炭素の削減なんていう馬鹿馬鹿しいことが温暖化対策になるとも思ってません。
私は主に費用対効果の関係から、二酸化炭素の排出量を減らすという意味のない温暖化対策には必要性を感じていません。
私の認識では排出取引は悪であり、温暖化問題が政治的な問題となってなければ、ここまで学者さんの言うことにケチを付けるようなこともしていません。
大変ご迷惑をお掛けしています。
貴方の温暖化対策の方法は二酸化炭素の削減以外に何かあるんですか?
安全保障は全く話が違います。
安全保障にお金をかけるのは、そもそも、
戦争を発生させないため
であって、当然に必要です。
しょっちゅうミサイルを撃っている国がすぐそばにあって、戦争の可能性が低いと考えていることも驚きですが。
正直、温暖化よりよっぽど緊急を要する問題ですよ。
9条があれば戦争が発生しないと考えているんですか。
スピードに関しては前回既に申し上げました。氷のストック量は、深層海流のシャットダウンやスローダウンが起きるかどうかよりもシャットダウンやスローダウンの期間や規模に影響を与えます。世界最大の沈み込みスポットである北大西洋の近くには、グリーンランドや北極海に依然として多くの氷のストックがあります。氷期ほど多くはないので、ヤンガー・ドリアス・イベントよりもずっと短くなりそうですが、ヤンガー・ドリアス・イベントは1300年も持続しており、その期間が大幅に短くなったとしても、今の私たちの時間感覚では問題ということになります。
経済的負担を小さくするには、二酸化炭素やメタンを資源として有効活用すればよい。「日本の農林水産業はどうあるべきか」でも提案したことですが、火力発電から排出される二酸化炭素を回収し、ハウス栽培、炭酸風呂、天然ガス採掘のための浮揚剤などの用途で消費することができます。排出量をゼロにすることができるわけではありませんが(そのようなことをする必要はない)、ある程度抑制することができます。メタンハイドレートも、燃料として活用できるのだから、温暖化で大気中に放出される前に採掘して使えばよい。これらは収益事業だから、トータルでの負担(費用-利益)は小さくて済みます。
もっともこれらは小手先の対策で、もっと根本的な対策は、人口増加の抑制(できれば削減)だと思います。私は砂漠化の方が温暖化よりも深刻だと言いましたが、砂漠化を防ぐためにも人口増加を抑制するべきです。温暖化脅威論者には左翼が多くて、彼らは途上国に対する先進国の援助を主張しますが、途上国も人口増加を通して環境破壊に一役かっているのですから、先進国は、人口抑制をしないなら援助はしないという姿勢を途上国に示す必要があります。
対処療法ですが、氷が解けて沈み込みスポットの塩分濃度が著しく下がる場合は、塩分を溶かし込むことで深層海流のシャットダウンやスローダウンを防ぐことができます。
温暖化対策は、温暖化が起きた時の対策ではなくて、温暖化を防ぐための対策ですから、その点では、地震対策よりも安全保障のための支出に近いと言えます。
戦争したら北朝鮮の体制が崩壊するから、北朝鮮から戦争を仕掛けることはないでしょう。まさに「吠える犬は噛みつかぬ」ということです。米国も戦争を嫌がっているので、北朝鮮との間で戦争が起きる可能性は低い。
憲法九条で戦争を防ぐことができるなら、安全保障に予算を計上する必要はありません。
毎回丁寧な回答ありがとうございます。
温暖化が脅威になりうるということについては、「脅威にならないとは言い切れない」という程度には認識は変わりました。
とりあえず謝罪しておきますが、私としては、「温暖化問題は、環境問題ではなく政治問題である」という認識です。
一番苛立たしく感じているのは、
「温暖化対策=問答無用に正しいこと」
という風潮です。
世界的な会議にどこだかの16歳の女の子を呼んで、話をさせてマスコミが持て囃す。
みたいなことが気持ち悪くてしょうがないのです。
セクシー大臣みたいな馬鹿もいるし。
私が温暖化脅威論者を胡散臭いと言っているのは、温暖化脅威論者には左翼が多いというのも、まあ、理由の一つですね。
貴方が言っていること全てに納得した訳でもないし、私のスタンスに変化もありませんが、これまでの回答を受けて、これ以上、貴方が「温暖化は脅威である」と考えていることについてケチを付けたいとは思いません。
貴方がそう考えていることにそれなりの理由があることは理解できました。
私は神様ではないし、可能性だけで言えば、どんなことでもあり得るので、これ以上否定もできません。
私は今迄、
1 二酸化炭素の削減=意味ない
2 温暖化=むしろ良いこと
という認識でしたが、1については変わらず。2については、上に書いたとおりの認識になりました。
お疲れ様でした。
名もない一般人の議論に付き合っていただいたことについて敬意を表したいと思います。
ありがとうございました。
南極大陸について、以前の認識では、大陸の上に2000メートルの氷床が乗っていると思われてきました。従って、南極氷床が融解を始めるのは、かなり先の話と考えられてきました。しかし、数年前の航空機によるレーダー探査で、南極大陸の60%強が海面下である事が明らかになりました。(=南極氷床が海に接する可能性あり)
現在のIPCC報告は、南極大陸の陸地の上に氷床が乗っている事を前提として推定が為されており、南極大陸の氷が海に接している状況は想定していません。南極大陸の氷が海に接しているとなれば、南極氷床の融解速度が大幅に変わります。
現時点では、棚氷(南極海上に浮かぶ氷)は融解してしまっても、南極氷床は増加しているので、氷床融解の恐れを想定していません。しかし、南極氷床が将来的に海に接するかも知れないとなれば、話は別です。南極海に突き出している棚氷は既にかなりの部分が融解しています。同様に、南極大陸上の氷床が融け始めれば、大変な事になります。
南極氷床の融解がいつになるかは、現時点で不明ですので、今すぐ大騒ぎする必要はありませんが、南極大陸の60%強が海面下であった事実(世紀の大発見⇒IPCC想定の大幅見直しの必要)に対して、誰も着目しない事実に、私は驚いています。
この情報の出所は何ですか。
地球温暖化は地球を生命の楽園にするにも関わらず世界中で地球温暖化を防止する活動が物凄い勢いで行われているのはなぜですか?単純に地球温暖化がデメリットでしかないと思い込んでいる人が多いだけでしょうか?ヨーロッパ在住ですが現地に住んでいる人の地球温暖化防止への熱で逆に地球が熱くなっているような気がします。
2019年の夏に2度の熱波がヨーロッパに押し寄せたことで、地球温暖化に対する関心が再び高まったのでしょう。2003年にも熱波の被害があって、あの時も地球温暖化脅威論がブームになりました。しかし、そもそも地球温暖化は、長期的にグローバルなスケールで緩やかに気温が上昇する現象であって、こうした局地的かつ一時的な異常高温の原因を地球温暖化にだけに求めるのは、単純化しすぎているのではないかと思います。